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第二世界  作者: 長月 萩
24/115

本文24  訓練所

「さてと、だいぶ疲れたじゃろう。付いておいで」


 だから黙って…もう良いです。ついて行きますよ。

 着いていった先は庭だった。…薬草摘めとか言われないよな?持久力切れて寝ますよ?


「薬草リカバリは解るな?じゃあこっちは?」


 裏白の葉っぱもありました。本で見た。

「麻痺草パライズですか?」


「効能は?」


「摂取すると麻痺する。但し、新芽と根は対麻痺ポーションになる」


「対麻痺ポーションの処方法は?」


「解りません」


 お爺さんはファンタジーな植物を次々に見せてくれた。

 睡眠草スリプ、耐弱体草ウィク、耐混乱草コンフュ、暗闇草ダクネ、耐魅了草チャム、耐石化草ストン。

 名前がまんまなのは気にしたら負けです。


 ダクネは日光が苦手で暗室で栽培されていた。チャムは水草。ストンは苔だった。チャムとストンはそれだけではポーションには出来ず、他にも材料が要る。

 これらの薬草、連作障害がでないそうだ。便利。しかもチャムとストン以外は生命力が強く滅多に枯れない。

 持久力回復と魔力回復は木の実で、今は季節じゃ無いから実がなってないけど木を見せてくれた。因みにスタミンとエムピ。

 耐熱草と耐冷草もあるけど、それらは火山と雪山にしか生えないので栽培は無理だとか。…耐性が必要なところに生えててもどうすれば?と思うんだが。名前はヒッツにツィッタン。英語じゃないな。なんだ?何でいきなり言語が変わる?あ、「エムピ」も変則だな。


 話をしながら薬草園を回ってたら持久力はすっかり回復してた。


「爺さん、嬢ちゃんはどうだい?」

 工房に戻ったらチャドさんがいました。何で?


「ロイんとこ行ったら、こっちにやったって聞いてな。時間はあるかい?あるなら訓練所に行こうぜ」


 何故?訓練所って何?


「嬢ちゃんの腕がみたくてな。爺さん、いいだろ?」


「わしゃ構わんぞ。ロイにも声掛けて行くじゃろ?」


 行くこと決定…してますね。既にチャドさんは居ません。…あんた仕事はどうした!?お爺さんもロイさんも店はいいのか!?


「昼飯にしようかと思っとったんじゃが、運動の後のが美味いかの。さて、行くとしようか。…そうじゃった、名乗っておらんかったの。わしはグスタフじゃ。よろしくな、新しい弟子」


 あれ?また弟子になってますよ?色々教えて貰ってるので間違ってはないが…。

 空気を読む自分がちょっと嫌になったかもです。いや、これは空気読んでる訳ではなく、流されてるだけだ…。もっと悪いよ。


 移動するなら技能を入れ替えよう、とみるとレベルアップ可能だったのでしておいた。力と器用さが増えていたから任意の1は幸運に振る。



 何故かお隣の革職人のビバリーさんも一緒にいました。ほっそりとした美人さんで丸目の黒いお耳と、黒くてうっすら豹柄が解る長い尻尾がチャーミングな黒豹の獣人さんでした。


「尻尾気になる?」

 挨拶の後凝視してたみたいです。やっちゃった…。


「気に障ったのならごめんなさい。余りに素敵な尻尾だったもので、つい見ちゃいました」


「うふふ、いいわよ。私にも自慢の尻尾だもの。誉められて悪い気はしないわ。それにヒューマンは大抵見てくるもの」


「世界人のヒューマンもですか?」


「そうよ。自分達に無い物が珍しいって思うみたいね。ヒューマンは他の人種をジロジロ見る人多いわよ。後ホートックの子供とフェアリーは触りたがるわね。好奇心旺盛な種族だから」


 触りたい気持ちはよく解る。

「他の人種はそうでもない?」


「エルフと竜人は気にしないわね。ドワーフは尻尾が炉に近付き過ぎないか心配になるみたい。注意してくるの多いわ。私にしてみれば連中の髭よりは心配無いわよって気がするんだけどね」


「でも全体的にはそうだけど、やっぱり人によるわよ。見たこと無い物が珍しいのは誰でも一緒でしょ?」


「そうですね」


「異邦人はどの種族でも見てくるわね。異邦人に獣人はいないの?」


「異邦人の獣人は見たことないです」


「やっぱりね」


「獣人だからってだけでなく、美人さんだから見られてるのもあると思いますよ」


「あら~。上手ね~」


 そんな事を話してたら訓練所に着いたようです。

 室内訓練所のようだけど、人はあまり居なかった。


「チャドじゃないか。それに珍しい面々も。訓練に来たのか?」

 ガタイの良い男性が声を掛けてきました。


「あんまり人がいないな」


「皆すぐさま外行っちまってるからな。基礎を身につけようって殊勝な奴は殆どいないらしい。来ても一時間ぐらいで出て行っちまうよ。ま、後で困んのは自分らだ。金惜しんで余計な金使うのも勝手だろ」


 技能があるから使えるようになるのかと思ったら、そうでもないのかしら?でも使えば使うほど強くなるんじゃなかった?


「ん?そっちの兄ちゃんは異邦人か?」


「嬢ちゃんだよ。この子の腕前を見たいと思ってね」


「そりゃ悪かったな、嬢ちゃん」


「お気になさらずに。よく間違われますので」

 髪短いし、男顔だからな。声出さないとしょっちゅうだよ。


 そこへ女性の声がかかった。

「アドルフさ~ん。ご新規さんですよ~」


「おっと仕事だ。奥なら開いてるから好きに使いな」


 すぐに奥に行くのかと思ったらチャドさんがちょっと見ていこうと言いだした。




「どうだい?なんか感想はあるかい?」


「あ~、西洋剣術全く解らないんですけど、薪割り見てる気がします」

 いや、叩き潰すのがメインだとしたら間違ってないのか?でも振り上げてからも長いし、振った後の隙も大きすぎる。相手が早かったら一人じゃ無理だろうな。地面抉っちゃってるし。…二の太刀要らず?いやいや。



「アドルフ、ちょっといいか?」

 と言いながらチャドさんは向こうに行ってなんか話してます。教え子さんも呼んでますね。って私も呼ばれてるみたい。


「ちょっと行ってますね」


「わしらも行くぞい」


 …そうなんですか。なんか嫌な予感がするんですけど、そして気のせいでは無いと思うんですけど…


「嬢ちゃん、こいつとちょっとやってみないか?」


 案の定でした。だが断る!

「私まだ、一回しか魔物叩いたこと無いですし、対人戦もしたこと無いですよ。無理言わないでください」


 杖術レベル0ですよ?関節技も受けも捌きも0なんですよ?素人になにさそうとしてるんですか。素人対素人なんて危険の代名詞じゃないですか。


「危なくなったらきちんと止めるさ。真剣は使わないしな。この剣も木剣だ。嬢ちゃんの武器は四尺棒だったな。今用意するから待っとけ」


 …却下ですか?相手の方はいいのでしょうか?聞いてみよう。

「いいんですか?杖術レベル0なんですよ?他も0なんですよ?」


「構わないよ。怪我させないようにするし、安心しなよ。僕は剣術レベル5なんだ。実際に当ててきてよ」


 あら。上から目線。…レベル5がどんなものなのか知らんけどさ。訓練所に来て先生に着くって事は何か教わりたいことがあったんじゃないの?


「君とやれば訓練費半額にしてくれるって言われてさ。これ終わってからちゃんと一時間見てくれるって言ってたし」


 あ、私でもするわ。

「金欠仲間でしたか」


「君も?魔物素材が意外と安いんだよね。でも戦闘一回って生産系なの?」


「はい、そうです」

 調合士に木工(予定)なら生産系だろう。


「生産は初期費用かかるもんね」


 やはりそうでしたか。…掛かってないのは黙っておこう。今日も全部借り物だったしな。


 話しながら技能を戦闘用に入れ替える。杖術(短)と関節技、受け、捌き、念のために柔軟も入れておくか。



「こん中から選んでくれ。杖は用意してる数が少なくてな」

 杖を5本持ってきてくれました。白樫(仮)とイチイ樫(仮)。持ち比べて一本を選ぶ。


 あら、お相手さん既に構えてますね。慌てて向かいに立つ。


「当てて良いからね!」


 私は当てないで欲しいです。言えないけど。


「では始め!」






所持金121圓


【技能】技能ポイント2(29+3)

メイン

観察レベル4→5/捌きレベル0/会話レベル1/歩くレベル6/柔軟レベル0/受けレベル0/杖術(短)レベル0/関節技レベル0

サブ

採集レベル2/筆写レベル3/知識(植物)0→2/読書レベル5/魔法(土)レベル1/生活魔法レベル2/魔法(無)レベル1/調合レベル4☆

取得技能

知識(材木)レベル0/水汲みレベル0


魔法

生活魔法(3)

着火レベル1/照明レベル2

無魔法(5)

空間把握レベル3/睡眠レベル1/簡易修復レベル1

土魔法(3)

穴掘りレベル1/隆起レベル1/鉱物探知レベル1


☆新たに増えた技能



レベル3→4

職業

メイン/サブ

レベル


体力39/37(+3)+12→53/49(+4)

魔力42/39(+3)+11→55/50(+5)


力:  13(+1)+1→14(+1)

知恵: 13(+1)

精神力:13(+1)

生命力:12(+1)

器用さ:12(+1)+1→13(+1)

素早さ:12(+1)

幸運 :11(+1)+1→12(+1)★

ステータスポイント:0


★は任意で振った分


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