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《最強の僕っ娘、冒険者ライフしたら専用武器が超ハイスペックで無双する》  作者: やはぎ・エリンギ


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《単独無双》

 ゴブリン要塞討伐


 丘を削って築かれた、粗雑な石の要塞。

 見張り台、木柵、無秩序に増築された防壁。

 中には――数だけは揃ったゴブリンの群れ。


「……数、多いね」


 レアは要塞を見下ろし、小さく息を吐いた。


 新装備のテスト。

 単独行動。

 条件は、揃っている。


「じゃ……行こうか」


 ガントレット《零・改》に、炎竜カードを構える。


 武装・「炎竜展開オルタナティブ!」


 レアが叫ぶ。


 カードが《零・改》に刺さる。


 瞬間、

 雷が走った。


 蒼白い閃光がガントレットの回路を貫き、

 次の瞬間には――


 炎が、装備として連結される。


 燃えているのに、熱はない。

 炎は装甲の輪郭に沿って編まれ、

 腕から肩、胴、脚へと一気に展開する。


 それは鎧ではない。

 それは生身でもない。


 武装《零・改》が、炎竜級へと移行した姿。


 雷は炎の内側で収束し、

 暴力的な出力を“使える力”へと変換する。


「……これが」


 レアが一歩、踏み出す。


 召喚じゃない。

 身体融合でもない。

 新たな力。


 武装展開。オルタナティブ。


 それが、《零・改》の答えだった。


 次の瞬間。


 世界が、遅くなった。


 《認知加速》が完全同期する。

 視界に、要塞全体の構造が立体的に展開される。


 見張り台――三。

 門前――密集。

 中央広場――指揮個体。


「……一瞬で、終わらせる」


 レアが地を蹴った。


 雷音が遅れて聞こえる。


 見張り台に到達する前に、

 拳が振るわれる。


 雷撃。


 衝撃が走る前に、

 見張り台は崩れ落ちた。


 次。


 門前に密集したゴブリンの群れへ、

 レアは地面を滑るように突入する。


 拳が振るわれるたび、

 雷が走り、炎が衝撃を制御する。


 吹き飛ばない。

 跳ねない。


 消える。


 ゴブリンたちは、理解する前に戦闘不能になっていた。


「……遅い」


 中央広場。


 指揮個体が叫び、

 部下に命令を飛ばそうとした瞬間。


 レアはもう、背後にいた。


「終了」


 拳が落ちる。


 雷撃一閃。


 衝撃波が走り、

 要塞の中央が、沈んだ。


 静寂。


 崩れかけた石壁の向こうで、

 ゴブリンたちは完全に沈黙していた。


 レアは立ち止まり、息を整える。


 炎が、すっと消える。

 《零・改》が通常状態に戻る。


「……テスト、完了」


 要塞は制圧。

 時間――数十秒。


 レアは振り返り、崩れた要塞を見た。


「うん」


 静かに、頷く。


「これなら……大丈夫」


 単独無双。

 新装備は、想定以上に応えていた。


 だが――


 《零・改》の回路は、まだ熱を残している。


 この力は、切り札。

 使いどころを、選ぶ力。


 それを理解した上で、

 レアは拳を握った。


 僕はもっと強くなる!

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