君と再び・・・
このページは藍紅サイドの話です。
「先輩、今日飲みに行きませんか?」と俺は後輩に誘われている。
「また俺の財布を狙ってるんだろ!?」と俺は後輩に答える。
「だってかみさんがこずかい増やしてくれないんすもん・・・」と後輩は泣きながら訴える。
「分かったから・・・泣くなよ」と俺はため息をついた。
「そう言えば、先輩ってモテるのに彼女とか作らないんですね?」と後輩がマジマジと聞いてくる。
「今はいらないよ・・・」と笑って答える。
「今度、コンパがあるんすけど先輩も来たらいいじゃないですか?」と後輩は言った。
「俺が行ったら女が取られるって言ってたのは誰だよ・・・」と呆れながら答えた。
「もう結婚してるし、そんながっついてないから大丈夫っすよ!」と頭を掻きながら後輩が言った。
「まぁー気が向いたらな・・・」と会話を終わらせた。
その日の夜、俺は後輩と居酒屋に飲みに行った。
そこで運命の再会をすると思いもしなかった。
「先輩ここにしましょう!」と後輩が店の中に入って行った。
「いらっしゃいませー」と店員の声が響いた。
「2名様ですね?」と席に案内された。
その時カウンターの前で俺は時が止まった・・・。
カウンターには藍那の後ろ姿があったのだった。
「先輩?どうしたんすか・・・」と後輩が言った時、藍那がこっちを振り向いた。
「藍紅・・・?」と藍那は小声で言った。
「藍那・・・綺麗になったね。」と俺はあの頃可愛かった藍那が大人になって綺麗になった姿を見てドキドキが止まらなかった。
「ふふ・・・ありがとう。」と藍那は笑った。
俺は後輩にお金を渡して「ごめん。俺・・・」と言いかけると後輩が「分かってますよ!」と手をヒラヒラさせた。
「藍那。ココを出よう・・・」と藍那の勘定を勝手に済ませ藍那の腕を握って俺は店を出た。
「ちょっと・・・藍紅?」と藍那は途中で足を止めた。
「痛いよ?」と藍那は俺の手をゆっくりと腕から離した。
「ごめん・・・」と俺は今更藍那の腕が赤くなってるのに気付いた。
俺は「もうすぐで、俺の家なんだ?少し話そう?」と藍那に言った。
「そうだね・・・」と藍那は笑って答えた。
家に着くと藍那を家の中に入れた。
「ここが藍紅の住んでる所・・・」と藍那はキョロキョロと辺りを見渡している。
「初めて人を入れるから恥ずかしいよ・・・」と俺は藍那にコーヒーを入れた。
「ありがとう・・・ここに座ってもいい?」と藍那が言った。
「好きなとこに座って?」と俺は答えた。
「最近は家に戻ってないの?」と藍那はコーヒーを飲みながら言った。
「忙しくてさ・・・」と俺も座った。
「私はたっちゃんと一緒に暮らしてるんだよ・・・」と藍那が悲しそうな顔をした。
「・・・?」俺はその顔を見逃さなかった。
「先輩・・・元気になって良かったね?」と藍那に言った。
「そうね・・・」と藍那は答える。その顔はどう見ても幸せそうには見えなかった。
「じゃあ・・・藍那は幸せ?」と俺は藍那の顔を覗きこんだ。
「何言ってるの?幸せに決まってるじゃない」と藍那は答えた。
「そうだよね・・・」と俺は言った。
「そろそろ帰らないと・・・ご馳走様」と藍那が立った。
「待って・・・」と俺は藍那の肩を触った。
「いたっ!」と藍那は肩を押さえた。
「ごめん・・・」と俺は洋服から少しだけ見えた藍那の肌に目を疑った。
「何で痣があるの・・・?」と俺は藍那の服を握った。
「ぶつけちゃって・・・」と藍那は服を着直した。
良く藍那を見てみると、脚や腕にも痣があった。
「見ないで!」と藍那は俺の家から出て行った。
「藍那・・・」と俺は出て行く藍那を追い駆けられずに居た。




