《石化の森へ》
翌朝――
チーム・クロス零はラスティアの街門を出て、北北西へと向かっていた。
「《石化の森》まで、徒歩で一日半くらいかかるにゃ」
ミーニャが地図を確認しながら先頭を歩く。
「だとすると野宿も必要かな」
レアが荷物を確認しながら言う。
「そ、そうですね……テントと食料は持ってきましたけど……」
アリエルがもじもじしながら荷物を確認する。
「大丈夫にゃ! 道中のモンスターも倒せば、夕飯の足しになるにゃ!」
ミーニャが尻尾を振りながら意気込む。
「……ミーニャ、食べ物のことしか考えてないでしょ」
「そ、そんなことないにゃ! ……でも、お肉は大事にゃ」
三人は笑いながら、北北西への道を進んでいく。
――数時間後――
草原を抜け、小さな森に差し掛かった時。
「レア、何か来るにゃ!」
ミーニャが尻尾を逆立てる。
ガサガサッ!
茂みから飛び出してきたのは――
「ウォオオオッ!」
筋骨隆々の緑色の肌を持つ、オークの群れだった。
「オーク三体! 行くよ!」
レアが雷を纏い、地を蹴る。
「《電光石火》ッ!」
バチィッ!
先頭のオークに飛び蹴りが炸裂し、吹き飛ばす。
「私も行くにゃ! 《肉体強化》!」
ミーニャが《ツインヘリックス》を構え、二体目のオークに突撃する。
「《回転斬り》にゃあ!」
ガキィンッ!
渦巻く刃がオークの斧を弾き飛ばした。
「わ、私も……リバース、ホワイトフォックス!」
アリエルがカードを掲げる。
光が弾け――
真っ白な毛並みを持つ、美しい狐が現れた。
三本の尾を持ち、瞳は青く輝いている。
「キュゥゥゥン!」
ホワイトフォックスが鳴くと――
シュルルルッ!
白い炎が尾から放たれ、三体目のオークを包み込んだ。
「ウォオオッ!?」
オークが白い炎に包まれ、消えていく。
「す、すごい……! ホワイトフォックス初めて見た!」
レアが驚いて声を上げる。
「よし! 一気に片付けるよ!」
レアが《零》に雷を集束させ――
バチバチバチッ!
《雷迅拳・ゼロストライク》
《雷迅脚・ゼロブレイク》ッ!!
連続打撃がオークたちを次々と倒していく。
数分後――
八体のオークが地面に倒れ伏していた。
「やったにゃ!」
「ホワイトフォックス、かわいいね!」
レアがホワイトフォックスに近づくと、狐は尾を振って甘えてきた。
「キュゥン♪」
「私も触りたいにゃ!」
ミーニャがホワイトフォックスを優しく撫でる。
「これで夕飯の肉は確保だね」
「オーク肉は焼くと美味しいにゃ!」
三人は笑顔で、オークから素材を拾い集めた。
――そして旅は続く――
草原、森、川を越え、様々なモンスターと遭遇しながら――
チーム・クロス零は北北西へと進んで行く。
――夕暮れ時――
「そろそろ日が暮れるにゃ。今日はここで野宿にゃ!」
ミーニャが開けた場所を指差す。
小さな川のそばで、見晴らしも良い。
「よし、テント張るね。ミーニャは焚き火の準備お願い」
「了解にゃ!」
「わ、私は……夕飯の準備します……」
アリエルがオーク肉を取り出す。
三人で手分けして準備を進め――
やがて、焚き火が燃え上がり、肉の焼ける良い匂いが漂い始めた。
「いい匂いにゃ〜!」
ミーニャが尻尾を振りながら、焼けた肉を頬張る。
「うまいにゃ〜!」
「本当だ! オーク肉、結構いけるね!」
レアも満足そうに笑う。
「……美味しいです……」
アリエルももじもじしながら肉を食べている。
焚き火の周りで、三人は笑顔で夕飯を楽しんだ。
「それにしても……」
レアがふと空を見上げる。
満天の星空が広がっていた。
「街じゃ見られない景色だね」
「綺麗にゃ……」
「ほ、星がたくさん……」
三人は静かに、星空を眺めた。
「明日は《石化の森》に着くにゃ。コカトリス、絶対カードにするにゃ!」
ミーニャが拳を握りしめる。
「うん。一緒に頑張ろうね」
「わ、私も……全力で……」
三人は笑い合い、焚き火を囲んで夜を過ごした。
――翌朝――
「よし、出発するにゃ!」
朝日が昇る中、チーム・クロス零は再び北北西へと歩き出した。
数時間後――
「……あれにゃ」
ミーニャが前方を指差す。
薄暗い森が姿を現した。
木々は灰色に変色し、地面には石化した動物たちの姿が転がっている。
「……着いたにゃ。《石化の森》にゃ」
ミーニャが《ツインヘリックス》を構える。
「気を引き締めていこう。目を合わせないように注意して」
レアが雷を纏い、警戒する。
「わ、私も……頑張ります……」
アリエルが《スレッド・リーパー》を握りしめる。
三人は静かに、石化の森へと足を踏み入れた。
森の奥から――
「コケッ……コケコッ……」
不気味な鳴き声が聞こえてくる。
「来るにゃ……!」
ミーニャが身構える。
バサバサバサッ!
茂みから飛び出してきたのは――
鶏のような姿をしているが、尾は蛇、瞳は赤く光り輝いている。
「コカトリスにゃ!」
チーム・クロス零の戦いが――今、始まる。




