本文28 ドミニクさん登場
グスタフさんに後で向かうことを約束して、ロイさんとグスタフさんと別れて、ビバリーさんとビバリーさんのお隣へ向かう。
染織師・縫製師のドミニクさんはオネエ口調でした。お約束です。テンプレです。服飾関係はそうでなければいけない理由でもあるのでしょうか?心は女性と言う方なのかどうかまでは解りませんが。
かなりの別嬪さんなんですが、体格が男性なので(ぴったりした服装でしたのでわかりました)キレイな男性なのかと思っていたのですが、口調が…
「あら、ビバリーちゃんいらっしゃい。どうしたの?この子は?異邦人?」
見られてます。めっちゃ見られてます。上から下まで値踏みするように見られてます。ちょっと失礼、と言われて二の腕から手首まで触られ、手を表裏にされました。袖口持ってひっくり返したり裾めくったりしてます。
「…どうして連れてきたの?アタシの客とは思えないんだけど?」
…目が、目が怖いですよ…。
「ちょっと、ドミニク、何言ってるのよ!」
「オシャレしない子がアタシの客な訳ないじゃない。服装に機能性と耐久性しか求めない、見苦しくなければいい、洗濯してあればいい。そんな子は余所行って欲しいわ!」
サトリがここにも居ましたよ。いや、自分で来た訳ではなく連れて来られたので、一方的に怒られるのは納得が行かないような気もするのですが、その辺は悟ってもらえないようで…
「この子が替えの服が無いって言うから来たんだけど、駄目かしら?」
「替えが無い?一枚も?」
「はい…」
いや、無いわけでは無いんですが、外では着れないんですよ。
「そう言えば異邦人て皆同じ服着てるわよね?自分で選んだんじゃないの?」
「これはここに着るときに支給された服でして…」
動き易いし、着心地も悪くないから割と気に入ってるんですが。生成色も嫌いじゃない。
「そう。ちょっと待ってなさい」
そう言うと奥へ入っていきました。
「オシャレ、嫌いなの?」
ビバリーさんに聞かれます。
「嫌いな訳ではないですよ。ただ、気に入る物は値段が高い物な事が多いんです。高いと汚すのが嫌で普段着に出来ないんです。勿体ないと思っちゃって。貧乏性なものですから。ですから機能性、頑丈性を重視するというのは間違ってません」
そしてオシャレの概念が一般女性と多少ずれているようで有るのも理解してます。「キツい・寒い・暑い・痛い」を我慢する気は有りません。今の流行は知らないけど、確実に流行に乗ってはいない服装してました。
「こん中で気に入るもの有るかしら?」
ドミニクさんは山の様に服を抱えて持ってきました。
一枚一枚広げてみる。極彩色とか、フリフリとかある。…その内異邦人がゴスロリとか持ち込むんだろうか?あれはあれで似合う人には良いと思うけどね…。
チャコールグレーのハイネックのシャツ、その色違いの黒のシャツ、生成の胸元を紐で結ぶ式のチュニック、暗い臙脂色のクルーネックのシャツ、生成の胸元がVの字に開いたチュニック(ワザと赤い糸で縫ってある)に黒のズボンに茶色のズボンを選ぶ。
「…趣味が悪いわけでは無いようね。ただ、色彩が派手なのと、飾りの付いたのが好きではない、と。赤系は好きなの?」
「派手な赤でなければ。臙脂色は割と好きです」
「青も好きそうなのに選ばなかったわね?」
「好きなんですけど、もうちょっと落ち着いた青が好きです」
青も有ったけどかなり鮮やかなのしかなかった。
「…年寄りみたいな好みね。スカートは?」
「スースーしてて苦手です…」
頼り無い気がするんだよね。家の中では短パンで居たりもするけど、基本スカートは好みません。
「女装した男みたいなこと言うわね。露出も嫌い?」
「暑ければ上は薄着でも構いませんが、足出すのは好きじゃないです。この気候なら長袖が良いかと。暑ければ腕まくりすればいいかな、と思いまして」
実は選んだのは全部長袖シャツでした。
「似たようなのもあったのに、これらを選んだ理由は?」
「手触りと色味です」
あまりツルツルしてるのは好きじゃないし、ざらついてるのも好きじゃない。素材は解らないけどどれも身につけたら気持ちよさそうな手触りだった。
「どれもこれもかなり良い素材よ。目がいい…というより指先の感覚がいいのかしら?」
「下着の好みは?上だと寄せて上げるから、スポーツブラまであるわよ。下はTバックからお臍まですっぽりまで」
「どっちもスポーティーが好きです…」
「形崩れるわよ?胸はしっかり測って形に合ったのすれば、体動かす時も楽よ?」
「そう言うのは高いんです…」
持っていなかった訳ではない。でもその金額なら本代に回した方がいい、とか思ってました。てか本代に回してました。
「測っても構わない?」
「構わないんですが、あのお金そんなに持ってないです…」
所持金118圓です。
「お金があったら構わないの?アタシこんな口調だけどちゃんと女の子が好きな男よ?」
「仕事で測るんじゃないんですか?」
趣味で測るならお断りしますけど。
「…仕事よ。アナタ、ビバリーちゃんと同じ人種ね」
「あら?どう言うこと?」
「必要とあれば平気で異性に身体見せるって事よ。怪我の治療とか、戦いの最中に服が破れても恥じらいもしないって事。下着造るのが男でも女でも気にしないって言うんだもの」
上はともかく下は恥じらうと思うんですけどね…。医者相手なら平気かもだけど。
「普通の事じゃないの?命のが大事だし、仕事なら仕方ないじゃない」
「そうじゃないのがヒューマンの女の子なのよ。安くしたって腕が良くたって男に見られるのは嫌。身体見せるぐらいなら死んだ方がマシ。下着の上から測るにしても、そもそもサイズを知られるのが嫌。そう考える子が多いわよ。…アナタ、ヒューマンじゃなかったりする?」
「ヒューマンです」
選択の余地はありませんでした。
「異邦人は皆平気だったりする?」
「…多分ドミニクさんのおっしゃってるタイプのが多いかと…ヒューマン以外でも」
アバターだから気にしないって人もいるかもだけど。多分少数だろうな。
「エルフは元々同族以外は嫌がるけど、ヒューマン以外でもそうなの?」
「そう言う話をしたことがないので多分何ですけど、基本居やがる人のが多いかと。体重と年齢の話を同性でも嫌がる人結構いたので」
別に言ったって問題無い気もするんだけど、体重は特にそうだった。病的に痩せてるより健康的な方がずっと良いと思うのに。あ、だから痩せてて太れない人や病気で痩せられない人が体重を言いたがらないのは別に仕方ないかな、と思います。太りたいのに「痩せてていいよね~」と言われるのは辛かろうね。
「ふぅん。全くヒューマンのメンタリティと一緒なのね。アナタは違う事を自覚してるのね」
基本私の意見は異端扱いをされてたので頷きます。摂取カロリーと消費カロリーが見合ってれば太らない、と言う意見は聞いて貰えない。彼女たちが求めてるのは同意であって忠告ではないと中学生の時に学びました。
ところでお金が無いと言ってる事を無視されてる気がするんですが、そこんとこどうなんでしょう?
「さ、測るわよ。脱いで下着になって」
いや、だからお金無いって…
「お金なんかどうでも良いのよ。着る服がない事のが問題でしょう。ましてや下着なんて!」
どうでもいいんですか。そうですか。下も脱ぎますか?脱いだ方がいい、下着はそのまんまでいい、はい。解りました。仰せのままに。
流石にサイズぴったりの下着は無いのでスポーツタイプの上下セットを3セットと黒のタンクトップ三枚に先程選んだ服を全部渡されました。服のサイズ?私に合うサイズの服しか持ってきて無いそうです。下着が出来たら連絡するからとフレンド登録もしました。運営さん以外の最初のフレンドは世界人でした…
「アナタ、必要があったらちゃんとオシャレ出来る子みたいね。素材の見る目もありそうだし。でも普段でももうちょっと気を使って欲しいわね」
あ~、努力致します…これら本当に貰ってしまって良いのでしょうか。返したら怒られそうだし、良い素材の服というなら高いんでしょうし…
所持金118圓
【技能】技能ポイント9(37+2)
メイン
観察レベル5/捌きレベル1/会話レベル3→4/歩くレベル6→7/柔軟レベル0/受けレベル0/杖術(短)レベル1/関節技レベル1
サブ
採集レベル2/筆写レベル3/知識(植物)レベル2/読書レベル5/魔法(土)レベル1/生活魔法レベル2/魔法(無)レベル1/調合レベル4
取得技能
知識(材木)レベル0/水汲みレベル0/体術レベル0/当身レベル0/知識(武具)レベル0/知識(服飾)レベル0
魔法
生活魔法(3)
着火レベル1/照明レベル2
無魔法(5)
空間把握レベル3/睡眠レベル1/簡易修復レベル1
土魔法(3)
穴掘りレベル1/隆起レベル1/鉱物探知レベル1




