試験の朝は異世界から
こんにちは。
文を書くこと自体初心者です。
更新は気分次第です。
コメントとかあるとやる気出ますので、よければオナシャス
風が頬をなでる。
心地よい風だ。暖かく、優しい風。
時々、閉じたまぶたに光が注ぐ。
その度に、深い眠りの海から、ゆっくりと、少しずつ覚醒へと引き上げられる。
小鳥の鳴く声がする。
朝か...。
起きる...いや寝......時計を見るとしよう。
今日は試験だ、寝坊はマズい。
そう思って少し体を起こし、横を見ると、
「...んん?」
草。
草?なんで草?
もう少し視線をあげると、
「木、あるね??」
そんな、素っ頓狂なことを口走ってしまって、
「んん?んふふ...?」
笑いながら頭を掻いた。
俺が起きたのは、森の中だった。
「いや、おかしい」
微かに笑った後、冷静に呟く。
服はパジャマのままで、裸足。
髪はボサボサ。
枕は無い。
「俺って夢遊病だった?」
いつも通りベッドで寝た後、1人立ち上がり、どこぞ分からぬ森まで歩いた??
「なわけ」
ないよな。
というか、今日は試験なのだが。
こんな森にいる場合じゃない。
「時間だけでも知りたい。とりあえず、」
森を出るとしよう。
森の中を歩き始めた俺。
歩いてすぐに不思議に思う。
この森、怖くない。
森と言えば、蛇やムカデやなどが足元を脅かし、たまに凶暴なクマさんと鉢合わせるダンジョン。
しかしこの森、そのような物々しさは一切ない。
むしろ心地良いのだ。
「例えるなら、そう、夏休みのクーラーが効いた自分の部屋...」
初めてきたはずの森なのに、なぜこんなにも安心するんだ。
加えてこの森、一切暗くない。
見上げれば空を覆い隠さんほどの木の枝葉。しかし、視線を落としても視界の中は暖かな光に包まれている。
この森、キリストの生誕地か何かか?
10数分ほど歩いただろうか、目の前に人影が見えた。
100メートルほど先だろうか、少し俯いた人影が見える。
「おー!第一村人発見!」
嬉しさで自然と声が上がってしまった。
向こうもこちらの声に気が付いたようで、こちらを見る。
「あ、すいませーん、」
どうもこんにちは、と言うより速く、その人影はこちらに走ってきた。
走る、どころじゃない。こちらが構える暇もない。
起伏を飛び越え、木を避け、時にはフェイントを入れている。
目で追うのだって難しい。
あっというまに近づいてきたそいつは、俺後ろに回ったかと思うと、そのまま俺を押し倒した。
「うぉっ...!」
ズシリ、とやつの体が俺に乗る。
背中から倒された俺は腕を取られ、満足に動けない状態だ。
もがこうにも、動けない。完全に捕まった。
「すいませんー、これどういうことっすかね?」
虚勢を張りながら、なるべく声の震えを抑えて話しかける。
しかし、上から返事はない。
森のざわめきが聞こえるのみだ。
顔だけでも見てやろうと、首を必死に回す。
一瞬光に目がくらみ、そこに見えたのは、
「...ネコおんな?」
頭からネコ耳の生えた、碧眼の少女だった。
試験は昼13時から...間に合うのかねぇ...。
疲れたからここまで。
続きはまた今度。
推敲してません。
指摘があったら直します。