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After DIE HARD END 8

(作戦Ⅰ)

(沖縄県警対策本部)

(作戦Ⅰ)

「テロリストは、再度何か食べ物や、備品を要求してくると思う。その時間をできるだけ早めに教えてくれ」

山本の一報には、そう書かれていた。

「彼等が、此処に置いてある物が何かを把握していない事、此処の重要性も把握していない事は、此処に居て実感した。此処を反撃拠点にする」

「多分センターコンソールからチェックや施錠をする必要も無い程度の、単なる、何か備品倉庫程度に思っているのだろう。館内見取り図は、センターコンソールで把握できるが、遠隔操作で施錠が出来ない部屋(キッチン兼倉庫)なので、とうとう此処にも、敵は来たが、電気を殺しておいたので、詳しく調べず、(マニュアル)で施錠して出て行った」

「此処とトイレは近いが、トイレ近辺には、監視が居る。だから迂闊に外に出る事は出来ないが、内側からは簡単に施錠を外せるので、此処を出る事は容易だ」

「箱に、近づく方法は、海からしかないだろう。陸側と周囲には、死角は、在ると思うが、多数の監視カメラが有る」

「カメラは、多分赤外線監視モードになっているだろう。だから体温で人間は、関知される。だから冷たい海から来い」

「武装した敵の数は、二十七人。人質も二十八人で、ほぼ、同数だ。二名は、日本人警護隊の身形をしている。カン(韓国海軍少尉)は敵だ。敵の武装は、まちまちだが、外部から侵入した者十六名は、5.8ミリの弾倉を3本+1で、所有している。拳銃は無いが、ナイフはある。内部の者は、二名はサプレッサー付きの自動小銃。残りは、鹵獲した米軍の武器を所有している。彼等は、M9かM17拳銃も装備している。予備弾倉の有無は不明」

「此方は、二丁のM4と弾九〇発。それにM17と弾五一発を各々所持している。ボディーアーマも付けている」

「潜入部隊は、横須賀のシールズは、間に合わんだろうから、呉の特警隊を使え。彼等が到着後、此処に連絡を寄越せ。定時連絡は、今から一時間措きとする。」

「突入要員には、全員暗視装置と耐小銃弾規格以上の防護を装着する様、指示。以上」

新垣は、気に食わなかったが、完全に軍隊口調の文面であった。

しかしこれは県警本部経由で、上奏せねばならない事実でもあった。

「仲宗根さん。済まんが街まで行ってくる。それまでここを頼めるか?」

「了解キャプテン。貴方の指示がない限り、ここは動かんよ」

「そうか助かる」

と言うと新垣は、丘を下って行った。仲宗根は、新垣が見えなくなった事を確認し、ジャックに、ファレルが未だ、此のシステムの隠された実力をテロリストには、バラシては、いないという見解を短く連絡した。

勿論、この事は、新垣にも、言ってはいない事も付け加えていた。

只“隠された”と言う表現で、仲宗根自体、それが何であるかは、具体的には、知らなかった。

ジャックは、仲宗根からの連絡を山本に見せ、具体的な行動に移った。

真っ暗になった倉庫だが、携帯のライトで此処に保管されている備品の中で使えそうなものを見繕っていた。

予備バッテリーが保管されているので、彼等は、気兼ねなく携帯の照明機能を使えた。

山本は、此処に、あらゆる配線が集結していて、それ等が、何処に収納されているかも、覚えていた。

まずは、それらを切断し、此のファシリティーを役立たずにする算段から始めた。

手持ちのニッパだけでは、心許なかったが、備品倉庫には、ワイヤーカッターも、小型チェーンソーも常備されていた。これは、一体、何に使うつもりだったのだろう?という疑問は、持たず、単にある事を有難いと感じていた。

電動工具は、バッテリーの充電が、十分では無いのと、音を出すので、これら電動工具は、一切使えず、配電盤の蓋を外すのが、手持ちのプラスドライバーだけ、なのがきつかったが、吸盤式の蓋を支える工具は有難かった。これで音を出さずに、蓋を地面に置けた。配線を迂回する為のジャンプコードも、配線の被膜を取るストリッパーも各線種と太さ別に、電線用、LAN用のファイバー線等、各種取り揃えられていて、まずは、これで、敵に、気付かれずに、迂回線を作成する事から始めた。

棚の横には、米軍必需品のエナジーバーもあり、飲み物も、ペットボトルも、あったので、空腹を気にする必要は、無かったが、トイレだけは、外に出なければ無いので、飲料の過剰摂取には、注意した。

残念な事に、此処には、空調は、届いて来ず、唯一、換気扇を通して、外気のみが、侵入できた。故に暑かった。

ただ彼等は、海水と砂でグレーに染まった、ユニフォームを脱ぐ、口実は、見つかった。

二人の体は、セーラーらしく、程よく焼けていた。二人の下着は、戦闘服の色であった。


(沖縄県警対策本部)

本部長を兼ねる霞が関から出向してきている警視監は、新垣より一回り年上であった。彼の横には、米国大使館から派遣された大使館付きの国務省(もしかするとNSC/合衆国国家安全保障会議)の職員と、米国海軍の将校及び、海上自衛隊の佐世保を預かる、人質になっている沖縄うるま基地の指令の上官に当たる、地方総監である海将が居た。

新垣は、山本からの説明を思いきり日本語訛りの英語ジャパニッシュでし、特殊部隊の派遣を海将に依頼した。米軍の将校達は、横須賀からのシールズ派遣を強く主張したが、階級の上で海将が、最高ランクであったし、時間的な余裕も無かったので、彼の判断で、呉の特警隊の選りすぐりが派遣される事となった。

ただ此処は、政治的な判断として、シールズの隊長が基本的な計画を立案し、遠隔で、この作戦に参加する事も決まった。

新垣が県警到着後1時間以内に、全ての作戦が、決定され、海将により霞が関とワシントンそして市ヶ谷に、その内容は送られ、霞が関とワシントンからは“了解”の連絡が入った。

此処迄の通信は、米軍の軍事衛星経由の秘匿回線だったので、箱に、傍受される心配は、無いという事だった。

海将経由で、新垣に、呉の特警隊長から連絡が入った。これで彼、経由、山本への通信手段が確立できた。岩国から海自のUS2が派遣され、呉でピックアップ後、往復で二時間少々で、特警隊は、現場に到着する予定であった。

飛行艇であれば、付近の海に特警隊を静かに投下する事が、可能であった。

特に、今日明日、台風等が沖縄付近を通過する予定もなく、海が凪いでいるので、うるま基地ホワイトビーチから、エンジンや、着水騒音が“箱”に届かない距離の海上に、即ち、敵に、物理的に感付かれる事も無く、着水することが、可能であった。特警隊の装備に関して、米国側からの要望で、威力の強いアサルトライフルや機関拳銃ではなく、最新のPDWの使用が、求められた。

これは合理的な判断で、敵の制圧が主目的であり、箱の機器や、人質の人命が優先するという米国側の判断を海自海将が説明し、一同は納得した。呉の派遣団には、通常装備のHK416ではなくサプレッサー付きのMP7と拳銃にもサプレッサーが、手配された。この装備内容に関しては山本とジャックにも伝えられ、彼等も了解した。


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