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第二世界  作者: 長月 萩
72/115

本文71 採集

「これがチョシルじゃ」


 これ、行きしなにも見たな。薬草だとは思わなかった。今度図鑑をもう一度見直すべきかな。朝市の薬草売ってる店で名前確認してチェックしなくちゃ。


「チョシルは亜人や魔物、獣の怪我に効くんじゃよ」


「魔物もですか」


「そうじゃ。魔物によっては使役出来る物もおる。獣もな。それらが怪我をした場合、回復薬は亜人と同じように体力回復しかせんから、〔亜人の軟膏〕を使うんじゃ。使役するものや家畜がおらんかったら、あまり必要は無いの。嬢ちゃんは使っとらんようじゃが、召喚獣は別じゃ。召喚されることによって変質するらしくての。召喚獣は回復薬が効くんじゃよ」


 でも、人にも使えるんですよね。じゃあ採っておこう。使ったチョシルも返さなくちゃだしね。

 召喚獣は人扱いなんだ。召喚獣か。使えるものなら使ってみたいけど、召喚魔法は〔技能石〕手に入れなくちゃなんだよね。モフモフが恋しくなったら考えてみようか。


「一つの木からあまりたくさん採らんようにの」


 山菜採りと一緒だね。採り尽くしてはいけない。山菜採りしたこと無いけどさ。



 襲ってくる魔物は大抵一頭なので、アドルフさんに任せっきりにしている。殆ど出てこないしね。どうやらあのウサギがやたらと好戦的だったようだ。



「なんだよ、また山熊かよ」


 熊って充分脅威な気がしますが、サイズ的にもあまり大きく無いので、さくっと倒すアドルフさん。


「ビバリーさん達も山熊とか山蜥蜴って言ってましたけど、それ、正式名称なんですか?」

 だとしたら手抜き過ぎる。


「いや?ちゃんとした名前は別にあるぞ?でもわざわざ使わないな。山で遭うから山熊、草原で遭うから草兎ってな。似たようなもんが沢山出るなら別の呼び方するんだが、テグの街の周りは迷い込んだのでもいなけりゃ、獣型の魔物は地形に寄って一種類か二種類なんだよ。だからこれで充分通じる。特に山のこっちは雑魚ばっかだからな」


 山熊、雑魚なんだ…。


「初めて遭ったのが、突進して来るウサギだったんですが、襲ってくる魔物は少ないんですか?」


「この辺ではそうだな。気が立ってたりすると向かってくるが、人間に気付いたら、大抵は逃げ出すな。西だと山向こう、東なら荒野、北なら鉱山までいけばそんなのも、結構でるんだけどな。突進して来る兎は草兎だな。あいつらは弱い癖に突進して来て不思議だよ。お陰で兎肉には困らないから助かるんだけどな」 


 あ、やっぱり食材扱いなんだ、あの兎。


「あ、でも山蜥蜴は向かってくるぞ?あまり出無いけどな。熊より蜥蜴のが旨いんだが、滅多に遭わない。一頭の縄張りが広いんだよ」


 …爬虫類は美味しいって言うよね。

「昨日山蜥蜴倒しましたよ。正確には岩熊がですけど」


「…岩熊なんか出たのか?怪我人も無しでよく倒せたなぁ。…蜥蜴、少し分けてくれねぇか?」


「岩熊倒したのはビバリーさんだから、蜥蜴もビバリーさんの物だと思いますよ?」


「ビバリーに聞いてみるか…」


「獣と魔物の違いは何ですか?」


「処理せずに喰えるかどうかだな」


 …そんな違いですか!


「正確には魔素を持っておるかどうかじゃよ。魔素を抜かんとそのまま食べると腹痛を起こすんじゃ」


 …腹痛だけかよ!


「腹痛だけかと思っとるじゃろうが、大変じゃよ?七転八倒するからのう。しかもそれが一日中じゃ。いっそ死んだ方がましじゃ、と言う者もおるぐらいじゃぞ?」


 うわぁ。酷いな、それ。かかったこと無いけど、アニサキスみたいなもんか?


「それ、治す方法有るんですか?」


「魔素中毒は特効薬が無いんじゃよ。腹痛は起こすが、体力が減るわけではない。回復薬も効かなければ、状態異常回復薬も万能薬でも無理なんじゃ。唯一痛み止めを飲んで、痛みを少しましにするぐらいじゃの。治癒魔法の最高魔法で治る、と聞いたことがあるが、それを唱えられる者は、わしは会ったことがないの」


 更にえぐい。万能薬も効かないって万能薬じゃないだろうが。…戦闘での万能薬だからか。確か万能薬って石化も効かなかったよな?看板に偽りありだね。

 治癒魔法は、覚えてるけど使わないからな。最高魔法になるのは何時になるんだろう?


「魔物と獣の違いはすぐ解りますか?」


「捌けば解るぞ。魔物は肉が紫なんだ。見りゃ、あ、これ喰えねぇってすぐ解る」


 紫色の肉か。確かに食べたい色では無いな。


「処理の方法は?」


「色々だな。簡単なのは茹でる、焼くだ。他にも埋める、魔力水に晒す、酒に漬ける。薫製にしたり干したりもする。肉を熟成させてるうちに抜けるのもあるぞ」


 …灰汁抜き?魔素は灰汁扱いなの?魔素が抜けるとうまみ成分がますの?魔素が甘味に変わったりするの?どんな扱いだよ、魔素。


「食材によって処理の方法を変えるんですね」


「そう言うことだ」




「そこにソルタンが生えておるぞ」


 ソルタンは蘇鉄そてつに似ていた。葉先が丸くて、実は黒かったけど。


「この実を絞って油をとるんじゃよ。取り方は色々あるが、嬢ちゃんなら〔圧搾〕を持っているじゃろ?それで大丈夫じゃよ。どうやら油をとるのは、乾燥させるのと同じ扱いのようでの。特技や魔法を使っても大丈夫な工程なんじゃ」


 う~ん。なんか、こう色々な都合が有るんだろうね、運営さんにも。基本機械は使わない方向で、でもそうなるとあまりにも手間がかかるところは、魔法か特技で何とかして貰おう、と言う方針なんだろう。



「む?ちょっと待っておれ」


 そう言うとグスタフさんは木に登って行った。…目当ては宿り木?青いのは花?実?


「これは昼待草ひるまちそうじゃ。この実は上級ポーションに使うんじゃ。白いのや赤いのは違うからの」


 なんと!木登り技能必須ですか?


「えっと…木登りってしたこと無いんですけど…」



「はあぁぁ?お前お嬢様だったのか?」


 お嬢様だった覚えは有りません。現代日本人女性、木登りしたことある人のが少数だと思われますが、如何でしょう?


「そうなんか。登るときは、枝の強さを確認してから登るんじゃぞ?木によっては折れやすいからの。昼待草は寄生植物じゃが、植物用解毒薬に使うプランツは着生植物じゃ。ほれ、あれじゃよ。今は使えんがの。他にも蔓やら木の実やらで登る事もある。出来て損は無いぞ?」



「丁度良いじゃねぇか。その木で練習しろよ。周りはちゃんと見ててやるからよ。その木、登りやすそうだぜ?」


 え?今すぐ?今からやるの?


「採集も兼ねて頑張るがよい。少しだけ実を残せば良いからの」


 あぅ、グスタフさんまで。



「そこに足をかけると、次に繋がんねーぞ!」


「そこに手をかけて、引き揚げるんじゃ!」



 …おっさんと爺さんに木登り指導される二十代女性。どんな構図よ!アドルフさん周辺警戒はどうしたの!?



「〔木登り〕が生えました…」

 最初は目線ぐらいの高さまで行くとどうにもならなかった。

 小一時間も登り降りを繰り返しましたよ。〔木登り〕だけじゃなく、〔掴む〕〔観察〕まであがった。


「俺の〔調合〕よりよっぽど早いじゃねぇか」


「この手の技能は生えやすいし育てやすいからの。そうむくれなさんな」


「物によっては崖に貼り付く物有るんじゃぞ?両生類毒の解毒薬のアンフィビは苔類、鉱物毒の解毒薬ミネラは地衣類で、主に崖の岩場にある」


 この上ロッククライミングまでしろと?


「調合士や薬師が全部自分で採りに行く奴ばっかりじゃないけどな。何人か知ってるけど、そんな事する薬師グスタフしか知らねえよ」


「わしのお師さんもやっておったぞ?」


「あんたのお師さんて、あの人だろうが。あんたやあの人を普通の薬師に入れたら、薬師が可哀想過ぎるわ!」


 …どんな人ですか?


「お前さんが知っとるのは噂だけじゃろうに。噂はちと大袈裟になっておるぞ?」


「誇張があってもちょっとなんだろ?話半分で聞いても凄すぎるんだよ。三人で上級迷宮踏破した、とか一個中隊相手に無双したとか」


 それ薬師の仕事なんですか?


「また一番尾鰭の酷い噂じゃの。迷宮は四人だったと聞いたし、上級と言っても55層だったらしいぞぃ。それにお師さんが現役の頃には戦争は終わっておったんじゃ。嘘っぱちじゃよ」


「いや、一人増えただけだろうが。上級迷宮のボスなんて普通軍団規模で倒す奴だろうが」


 だ~か~ら。それって薬師の仕事なの?


「薬師で、よりは冒険者としての名が売れておるお人での」


「あんたも似たようなもんだろ?テグじゃ、薬師で通してるが」


 何?なんか聞き捨てなら無い事聞いた気がしますよ?


「わしゃ毒師が主なんじゃがの。まぁ、人に頼まれるのは薬師の方が多いのは仕方ないがのう。そろそろ帰らんと日が暮れるの。村に帰るとするか」


 はぐらかされた…んだろうか?まぁ、いいか。






 寝る前のステータス確認でレベルアップに気が付いた。今回は素早さに振るか。なんか、職業も結構あがってる。〔観察〕と〔採集〕が効いてるのか?やった。〔遠目〕も覚えてる!これは常にメインに入れておこう。…どうやって鍛えるんだろう?遠くをよく見るようにすればいいのか?






所持金6,004圓+(220,000圓+11,800圓)

財布0圓


【技能】技能ポイント4(310)+13

報酬経験値:3

メイン

調合レベル41/観察レベル29→33/歩くレベル17/採集レベル15→18/会話レベル15/柔軟レベル12/走るレベル0/杖術(短)レベル10/捌きレベル4/関節技レベル1/当身レベル0/受けレベル0/体術レベル0/投擲術 (ボーラ)レベル4/投擲術(投槍)レベル2/投擲術(微塵)レベル2/隠密レベル0/生活魔法レベル23/魔法(無)レベル18→20/魔法(土)レベル8/魔法(風)レベル7/魔法(水)レベル4/魔法(付与)レベル6/魔法(火)レベル2/魔法(治癒)レベル1/知識(道具)レベル13/知識(植物)レベル7→8/知識(武具)レベル4/知識(魔物)レベル5/知識(材木)レベル1/知識(動物)レベル1/知識(鉱物)レベル0/鉈2


サブ

筆写レベル6/読書レベル6/投擲術 (ブーメラン)3/投擲術(投石)レベル3/投擲術(投網)レベル0/掴むレベル6→9/水汲みレベル5/鍬レベル4/耕耘レベル4/料理レベル2/結索レベル2/洗濯レベル2/裁縫レベル2/シャベルレベル1/栽培レベル1/知識(服飾)レベル2/魔法(光)レベル1/魔法(闇)レベル1/細工レベル3/木工レベル2/鑿レベル0/玄翁レベル0/木登りレベル0☆/遠目レベル0☆


取得技能



特技

加熱レベル4/冷却レベル1/焙煎レベル1/保温レベル1/脱水レベル1/乾燥レベル1/沸騰レベル1/破砕レベル2/圧搾レベル1


就職可能職業

学徒レベル11→12/魔術師(無)レベル7→8/魔術師(土)レベル7/魔術師(風)レベル7/毒師レベル1→2/薬師レベル1→2/学士レベル0→1/魔術師(付与)レベル7


魔法

生活魔法(88)

着火レベル1/照明レベル17/畜水レベル19/発熱レベル17/はたきレベル1/箒レベル1/保冷レベル1/保温レベル17/拭き取りレベル1/灰掻きレベル1/集塵レベル1/防滴レベル1/洗浄レベル5/脱水レベル1/ワックス掛けレベル1/磨くレベル1

無魔法(63)+7+3

空間把握レベル17→24/睡眠レベル13/簡易修復レベル3/麻痺レベル14/隠れるレベル1/野営レベル9/混乱レベル3/開錠レベル1/鑑定レベル2/気絶レベル1☆/罠解除レベル1☆/周辺警戒レベル1☆

土魔法(32)

穴掘りレベル10/隆起レベル7/鉱物探知レベル3/埋めるレベル1/拘束レベル10/砂かけレベル1

火魔法(11)

着火レベル1/火球レベル1/耐熱レベル9

風魔法(29)

送風レベル1/鎌鼬レベル13/追い風レベル10/消風レベル1/反射レベル1/風球レベル3

水魔法(22)

水球レベル11/散水レベル4/水中行動レベル7

光魔法(3)

照明レベル1/光球レベル1/消灯レベル1

闇魔法(3)

消灯レベル1/闇球レベル1/暗視レベル1

治癒魔法(11)

回復(微)レベル5/解睡眠レベル6

付与魔法(24)

耐睡眠レベル8/防御力強化レベル7/防御力低下レベル6/耐沈黙レベル1/速度強化レベル1/速度低下レベル1



☆新たに増えた


レベル28→29

職業

メイン:調合士レベル13/サブ:戦士(杖術)レベル5


体力341/310(31)+10→352/320(+32)

魔力353/321(32)+10→363/330(+33)

          

力:  23(+2)

知恵: 24(+2)

精神力:20(+2)

生命力:23(+2)+1→24(+2)

器用さ:23(+2)+1→24(+2)

素早さ:24(+2)+1→25(+2)

幸運 :25(+2)

ステータスポイント:0


★任意振り分け


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