君に嘘は付けない
このページは藍那サイドの話しです。
クリスマスの朝・・・
目が覚めると目の前には藍紅の顔があった・・・。
昨日の夜はまるで夢の様な1日で藍紅と心が結ばれた日だった。
藍紅の顔をそっと撫でると指輪がキラっと輝いた。
私は藍紅の顔から手を離した。
起き上がって窓から自分の部屋に戻った。
「藍紅ごめんね・・・ありがとう。」と呟いた。
それから正月も終わり2月になり、たっちゃんは高校を卒業した。
旅行の約束は明日だった。
たっちゃんと帰る最後の通学路を私達はゆっくり歩いた。
そして私は今日までにたっちゃんに言う事があった。
「たっちゃん・・・公園に寄ってもいい?」と聞くと「うん・・・」と返ってきた。
公園のブランコにたっちゃんが座ると、私は鞄から指輪の入ったケースを取り出した。
あの日から毎日の様に別れを切り出しては、たっちゃんに話を逸らされていた。
ケースをたっちゃんに渡し「ごめんなさい・・・」と言った。
「沖田の所に行くの?」とたっちゃんは言った。
「藍紅には加奈がいるから・・・」と私は耳に髪を掛けた。
「俺はもう藍那の隣に居られないの?・・・」とたっちゃんがブランコから立ち上がり私を抱きしめた。
「もう自分の気持ちに嘘付けない・・・」と私はたっちゃんから離れようとした。
「俺はこれからも藍那と居たい・・・」と私にキスをした。
いつもの優しいキスではなくて私を痛めつける様な激しいキスだった。
私は息が出来なくなって「いや・・・」と座り込んだ・・・。
そして急いで立ち上がってその場を去ろうとした。
「明日待ってるから。藍那が来るまで待ってるから・・・」と後ろから声が聞こえた。
私はそのまま振り返らずに家に帰った。




