君は誰?(後半)
このページは藍紅サイドの話です。
あの日から俺は藍那を探し続けたが結局見付からなかった。
藍那の両親にも連絡をしたら警察に捜索願を出したらしいが手掛かりすら見付からなかったらしい。
そして俺は27歳になった。
今日は仕事が休みでフラっと散歩をしていた。
そして何かに呼び寄せられるように桜の木がある所に来ていた。
桜の木の下には女の人が立っていて、桜を見上げていた。
その時「私も・・・藍紅の隣に居たい」と藍那の声が頭に聞こえた。
そして桜の下にいた女の人が振り返った。
「あい・・な?」と僕は目を疑った。
だけどその女の人は、人違いだと笑った。
「私は愛・・・LOVEの愛・・・あなたは?」と言った。
声までもが藍那そっくりだった。
俺が名前を言うとその女の人は顔を真っ赤にしていた。
そして「私に似ている人は沖田さんの恋人ですか?」とその人は俺を見た。
その顔が藍那にしか見えなかった俺は「大切な人なんです・・・」と真剣に言っていた。
それは藍那に言い聞かせる様に・・・
その時女の人のお腹がなった。
その女の人は恥ずかしそうにこの場を逃げ出そうとした。
俺は思わずその女の人を食事に誘い、腕まで握っていた・・・
女の人は「いやっ・・・」と涙を流し、俺の手を振り解いた。
俺はあの時の藍那と重なって見えて、慌てて謝った。
女の人は涙を拭きながら「お腹空きました・・・今日は1人なんです」と意地悪そうに言った。
そして悲しそうに「ごめんなさい。人に触られるのが駄目みたいで・・・」と俺を見た。
・・・みたい?と疑問に感じたが、俺は微笑んで「俺も今日は1人なんです。良かったらご一緒しませんか?」と誘った。
そして俺達はランチを食べに行った。
俺は愛さんに藍那を重ねていた。
「愛さんはここら辺の人なんですか?」と聞くと。
「今はココからチョット離れた所に住んでますよ」と答えた。
俺は愛さんの声を聞いていたくて沢山質問した。
そして店を出ると「もう帰りますね・・・ご馳走様でした。」と愛さんは笑って立ち去ろうとしていた。
俺は咄嗟に「あの・・・また会えませんか?」と愛さんに言った。
愛さんは笑って「はい・・・」と答えた。
そして俺は電話番号を教えた。




