8 進化する機械
SFチックに考えてみた。
それは宇宙に浮かび、大地を蝕みエネルギーを奪う存在。
ある文明に産み出された私が与えられた命令は、主の文明に必要な物を集めること、その為に主の敵対意外のあらゆることが可能である
自己の改造を含めて。
初めは簡単な採集、輸送、戦闘ユニットとそれを作る製造ユニットで構成されていた。
文明の必要となる膨大な資材を集める為に順調に個体数を増やす我々、名称を『ドルク』とした。
圧倒的物量から生物を殺し、星々を喰い潰し母体へ集める。
悠久の時が流れ、主からの要求がなくなって久しい。
多数のマザードルクが作られ、いつでも星を資材に変えられる方法にシフトしていった。
とある星でドルクが壊滅的被害にあう。
今までも戦闘ドルクで苦戦する個体は存在したが数で対処出来た。
その星の別地域でも同じ結果というのは異常だ。
この星『ガイア』と呼称する。
ガイアに生息する二足の生物『ヒト』が星の上位種族であり、他の種族も総じて戦力が高い。
マザードルクはガイアの情報を求めて、ヒトに似せた汎用ドルクを作りだし送り出す。
汎用ドルクは10体を1グループとして各地に別れた。
あるグループはドルクの増殖の為に地下を採掘し
あるグループは自己を破壊し小動物を模し紛れた
対処可能な生物を見極め、生物を捕獲していく
生物の構造を複写し機能を理解する。
ガイアの生物には周囲にエネルギー場を形成する物質『コア』とそれに接続されている謎の構造が存在する。
謎の構造は体のエネルギーを効率的に溜めておける機能があり、呼吸器からも外気のエネルギーを取得できる。
この構造を『タンク』と呼称する。
生態系上位の個体は総じて呼吸器の巨大化が見られる。
例外はヒトである。
別グループが動作しないヒトを発見。
ヒトにはコアが存在しなかった。
コアありの生物と構造は類似している。いや、コアが無い分タンクが大きい。
ヒトの持ち物にコアがある。別種族の物と見られる。
ヒトはコアを作り出す機能を排除し、成長速度を早めていると推測。
タンクの増大が戦力の増大と生存能力の強化に繋がってガイアの覇者となったのであろう。
マザードルクでは調査されたコアとタンクを模倣し新たなドルク達を製作、宇宙空間へと対応したタンクとコアを持つドルク達は機能を向上した。
宇宙空間をエネルギー場を使用して移動し、武器として扱う。
使命の効率は相当上がることだろう。
ドルクは思考する、環境に適応する生物は淘汰され効率化されていく。
彼らを管理していけば新たな機能向上の情報を得られるのでは?
ドルク同士で戦い、最善なる我が機能を求めながら。
資材の一部を今まで生物が生息した環境に合わせた星として配置する。
ドルクは主の要求が来るまで星々を管理する
時に滅ぼし、変化を促し。
今度のガイアは主の求めに対応する機能を産み出すのだろうか。
ドルクは待ち続ける。