「昔むかしある所で…」
「3匹目の仔豚」
オオカミに襲われ風前の灯火の仔豚たち。
長男、次男の2匹は喰われてしまいでも、
末っ子の3匹目には知恵がありました。
なんとコンクリートで鍵つきの家を建てたのです!
ですが悪質業者だったので玄関周りの壁しかなく、
内壁と言う物はありませんでした…。
それを知らない3匹目の仔豚。
遂に出来た我が家のドアに鍵を通し開けると、
オオカミが待っていました。
「おかえりー
フロはすんだから
メシにしようぜ!」
おしまい
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「うらしま太郎」
浜辺で虐められている亀を助けた太郎。
亀の恩返しとばかりに龍宮城へ連れて行かれ何日、
もしかしたら何年にも及ぶ宴のあと、
出されてしまった途方もない額の請求書に
一瞬にしてやつれ
髪も真っ白のおじいさんになってしまいました。
その後太郎は一生陸に戻れず借金を返すため
強制労働の末、本物のおじいさんになるまで働かされ、
最後は海の藻屑になりました。
一方亀は有名なぼったくりバー竜宮城の客引きだったようで、
虐めていた子供たちの罵りは、
被害にあったお父ちゃんを返せだったようです。
あぁ可愛そうなうらしま太郎、
亀を助けたばっかりに…。
おしまい
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「ピノキオの森」
ピノキオは大嘘つきでした。
いつも大ぼらを吹いては鼻が伸び、
鼻はいつの間にか巨大化し、
グネグネの鼻の木々はピノキオを中心に森にように成っていきました。
人々はそれを邪魔だと、
ピノキオの森を伐採しようと計画しましたがそんな時、
街の森林公園が火事にあってしまい、
以前からあった美しく自慢の大きな森を無くしてしまったのです。
人々は途方にくれましたが、
あいつがいるじゃないかと誰かが言い始めました。
大きく大きく育ちすぎたピノキオの森。
そこをなんとか出来ればと。
ピノキオは嘘吐きでしたが、
子供たちには特に人気があり、
彼の嘘は仕方のない事だと分かっていて、
可愛そうな彼の伐採話しが持ち上がったときは
止めて止めてと大勢で大人たちと対立しました。
だものでこの際しょうがないと。
原始林のように成長を続けるピノキオの森の中に分け入り、
ピノキオの了承を得ようとしましたが
無理でした。
彼に話しかける瞬間も嘘のせいで鼻はメキメキと音を立て
伸びていました。
住人たちは話ができぬ以上仕方ないとこの森を
人と共存できる街の物にしてゆきました。
しばらくすると動物たちが息づき、
美しく清らかな森として生まれ変わり、
人々の憩い場となり落ち着いた頃、
人々はピノキオを本当に哀れに思い始めました。
この美しい森の中心で今も嘘を吐き続ける純粋無垢な人形。
そして長い長い年月が過ぎ、
この森がピノキオの嘘で伸びた鼻からで出来た森だと言うことを
知る人は少なくなっていきました。
でもピノキオはまだ、
生きていました。
森の最深部で生きていました。
元々が偽の生命。
生きても死んでもいない、
おじいさんの思いの力から生まれた何か。
そして今日もピノキオは嘘を吐き続けています。
「…ボクハニンゲンダ…ボクハニンゲンダ…」
繰り返し、繰り返し…。
おしまい
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