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《最強の僕っ娘、冒険者ライフしたら専用武器が超ハイスペックで無双する》  作者: やはぎ・エリンギ


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《襲撃》前編

一方、商店街では――


「ウォオオオッ!」


「ギャアアアッ!」


オークの群れが暴れ回っていた。


「……おいおい、俺の店に傷つけやがって」


古本屋ジロウが眼鏡をキラリと光らせる。


その手には、古びた魔導書が握られていた。


魔導書《ネクロ禁書》――結界魔法「禁忌の墓」を収めし禁忌の書。


「許せませんな〜……私の大事な魚たちが……」


魚屋ハチロウが包丁を握りしめる。


その包丁は――《解体包丁(鬼殺し)》


「ウォオッ!?」


オークたちが、二人の放つ殺気に気づき、身構える。


「行くぞ、ハチロウ」


「ええ、ジロウ氏」


ハチロウが頷く。


ジロウが魔導書を開く。


「結界魔法――《禁忌の墓》」


ゴォォォォ……


商店街全体が暗闇に包まれ――


地面が、ドロドロと変化し始めた。


オークたちの足元が、底なし沼のように沈み始める。


ズブズブズブ……


「ウォ、ウォオッ!?」


オークたちが必死にもがくが――


もがけばもがくほど、深く沈んでいく。


「この結界の中では、貴様らに逃げ場はない……まさに、詰みというやつだな」


ジロウが冷たく言い放つ。


「ギャアアアッ!」


オークたちが絶望の叫びを上げる。


「では、私が参りますか……久しぶりに、この技を使わせていただきます」


ハチロウが《解体包丁(鬼殺し)》を構える。


頭の輝きが一割増す。


ピカァァァァッ!


「《魚之捌き・秘伝》――壱の型・《鱗引き》」


シュッ!


ハチロウが一閃する。


沈みかけているオークの一体が、表面の皮膚を一瞬で削ぎ落とされた。


「ギャアアアッ!?」


「ふふふ……まだまだですよ。弐の型・《ぶつ切り》」


ザシュッ! ザシュッ! ザシュッ!


次々とオークが胴体を切断されていく。


「参の型・《細切り》」


シュシュシュシュッ!


細かく刻まれたオークが地面に崩れ落ち、沈んでいく。


「肆の型・《みじん切り》!」


シュシュシュシュシュシュッ!


一瞬で、オークが無数の肉片に変わった。



「伍の型・《千切り》」


シュルルルルッ!


オークの体が糸のように細く切り刻まれる。


「そして――陸の型・《三枚おろし》……これで、フィニッシュです」


ハチロウが最後の一体のオークに包丁を走らせる。


シュッ! シュッ! シュッ!


オークが、まるで魚をさばくように――


頭、骨、身の三つに分解された。


「ウ……オ……」


オークが絶命し、沈んでいく。


ズブズブズブ……


すべてのオークが沼に飲み込まれ――


やがて、地面が元に戻った。


「見事だな、ハチロウ」


ジロウが魔導書を閉じる。


結界が解け、商店街に日常が戻る。


地面には――


綺麗に解体された肉と骨だけが残されていた。


「さて……これは素材として回収しておきましょうか」


ハチロウが頭を2割増で輝かせながら、肉を丁寧に集める。


ジロウが感心したように眼鏡を光らせる。


「モンスターとはいえ、素材は素材……無駄にするのはもったいないですからね。オーク肉は焼くと美味しいですし、骨も武器の素材になりますから」


ハチロウがテキパキと素材を分別していく。


「これだけあれば、しばらく肉には困らないな」


「ええ、まさに一石二鳥……いや、金になるので一石三鳥ですな」


二人が油断した、その瞬間――

バシュッ! バシュッ! バシュッ!

「ぐあっ!?」

「がっ!?」

ジロウとハチロウの背中に衝撃が走る。

「な、何だ……!?」

ジロウが振り返るが――

何も見えない。

すると、

屋根の上に三つの人影が現れた。

全員、胸元に紅玉の鴉の紋章。

外套のフードで顔を隠している。

「……何者だ?」

ジロウが眼鏡を光らせる。


鴉の仮面を付けた一人の男が言う。


「我々は『GARNET CROWガーネットクロウ)』」


男の声は冷たく響く。


「大賢者マリネ・グランツェルの《モンスターカード》を探している。お前らなら知ってるんじゃないのか?」


ジロウが言う。


「知らんな」


「そうか」


男が指を鳴らす。


パチンッ!


空中に無数の銃器が現れた。


アサルトライフル、スナイパーライフル、グレネードランチャー――


「撃て」


ダダダダダダッ!!


一斉射撃が商店街を襲う。


「《禁忌の墓》!」


ジロウが結界を展開するが――


「《反射》」


GARNET CROWの鴉の仮面をつけた少女が唱える。


キィンッ!


結界魔法が反射され、ジロウ自身に跳ね返った。


「ぐあっ!?」


ジロウが吹き飛ばされる。


「ジロウ氏!」


ハチロウは《解体包丁(鬼殺し)》で弾を弾くのでやっとだった。


キンッ! キンッ! キンッ!


「くそっ……このままじゃ……!」


弾幕が止まらない。


その頃、ミーニャとアリエルは街の教会に来ていた。


悲鳴が聞こえる。


「あれは……!」


ミーニャとアリエルが駆け込むと


神父が倒れ、胸元に紅玉の鴉の紋章をつけた外套のフードで顔を隠している男に足蹴りされていた。


ドガッ!


「とっとと言えよ! カードはどこだ!」


男が冷酷に言う。


「神父様〜!」


ミーニャが叫ぶ。


「ミーニャ、アリエル! 気をつけなさい! この男は危険だ!」


神父が血を吐きながら叫ぶ。


「……邪魔者が来たな」


男がゆっくりとフードを上げる。


鴉の仮面の奥から、鋭い眼光が二人を睨みつけた。


「貴様らも、マリネのカードの場所を知っているんじゃないのか?」


男が冷たく言う。


「知らないにゃ! それより、神父様に何をしたにゃ!」


ミーニャが《ツインヘリックス》を構える。


「わ、私も……許しません……!」


アリエルが《スレッド・リーパー》を握りしめる。


「そうか……なら、お前たちも消えろ」




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