本文15 開始前検証終了
「強制ログアウトの可能性は消えた。3時半だ」
もうそんな時間ですか。この人たち寝なくて平気なの?私は眠くないんだけど。
「私は【技能】と回復アイテムは使えたらいいな、自然回復はする、死んだら死にっぱなし、だと思うんですがどうです?」
「後は、周りが3倍で動いてるのに、私だけ等倍とかなったらどうしましょうね?」
これが一番洒落にならんかも。
「あ、それは無いで。確認済みや。さっき動かしてやろ?そん時に早よしたり遅したりしたんやけど、なんも変わらへんかったやろ?」
全く気が付きませんでした。でも、一つ安心だな。
「残した願い事今のうちにしてしまうか」
あ、そう言えば、今はこれくらいとか言ってましたっけ。
「聞きましょう」
「推想社に雇われないか?」
「はい?」
何言ってるんですか?
「勿論支払いは現金では無く、世界通貨の『圓』だ。旧字体の円と書く。それとアイテムだ。【技能】等は取得できると思う。が、死に戻りは出来ないだろう。試さなくてもいい」
「仕事はプレイヤーと世界人の動向の様子見とアイテム作成だ。動向に関しては噂話程度でいい」
「アイテム作成は、消費アイテムだ。消費アイテムはある一定数は用意するが、それを超える分は供給する予定はない。世界内にいる者が、世界内で制作して欲しいと思っている」
「余りにも少ないようなら運営チームもプレイヤーとして作成する。我々は高レベル生産者が大半だからな」
「初期に足りなくなる可能性のある物は、回復アイテムだ。ポーション・回復薬なら〔調合士〕、瓶なら〔ガラス工〕だ。ガラス材の素材集め、と言う方向に行くのも有りだが、そちらはフィールドに出ないといけない」
「どれかやってみたい物はあるか?」
「拡張可能な家や庭はこの布石でしたか…」
「生産マルチになる必要は無いで?別に使わんと余らしとっても構わんよ」
「やってみたいと言えば、どっちもやってみたいですが選ぶなら〔調合士〕ですかね」
「理由は?」
「〔ガラス工〕はかなりの熟練が必要な気がします。技能が手に入ったら余り気にしなくていいんでしょうけど、無かった場合、〔調合士〕のかなんとかなりそうだからです」
「堅実なんやな」
意外そうに言わないでくださいよ。私をどんな人間だと思って見てるんですか。
「小心者のへたれなんです」
「では、決まりだな」
「よろしく御願いします。でどうすれば?」
「〔調合士〕になったら連絡をくれ。それまでに余り生活が困窮するようなら給料の先払いをする」
「そうですか。ありがとうございます」
なるべく早くならないとな。
「あ、さっき聞きそびれたんですけど、ゴミ出しはどうすればいいですか?ほぼ何もかも外で済ますとしても、掃除したらゴミ出ますよね?」
ゴミ箱に捨ててもゴミはあるわけだ。ゴミが消えちゃうゴミ箱とかあったら便利だよね。間違って捨てたら大変だけど。
「庭に放り出したらええで」
なんて適当な。
「紙とかやったら燃やしたらええし。有害物質出るようなもんはそうそうないで」
少しはあるんじゃないか。
「ほうっておくん嫌やったら、穴でも掘って埋めといたらええ」
おおざっぱだなぁ。
「庭に荒らす生き物は入ってこないからな」
…分解する微生物ぐらいは居るの?
じゃないとずっとそのまんまよ?
「まず、そうそうない有害物質が出る物って何です?」
「鉱物とか一部魔物の死骸とか」
そんなん庭で燃やすか!
「荒らす生き物は入ってこない、はいいとして地中の微生物とかはいるんですか?」
「ちゃんとおるで。今は芝やけど土はかなり肥えとる」
「…栄養過多で芝が凄い勢いで伸びる、とかないですよね?」
「あぁ、あれはあんまり大きならん種類やから大丈夫やで。年に一回ぐらい刈ったらええ。ほっといても膝丈ぐらいにしか伸びんから庭使わんのやったら放置してもかめへん。あまり害の無い虫は増えるやろうけど、虫あかんか?」
「害が無いなら気になりませんけどね。好みはしませんよ。後あまり大きいのも嫌です」
…ホームの中に入れないのは虫にも適応するんでしょうか?
「そんな大きいのはおらんで。でかいんは魔物になるしな。動物や魔物は自分で連れ込まん限り入れへんようになっとる。家の中は普通の虫も入れへんから、蚊の性で寝られへんとかないで」
蚊が居るのか!要らんだろう、そこは。それは害のある虫では無いの?病原菌運ばないってだけ?…汚くないゴキブリとか要るんじゃ無かろうな?「あまり」の基準が気になるけど、家の中に来ないならいいか。
「他になんぞあるか?」
聞きたいこと、知りたいこと…う~ん…
「既に4時なんですが、眠く無いんですよね。お昼ご飯買いに出たはずなんですがお腹も空いてません。何でか見当付きます?止まってるから、と言うならさっき動かしてた時にお腹空いてても良さげな気がします」
「【ステータス】の【持久力】も【空腹度】も減ってないからじゃないか?」
「だとしたら眠くなりもせず後9時間ですか…」
本も後6冊と読みかけ…保たないかな。
「自分との話がかなりすんなりいっとるからな。【ステータス】入力とかももっと時間かかるやろう、と言うのが大半の見方やったしなぁ。色んな説明も途中で止めやんと最後まで聞いてくれるから、どこまで言った~とか、これ説明したかいな、とかならんかって早よ済んだからな」
「皆さん説明解りやすかったですよ」
予想が付くように話してくれる人もいましたしね。
「後思ったんですが、先程動かしたのって世界人には影響ないんですか?昼の13時にするはずの行動を夜中にさせられたんですよね?あ、でも暗くなったりしてないから問題無い?」
「【ステータス】は動いてへんからな。動かす際に合わせる予定や。ちょっと予定より動いてしもたけど、たいした問題と違う。せやんな?」
最後は西門さんに聞く。
…さっきからずっと考え込んでますね…あ、動いた。
何やらガチャガチャしてますね?
お、立ち上がりました。
「少し席を外す。村山お前もだ。本でも読んでいてくれ。それと着替えもしておいてくれるか?」
そう言うとさっさと立ち上がって出て行きました。村山さんも手を振って出て行った。
では、着替えて本読みますか。っと着替えるのはいいけど、眼鏡は…アイテムボックスに入れておこう。他はポーチに入れて倉庫へ。…洗わずにしまって良いものか悩んだけど、外出して置いたら時間経過で余計汚くなるだけだし、諦めて畳んでしまうことにする。
…アイテムボックスって100個よね?
アイテムを入れたポーチは別アイテム扱いになるのは試してみて解ったけど、アイテムポーチ100個入れたらすんごい量持ち歩けるのかしら?アイテムポーチにアイテムポーチとか…でもポーチごとロストは痛いか?それともポーチはそうそう手には入らないものだったりするのかな?
ま、考えても解らないし、聞く程でもないか。機会があったら試せばいい。さて、本の続きからいきますか。
お読みいただきありがとうございます。




