君は思い出の中
このページは藍紅サイドの話です。
俺は、久し振りに実家に行った。
「ただいま・・・」と玄関を開けると「藍君?」とお母さんが出て来た。
「なかなか帰れなくてごめん・・・」と言いながら自分の部屋に上がった。
部屋は学生の頃と変わらずそのままにしてあった。
俺は向かいの藍那の部屋を窓越しに見た。
藍那の部屋はカーテンが掛かっていて中は見えなかった。
「藍那・・・何処に居るんだよ?俺何度も「約束」守れなくてごめんな・・・」と呟くと藍那の部屋のカーテンが揺れた。
「・・・!」俺は藍那の窓を叩いた。
「藍那?居るの・・・?なぁー藍那・・・」と叫ぶけど窓は開かなかった。
そしてベットに座りふと机を見るとオルゴールがあった。
開けて見ると・・・綺麗なメロディーが流れた。
その時、突然部屋のドアが開いた。
俺はオルゴールを落としてしまった。
「藍君?コーヒー入れたからチョット話さない?」とお母さんが入って来た。
俺は「ありがとう・・・すぐ行くよ」と答えた。
お母さんが部屋を出ると「壊れた?」とオルゴールを拾った。
箱の中身が出てきただけだった。
ホッとすると中身と箱の間に紙が挟まっていた。
俺は急いで紙を広げて読んだ。
「藍紅へ
藍紅この手紙を見付けるなんて凄いね。って私、藍紅にプレゼント渡す前に落としちゃって・・・ごめんね。
ねぇー藍紅。藍紅は運命って信じる?
私は信じたい。
藍紅と例え離れ離れになったとしても、また会える。
この人生が終わっても、また来世で藍紅と一緒に産まれ生きる。
きっと私達はそれを繰り返して今を生きてると思うの・・・。
だから藍紅・・・私を見つけて。
この手紙を見つけられた藍紅なら、世界の裏側に私が居たとしても見つけられるよ・・・
観覧車の中で言ってくれたよね?藍紅の言葉を私は信じる。
藍紅は私にとって大切な人だから・・・。
藍紅・・・愛してる。
藍那より」
俺は涙が溢れていた。
藍那の手紙をこのタイミングで見付けれたのはきっと偶然じゃない。
藍那は俺に見つけてもらいたかったんだ・・・
俺は手紙をオルゴールに入れ、それを持ってお母さんのとこに行った。
「藍君・・・話があるんだけどさぁー」とお母さんは言いずらそうに「この間、藍那ちゃんにそっくりな子を見たのよ・・・」と言った。
「あぁー俺も会ったよ・・・だけど人違いだった。」と俺は答えた。
「そうなの?藍那ちゃん、何処に行ったのかしら・・・」と涙を流しながらお母さんが言った。
「市那も精神的に参ってるし、早く見付かるといいけど・・・」と涙を拭きながら続けた。
「藍那は俺が見つけるよ。約束したんだ、藍那と。」と俺は笑ってお母さんに言った。
「なら、男だから守らなきゃね!」とお母さんも笑った。




