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第二世界  作者: 長月 萩
17/115

本文17 武器選び

 《第二世界へようこそ!あなたの新しい世界をご自分の手で創りあげてください!》


「ではいこうか。歩きながら話すとしよう」

 はいはい、ついて行きますとも。



「魔物との戦闘だが、使いたい武器はあるか?合気道をしていたのなら無手か?」


「触りたくない魔物も居そうですし、人型じゃないと無理です。実践出来る程熟練者でもないです」

 試合ないし。稽古以外で使ったこと無いです。それが普通です。魔物は速かったり硬かったりしそうだし。


じょうってあります?」


「じょう…ですか?」


つえと書いてじょうと読みます。四尺程の長さで八分径の円柱の棒なんです。長さや太さは多少違ってもいいですけど」

 公式では四尺二寸一分だけど、胸の高さが理想という話しだ。


「杖道の杖だな。有る。三尺・四尺・六尺・八尺・九尺・十三尺とあるぞ。棒術も考慮に入れて太さも様々だ。最も数は少ないから売り切れごめんだが、αでもβでも売れ残っていた。値段が高いのもあるが」


「…買えますか?」

 実際だと5,000円ぐらいで買えたけど…


「半分は飛ぶな。長剣が100圓で、刀でも200圓だ。これらには『初心者の』がつく。耐久度・攻撃力が変わらないとなると選ぶ者も少ない」


「…見てから決めていいですか?」


「構わんよ。武器屋でみて決めるといい」


 家の周りには人はいなかったけど、角三つ曲がったら人があふれていた。大通りに出たようだ。走っている人、何かを探してるような人、数人で集まっている人達。

 露天がまばらに並ぶ大通りを少し歩いて、路地に入ると人は全然いなくなった。


「ここだ」


 がらりと引き戸を開けると…大きな人がいた。…頭にウサギ耳…しかも垂れてる…ロップイヤー?大男の?


「らっしゃい。客とは珍しい。しかもサイモンじゃないか。こっちくるの珍しいな。その格好も。どうした?」


 お知り合い?低いいい声してます。ロップイヤーだけど。


「ここは余り扱いの無い武器を扱って居るところで、店主の『ロイ』だ」

 見た感じの武器は普通っぽいですけど?まぁ、武器の種類なんてあんまり知らないけどね。



「普通の武器も売ってるぞ。何がいるんだ?」


 気になる。どんな武器があるんだ!って使えないからいいか。図書館で武器図鑑でも探してみるか。


「四尺杖です」


 じろじろ見られた。


「これか、これはどうだ?」


 出されたのは二本。定番のイチイ樫と白樫かな。イチイ樫は軽くて硬いけど割れやすい。白樫はイチイ樫より重いけど粘りがある。持ち比べて構えたりしてたら店主さんが聞いてきた。


「振ってみるか?裏で振れるぞ。付いて来い。…坊主はその辺のでも見ておけ」

 そう言ってカウンターを開けるとサッサと二本とも持って店の奥に行ってしまった。…お店はいいんですか~?


「私も行こう。木下、ついでに店番しておけ。客が来たら呼んだらいい」

 …木下さんごめんなさい。全く躊躇せずカウンター内に行き、奥に向かう西門さんに付いていく。木工所みたいな部屋を抜けると庭があった。


「まずはこれからだ」


 イチイ樫(仮)ですね。ん~素直過ぎて気持ち悪いかも。

 白樫(仮)は普段使ってるのに似てて振りやすいんだけど、ちょっと軽いかな~。慣れればいけるかな。

 白樫(仮)にしようと思って振り向いたら店主さんはいなかった、と思ったら更に三本持ってきていた。渡されたのは黒っぽいの二本と白っぽいの一本。

 黒は黒檀と紫檀かしら?いや、これ黒檀じゃないな。重さも振った感じも丁度いい。白っぽいのも更に重めだけどまたいい。紫檀(仮)は軽いな。軽すぎるほどでは無いけど。

 でもこの二本高そうだよな…


 と店主さんを見るとニヤリと笑われました。

 …ロップイヤーの癖に!


「気に入ったのはあったか?」


「…この二本が。手がでなさそうですけど」


「解るか?」

 その顔で解らいでか。これ手持ちはたいても駄目なパターンだ。


「そんだけ振れるんだ。なんか型やってみろ」


 見せ物ですか?まぁいいか。ここで八方切りしたら駄目だよな。理合いの型は余り覚えてないので、三十一の杖にしました。



 

「いえい!」

 書くとうれしげですが、決めの声ですからね。


「これとこれ、一本1,000だ」


 払ったら所持金0だよ!?でも絶対安くなってる!!

 悩む私に更に付け加える。


「うちは木工もやってる。主に武器だがな。手伝うなら800だ」


 そ、それは…でも技能が手に入らなければ手伝っても役に経たないかも…


「技能欄みてごらん」


 西門さんに言われて【技能】を見てみる。


【技能】技能ポイント:0

 メイン:////

 サブ:歩くレベル0 観察レベル0 杖術(短)レベル0 知識(木材)レベル0


「4つも生えてます」

 〔歩く〕ってなによ?そんな基本な技能が有んの?


「これで懸念は消えたろう?どうするかは自分で決めたまえ」


「お手伝いします!」

 自分の武器自分で造れたら、安く付くかもなんて…思ってますけどね!


「どっちにする?」


「…黒い方で」

こっちのが振りやすかった。



「時間が出来たら何時でも来い。店に戻ろう」



 そう言えば木下さん来なかった。…お店暇?


「あ、お帰りなさい。決まりました?」


「はい、これです。800圓でいいんですよね?」

 銀貨でとか言われたら無理だけど、確認してなかったな…


「おう。ほれ。金寄越せ。あぁ、首傾げてたな。白いのは枇杷で黒いのは鉄刀木だ」


 悟りがここにもいました。本当にいいのかな。現実ではどっちも高かった気が。とは思いつつも財布を取り出して800圓払う。…食費残ってるかしら?



「僕はこれ買います」


 ナイフ?


「剥ぎ取りナイフです。〔剥ぎ取り〕が有ったら魔物ドロップが良くなるんです」


「解体ナイフにすりゃいいだろ?剥ぎ取ってもしけたもんじゃねぇか」


 木下さんは苦笑いしている。何が違う?いや、剥ぎ取りと解体は違うか?


「嬢ちゃんはどうだい?解体しないのかい?」


 違いが解らないんですが聞いていいんですかね?…ここは誤魔化しておこう。

「その気になったらまた聞きます。今は買えないですし」



「そうか。…坊主の剥ぎ取りナイフだな。350だ」


 結構高いよ?と思ったけど買ってました。


「じゃぁ、嬢ちゃんまたな」



 ロイさんに手を振って店を後にしたら西門さんが教えてくれた。


「店を営んでいる者なら異邦人が自分達と違う事は解っている。まぁ、不思議な事もあるもんだ、程度だが」


「魔物ドロップだが、魔物は倒したら暫くすれば消えるが、その際に何かしら落とす事がある。剥ぎ取りナイフを使う事でその確率があがる。技能〔剥ぎ取り〕が有れば更に。だがどれだけ鍛えても、手に入るのは一部だ。肉にしろ皮にしろ。〔解体〕は魔物の体が消えない。自力で解体すれば全てが手に入る。解体が下手なら二束三文になる」


「通常ドロップは戦闘に参加したものにランダムで、剥ぎ取りナイフを使うと剥ぎ取りナイフを使った者に行く。死体を残すには〔解体〕を持っている者が留めを指す必要がある。残酷描写をオフにしないと〔解体〕は出来ない。血や内臓が出ない解体なんて不可能だからな」



「血抜きから自分でするってことですか?」


「そうだ。世界人が殺した場合は死体が残る。解体を仕事にしている者もいるから、死体ごと持ち込んで解体は任してもいいが、金がかかる。取れる素材を売れば儲かる可能性もある」


 苦笑いの理由が解りました。現代人で解体に忌避感を抱かないのは少数派だろう。普通やって魚の三枚おろしぐらいじゃないか?


「〔解体〕持ちや世界人の倒した死体に、持ってないプレイヤーが剥ぎ取りナイフ刺したら?」


「死体に傷が付くだけだ。誰かと組むときは言っておかないと、揉める原因だ。知られたくなければ留めを刺さないことだ」


 それは選べるのでしょうか…。信頼出来る人以外とは組まない方がいいってことですかな?




「技能はメインに入れたか?二つは解るが残り二つはなんだ?」


「歩く・観察・知識(木材)・杖術(短)です」


「〔観察〕と〔知識(木材)〕か。もしかして残りの三本は解ったのか?」


「これじゃないかなぁ、という予想はしましたよ。はっきり言い切るほどこちらの植生は知らないので断定は出来ませんけど」


 図鑑はそこまで熱心には見なかった。地球の植生に謎植生がごっちゃになってるっぽいし、地球上全ての植物網羅できてるわけじゃない。日本の植生だって怪しいものだし。


「もう4つですか。僕〔歩く〕だけですよ…」


 忘れがちですが、称号効果が絶大なようで。


「そう言えば、どういう戦い方をしたいか聞いていませんでしたね。何かあります?」


「…友人とRPGだったらどんな職業だろう?という話をしたことがあります。一人が私は『前衛で戦う低レベルの錬金術師』だ、と言いまして、それを聞いた全員が頷いてました」


「…なんですか、それ」

 木下さんに怪訝そうな顔されました。


「魔術師魔法も僧侶魔法も錬金術魔法も全て唱えられるけど、MPは沢山あるのにレベルが低くて、回数唱えられなくて、最終的に『こっちのが早い』と前衛で殴りに行く錬金術師です」


「それでどうなんだ?」

 笑いながら西門さんが聞いてくる。


「魔力けちって殴りに行く可能性は高いですが、生命の危機があるなら使える物は全て使います」


『生き物として生きる努力は最大限するべきだ』が信条です。





所持金200圓


【技能】技能ポイント0

メイン

観察レベル0/知識(木材)/レベル0/杖術(短)レベル0


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