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第二世界  作者: 長月 萩
22/115

本文22  迷子

 ソファーに移動して『薬草~種類とその性能~』を読もう。



『薬草~種類とその性能~』

 …薬草は大量に種類がありました。一般に〔薬草〕と言われているのは〔回復ポーション〕を作る薬草のこと。あのヨモギみたいな和毛のある裏黒の草のこと。これはそのまま食べてもすぐに体力が回復するから〔薬草〕と言うんだそうだ。通称だね。正式名称は『リカバ』と言うらしい。ここに来て英語ですか…。


 でも地球の植生と同じハーブとか、漢方とかも分類としては薬草になる。一般では健康にいい食材扱いだけど。

 地球の『薬草・毒草』にファンタジーの『薬草・毒草』が加わった本みたいだね。回復薬・状態異常回復薬・解毒薬・万能薬はファンタジーの植物のみで構成されているようだ。


 解毒薬は更にファンタジー。毒と言っても神経毒とか血液毒とか色々有るのにそれは関係無い。毒を与えた物の属性のみで効果が出る。植物なら植物毒の解毒薬とか。これは地球上の植物でも同じ事で、同じ薬で済む。…見た目はそっくりで名前も一緒だけど違うモノだと考えた方がいいのかな…。なので野草を食べる際は植物毒用の解毒薬さえ有ればいい事になる。しかも毒で即死は無い。ドクツルタケとかドクウツギとか美味しいらしいから解毒薬片手に食べてみてもいいかも知れない。あ、キノコは植物分類です。



 巻末のオマケ話は為になった。


 調合時には「混ぜるな危険」が有るけど、製薬された物は一緒に服用しても問題が無いのが凄い。だから毒で倒れてるけど何にやられたのか解らない場合は、全部飲ましたりしても大丈夫。


 回復薬系は基本経口接種。つまり飲まないといけない。回復ポーションと解石化薬は例外。回復ポーションは傷にかけても効くけど、骨折とか体の内部の怪我はやはり飲まないといけないんだそうだ。石化したら飲めないから、解石化薬は石化した相手にぶちまける。


 問題は解混乱薬と解魅了薬。混乱して暴れている人や魅了されて敵対してくる人に飲ませるのは非常に困難。なんとかして取り押さえて飲ませるしかないけど、中級職業〔薬師〕の特技〔霧化〕があれば、持っているポーション類を相手に噴霧できる。魔法(水)にも〔霧化〕が有るけどこれはただ霧を発生させるだけで同じ名前だけど別物だそうだ。



 時計を見たらもう朝の6時でした。〔照明〕も覚えたし、家に帰りますか。

 受付のお姉さん(別な人になってました)に許可証を提示してから帰ろう、と階段を降りる。辺りは既に明るくなっていた。




 さてと……家どこだ?


 まてまてまて。そうだ!無魔法の〔空間把握〕!詳細は「五分間歩いた所をマッピングする。また、場所の登録も可能。登録した場所は青点で表示される。レベルがあがるとマッピング可能時間が増える」…駄目だ。現在地スタートだ…。取りあえず、北門はこっち。北門から逆に辿ろう。


 北門まで30分程かかりました。…魔力が半分になってる。持久力も半分ぐらいだ。空腹度はまだ大丈夫。


 さてここからだ。ロイさんの店。ロイさんの店は北上して左手に曲がった。と言うことは南下して右手。北門からそんなに遠くなかったはず。何本目かな…

 ロイさんの店の店に行くのには、家出て左に向かって角三つで大通り。広場は通らなかった。うん、北東区画に家はある。そんで最初広場から行った時はそんなにかからなかったと思うからどちらかと言えば広場より…北門まで来なくても良かったじゃん…



 とか考えてたら詰め所にいた門番さんに声を掛けられました。


「なぁ、あんた今から外に出るのかい?」


「いいえ。出るつもりは無いですよ?」


「あぁそれならいいんだ。すまんかった…なら何してるんだい?」


 …魔力と持久力回復してるんです…とは言えませんな。詰め所に近付いて答える。

「実は迷子でして。ここまで来た道順は解ってるので逆に辿ろうと思ってたんですよ。ところで、何で外に出るか聞いたんですか?」


「迷子か?どこに行きたいんだ?」



 …私の家です!

「…いざとなったら知ってる人に聞くんでいいですよ。取りあえず、自分で辿り着こうかと思ってるだけです。散歩かねて」


「そうか?ならいいが…質問の答えだがな、もう朝にはなったが、こっちのモンスターは強いの多いからな。一人で行くなら止めた方がいいんじゃないかと思ってな」


 単なるいい人でした。門の前で佇む不審人物だと言うのに。

「そうですか。心配してくださったんですね。ありがとうございます」


「とんだ勘違いだったがな」


「門番さんですよね?話するのがお邪魔じゃないならちょっとお時間よろしいですか?」

 邪魔にされたら撤退しよう。


「別に構わないよ」


「門番さんの仕事ってなんですか?」

 モンスターは入って来ない、出入りに許可証が要る訳ではない、門は閉めない。なら何故居る?


「基本は街に出入りする人の確認だ。不審人物が入ってきていないか、街の人間がちゃんと戻ったか。異邦人は何も言わずに出て行くが、街の人間は出て行く際になんで出るか、いつ戻るか言って出るんだよ。荷車が来た場合は中身を確認するしな。後は急遽門を閉める必要が出来たときだな。これは滅多に無いが」


 なんと。

「と言うことは大挙して出入りする異邦人は邪魔?」

 


「…全く、とは言え無いがな。役所から通達があったし、一時的なものだと聞いているからなぁ。落としてくれる物で街は潤うしな。まぁ、西と東は大変だろうが、増員してるし、問題無いさ」


 ぶっちゃけた人ですね。あれ?

「南は?」


「南は港だ。門は無いよ」


 そっか。西門さんも南については言ってなかった気がするような。港なら船で出入りだからそんなにしょっちゅう人が出入りする訳じゃないね。どれくらいの規模か知らないけど。

「この街ってどれぐらいの人がいるんですか?」


「5万人ぐらいいるよ」


 人口倍になってんじゃん。この街大丈夫なの?いや、全員が一気にログインすることは無いだろうし、泊まるのも一部だろうけど。食事にしても何にしても無理がある気がする。

「街の人達も迷惑に思ったりしてませんかね?」



「宿は別に役所が幾つか用意してるし、初心者用武具も役所が卸した。取り合えず1ヶ月は税金が免除されてるし、異邦人がずっと多いようなら色々と考慮する、と言ってるからな。戸惑ってはいるかも知れんが、客相手の仕事をしてる連中は強かだ。上手くやるさ。まぁ相手の態度にもよるだろうが。普通の住人は人が多いと思うだろうが、それぐらいじゃないか?」


 役所の金なら税金だろう。実際は運営さんが作ってるんだろうけど、それを知らない住民として納得が行くのだろうか?…触れてはいけない部分な気がしてきた。ここは話を逸らすべき。

「門番さんって24時間居るんですよね?暇じゃないですか?」


「一人でやってる訳じゃないぞ?詰め所の奥に二人居るし、交代もある。こうやって話をする事も有るしな。それに門番は暇な方が平和でいいだろう」


 確かにね。門番がピリピリしてるような街は入りにくかろう。

「そうですね。平和っていいですよね」


「嬢ちゃんは異邦人にしては珍しいな。何をしに来たんだい?」


 不可抗力で来ました。

「取りあえず、、調合士を目指すのと、ロイさんの所のお手伝いがな決まってます」


「ロイ?北西区の武器屋の?」


「そっちの区域を北西区と言うならそうだと思います」

 ロイさんの店の方指さして言う。


「街を大通りで四つに区切って、北西区・北東区・南西区・南東区としているよ。あのロイがな~。嬢ちゃん何をした?」


「何って武器買ったんですけど…」

 何?何のフラグなのこれ?


「木製武器か?良かったら見せてくれないか?」


 杖を取り出して渡す。門番さんは手にとってしげしげと眺めている。


「買っただけかい?これは店頭に置いてなかったろう?」


 何で知ってるの?ロイさん知り合い?


「武器選んでて、振って見ろと言われて振ったら、これらを出してくれました。手伝うなら安くしてくれるって…あ、後知り合いに連れて行って貰ったんです」

 西門さんの知り合いみたいだった。それのせいもあったんじゃないかな、いいのだしてくれたの。


「…安くね。これ一本幾らするか知ってる?」

 返してくれながら門番さんが聞いてきました。


「高そうなのは解りましたが、幾らかまでは…」

 最初は1,000圓と言われましたよ。それより高いことは解ってますが、実際の値段は聞いてません。


「多分2,500圓はするよ」


 なに~!?一本800圓で買いましたよ?3分の1以下?


「あいつは店頭に置いてるの以外は、使える奴か気に入った奴にしか売らないんだ。嬢ちゃんはどっちだろうね。ところで嬢ちゃん名前は?」


「あ、な…名前は『庚』です」


「俺はチャドだ。この門使うときは声を掛けていってくれ」


「解りました。…いつになるか解りませんけど。…そろそろ行きますね。お相手ありがとうございます。お仕事、お疲れのでませんように」

 チャドさんに別れを告げ門から離れる。チャドさんは手を振ってくれた。友好フラグだったのかな?



 魔力も持久力を回復している。〔空間把握〕を展開させ歩き出す。右手沿いに路地を見ながら歩いて、三本目でロイさんの店を見つけた。


 露天や屋台は変わってるから目印にはならない。大通りの反対に渡って、路地を数えながら広場まで行って、総当たりしますか。







 …ぶ、無事辿り着きました…。広場から三本目でした。然も二本目途中で戻った道と続いてたし。基本区画整理されてるのか道は真っ直ぐなようですね。路地入って三本目を真っ直ぐ行けば着けたと。何で行きしな三回も角曲がったんだろう?明日確かめてみよう。


 …もう7時半になってますよ。魔法陣設置するのも忘れてたし。

 今は別にホーム有る訳じゃないし、要らないな。寝室造ってからにしようか。

 〔空間把握〕に登録だけは忘れないように、と。


 〔無魔法〕レベル3まであがってる。〔歩く〕は6だし。魔力はやはり半分ほど、持久力も半分ほど。切れるまで〔照明〕使って見るか。倒れても良いようにソファーに座ってと。


 〔照明〕は効果時間内でも追加できる。また、消す際は『消えろ』と言うだけで消える。今の所持続時間は10分ほどだ、と解りました。


 あ、レベルアップできる。しとこう。

 知恵と精神力が増えてるからボーナス2つは力と素早さにでも振っておこう。








所持金124圓-3圓


【技能】技能ポイント5(18+7)

メイン

観察レベル4/筆写レベル2→3/会話レベル0→1/歩くレベル2→6/魔法(無)レベル1/生活魔法レベル1→2/杖術(短)レベル0

サブ

採集レベル2/捌きレベル0/柔軟レベル0/読書レベル5/魔法(土)レベル1/受けレベル0/知識(植物)レベル0☆

取得技能

関節技レベル0/知識(材木)レベル0


魔法

着火レベル1/照明レベル1→2/空間把握レベル1→3/睡眠レベル1/簡易修復レベル1/穴掘りレベル1/隆起レベル1/鉱物探知レベル1


☆新たに増えた技能




レベル2→3

職業

メイン  /サブ


体力28/25(+2)+12→39/37(+3)

魔力29/27(+2)+12→42/39(+3)


力:  12(+1)+1→13(+1)★

知恵: 12(+1)+1→13(+1)

精神力:12(+1)+1→13(+1)

生命力:12(+1)

器用さ:12(+1)

素早さ:11(+1)+1→12(+1)★

幸運 :11(+1)

ステータスポイント:0


★は任意で振った分

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