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第二世界  作者: 長月 萩
65/115

本文64 収繭

 あの後は魔物に遭う事もなく、魔蚕のいるセーフティーエリアまで辿り着いた。魔物がいるのにセーフティーエリアとはどういうことかと思ったら、小さな村で養蚕をしているんだそうだ。

 魔綿もそうだけど、種や卵のうちに持ち込めば魔物もセーフティーエリア内で育つ事が出来るらしい。

 違法業者が厄介な魔物の卵を持ち込んで、孵化してしまい大騒ぎになることもあるそうだ。人は大怪我はしないけど、家畜や物品、建物には被害が出るそうだ。

 確かに、オブジェクト破壊無効があるとは聞いてなかった。人のみのセーフティーエリアなんだ。…召喚獣は人の括りに入るのかな?



「ドミきた」


 村で迎えてくれたのは…獣人?犬?爬虫類?背丈が私の腰より上ぐらいしかない。でも声は老人ぽい。


「来るわよ。皆、紹介するわね。この村の長のベンダー。見ての通りコボルトよ。☆※◇†§☆‡☆※・・・・・・・」


 見ての通りって解んなかったよ。コボルト。確か犬頭のモンスターだったよな。犬に良く似た爬虫類?そんなんだった?


「†☆§※◇☆‡§§・・・・」


 なにやらよく解らない言語で話してます。そういや、ゴブリン語の本貰ったんだよな。ゴブリン文字が読めなくてほったらかしてるけど。いや、コボルトとゴブリンは別言語なんだろうけど。



「庚ちゃん、荷車出してくれる?」


 はいはい。二つともですか?両方ともですか?両方ですね。



「☆※‡§◇†☆§§・・・・・・」



「ありがと」


 え?私?荷物持ってきたから?

「いえ、どういたしまして」


「じゃあビバリーちゃん、そっち頼むわね。あなた達はこっち」


 村長さんとビバリーさんが荷車を曳いて村の中の方に歩いていった。ドミニクさんは右手を指す。



「え?あれ?コボルトって魔物じゃなかった?」


 皆混乱している。最初は日本語(?)話してたもんね。


「違うわよ。亜人間よ。…昔は魔物扱いしてたみたいだけど、遠い昔の話よ?異邦人は知らないの?」


「魔物だとばっかり…。他の亜人間は?」


「割と近くに住んでるのはゴブリンとオークにオーガにマーマンかしら?」


「近くなかったら?」


「リザードマンは山・海・砂漠と種族があるわよ?砂漠の種族以外は排他的であまり係わって来ないけど」



「ヒューマノイドタイプの魔物って居るんですか?」

 こっち聞いた方が早そうだ。


「まともに意志疎通が出来ないのはそうよ。アンデッド系にゴースト系は大半が無理ね。意志疎通が出来る相手だと、個人の質の問題になるわね」


「個人の質?」


「異邦人には犯罪者っていないのかしら?人のこといきなり襲うのは犯罪者。犯罪者を撃退したからって罪には問われないわ」


 ヒューマノイドタイプは様子を見ろって事か。


「全く罪にならないんですか?」 


「衛兵に尋問はされるわよ?でも仕方ない状況だったらならないわ」



 やたらと優秀な衛兵システムです。冤罪は無さそうだから、それでいいのでしょう。嘘も通用しないだろうしね。



「魔物と間違えて襲っちゃいました、だったら犯罪者になるわね。異邦人に魔物と亜人間の区別が付かないなら気を付けてね。下手したら賞金首よ」


「「「「賞金首…そんなシステムが…」」」」


 四人が口々に呟いてる。気持ちはよく解る。賞金首がいるってことは、賞金稼ぎも居るのかもね。



「さ、早めのお昼を食べちゃって、作業するわよ。手間取ると帰り夜になっちゃうわ」


 

 かなり広い畑に灰色が広がっている。魔蚕が好むショワの木だそうだ。魔蚕の繭は薄い灰色でした。薄墨を更に薄くしたような、でも白くは無い灰色です。鶏卵より一回りぐらい小さいだけの大きな繭で、同じように薄桃色した葉っぱの裏に繭を作っているのを、葉ごと集めるよう言われました。


「この位の固さになってるのだけにしてよ。大半は大丈夫だけど、のんびり屋さんもいるから。後地べたにいる子がいたら、拾ってあげて。踏みつぶさないでよ。後、気の早い子は既に孵ってるけど、害は無いから手出しはしないでよ」



 繭が裏にある葉は重さで垂れてるし、張られた糸のせいで丸く変形してるから見れば解るとは言え、結構大変な作業です。足下も見ないといけない。魔綿摘みに使ったのと似たような籠を背負って収繭開始!


 イモムシでかっ!いや、繭のサイズから考えて大きそうだとは思ったけど、指先で摘まむサイズじゃなくて、わし掴みのサイズだよ。このサイズがなんであの繭に収まるんだ?まぁ、イモムシが羽生えた生き物になる時点で、不思議な生命体ではあるよな、昆虫って。やたらと足の多い奴とか。あれらは正確には昆虫じゃないんだったか。

 海も謎生物が多い。のに、更にファンタジーな世界にきて、ファンタジー生物まで居るんだから、不思議だらけだよ。


 このサイズ、踏んだら凄い感触がありそうだ。精神的ダメージが大きそうだよ。色が灰色で目立っててくれてて助かります。


 絹って白いから色んな色に染められるから重宝するのもあるんだよね?元が灰色だと染めるとくすんだ色になるのかな?あ~魔物素材で染めるから、そっちが強ければがっつりその色になっちゃうのかもしれないなぁ。

 個人的にはくすんだ色は好きだからどっちでもいいな。魔蚕で作られた物を手に入れる事が有るかどうかは知らない。絹は良いものだって解ってるけど、手触りは綿のが好きなのよね。


 向こうで「うわぁ」とか「うひぃ」とか聞こえてる。抵抗あるよな、普通。しかも素手だし。勿論私も抵抗ありますとも。だからさっきから色々考えて誤魔化してんの!



「う゛っ…」

 変な声でたよ。成虫だ。灰ピンクのでかい蛾。お前の赤い色素は幼虫と繭にはいかなかったのか?…普通はそうか?

 蚕と言うからでっぷりした蛾かと思ってたけど、ヤママユガのが近いだろう。毛がフワフワしてて、かわいいともいえるかもしれないが、30cmオーバーの蛾だよ!?…寧ろ怖い。と、飛ばないでね?


 あ、穴の開いたの見つけた。これも、糸取れるのかな?別にしておくか。



 集めた繭を簀の子状の台の上にあける。ドミニクさんとコボルト達が葉っぱから外しながら選別作業をしているみたいだ。

 コボルトには爬虫類成分の無いのもいるみたいだ。別の種族なのか獣人のように形態は違うけど同じ種族なのか…


「ああやって、汚れてるのとか、巻が悪いの、中で死んじゃってるのとかを分けてるの」


 ちょっと眺めてたらチュールさんが教えてくれた。そっちも疑問に思ってたので有り難いです。


「一度だけだけど、養蚕農家に行った事あるのよ。絹を取る体験をしにね。家蚕よりは天蚕に近いみたいだけど。家蚕は絹取るときに殺しちゃうんだけど、魔蚕はどうなのかしら?」


 あ~、家畜だもんね。魔綿は寿命まで生きられるみたいだったけど…。


「ほら!見てないで回収してきてよっ!」


 ドミニクさんに注意された。その後も幼虫を拾い上げつつ、繭を回収していく。たまに遭う成虫にはドキッとする。

 因みに回収用に小型の鉈渡されてます。〔鉈〕が生えたよ。道具はどれだけ細分化されてるのか気になるよ、第二世界!


 そういえばビバリーさんを見ないな。村の中に入っていったまんまだ。ま、ビバリーさんはビバリーさんでする事が有るんだろう。予定より二人増えてるから、こっちには人が足りてるのかも知れないし。コボルト達も回収作業してるしね。小さいのに良く動く。まじまじとは見てないけど、手は犬の手じゃないんだね。肉球は有るのかな?人の手と同じなら肉球は必要ないか。




 既に何度目かは解らないけど、繭を台に開けてから畑に戻ろうとしたら戻ってきたコボルトに止められた。


「も、無い。終わり」


 繭はもう無いって事ですかね?あ、忘れてた。穴の開いた繭が一個あったんだ。


「これも混ぜちゃって大丈夫ですかね?」


「こっち。それクズ。つぶす。紡ぐ」


 えっと、渡せばいいの?


「クズ繭は潰して真綿にしてから紡ぐんです。着物の紬なんかが有名ですよね。あの独特の節のある生地を作る糸になるんです」


 今度はシフォンさんだ。

「真綿?絹なのに綿なの?真綿って木綿だと思ってた」


「フワフワしてるのが綿わたです。木綿は『綿めん』であって、『綿わた』では無いんです」


 そうだったの?知らなかった。


「紬は木綿からも作られますけどね」


 へぇ。紬って両方あるんだ。知らなかったよ。

 回収作業をしていたコボルト達も選別作業に加わって台の周りは人(?)だらけになってる。汚れてるのぐらいなら解るけど、巻きがどうとか言われてもさっぱりです。


 ふと確認するとレベルアップできるようになってた。やはり幸運に入れておこうかな。


 誰かにどうすればいいのか聞くべきか、と考えていたら、服を引っ張られた。




 

所持金6,004圓+(220,000圓+11,800圓)

財布0圓


【技能】技能ポイント4(289)+9

報酬経験値:3

メイン

調合レベル36/観察レベル25→28/歩くレベル16/採集レベル12→15/会話レベル13/柔軟レベル12/走るレベル0/杖術(短)レベル10/捌きレベル4/関節技レベル1/当身レベル0/受けレベル0/体術レベル0/投擲術ボーラレベル4/投擲術(投槍)レベル2/投擲術(微塵)レベル2/生活魔法レベル23/魔法(無)レベル17→18/魔法(土)レベル8/魔法(風)レベル7/魔法(水)レベル4/魔法(付与)レベル4/魔法(火)レベル2/魔法(治癒)レベル1/知識(道具)レベル13/知識(植物)レベル6/知識(武具)レベル4/知識(魔物)レベル4→5/知識(材木)レベル1/知識(動物)レベル1/知識(鉱物)レベル0/鉈レベル2


サブ

筆写レベル6/読書レベル6/投擲術ブーメラン3/投擲術(投石)レベル3/投擲術(投網)レベル0/掴むレベル6/水汲みレベル5/鍬レベル4/耕耘レベル4/料理レベル2/結索レベル2/洗濯レベル2/裁縫レベル2/シャベルレベル1/栽培レベル1/知識(服飾)レベル2/魔法(光)レベル1/魔法(闇)レベル1/細工レベル3/木工レベル2/鑿レベル0/玄翁レベル0/隠密レベル0


取得技能



特技

加熱レベル4/冷却レベル1/焙煎レベル1/保温レベル1/脱水レベル1/乾燥レベル1/沸騰レベル1/破砕レベル2/圧搾レベル1


就職可能職業

学徒レベル10→11/魔術師(無)レベル7/魔術師(土)レベル6→7/魔術師(風)レベル6→7/毒師レベル1/薬師レベル1/学士レベル0


魔法

生活魔法(86)

着火レベル1/照明レベル17/畜水レベル19/発熱レベル17/はたきレベル1/箒レベル1/保冷レベル1/保温レベル17/拭き取りレベル1/灰掻きレベル1/集塵レベル1/防滴レベル1/洗浄レベル3/脱水レベル1/ワックス掛けレベル1/磨くレベル1

無魔法(59)+2

空間把握レベル14→16/睡眠レベル13/簡易修復レベル3/麻痺レベル14/隠れるレベル1/野営レベル9/混乱レベル3/開錠レベル1/鑑定レベル1

土魔法(32)

穴掘りレベル10/隆起レベル7/鉱物探知レベル3/埋めるレベル1/拘束レベル10/砂かけレベル1

火魔法(11)

着火レベル1/火球レベル1/耐熱レベル9

風魔法(29)

送風レベル1/鎌鼬レベル13/追い風レベル10/消風レベル1/反射レベル1/風球レベル3

水魔法(22)

水球レベル11/散水レベル4/水中行動レベル7

光魔法(3)

照明レベル1/光球レベル1/消灯レベル1

闇魔法(3)

消灯レベル1/闇球レベル1/暗視レベル1

治癒魔法(10)

回復(微)レベル4/解睡眠レベル6

付与魔法(19)

耐睡眠レベル6/防御力強化レベル7/防御力低下レベル6


☆新たに増えた


レベル26→27

職業

メイン:調合士レベル11→12/サブ:戦士(杖術)レベル4→5


体力317/289(+28)+10→328/299(+29)

魔力328/299(+29)+11→340/310(+30)

          

力:  22(+2)+1

知恵: 23(+2)

精神力:20(+2)

生命力:22(+2)

器用さ:23(+2)

素早さ:23(+2)+1

幸運 :23(+2)+1★

ステータスポイント:0


★任意振り分け


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