本文100 縄ない
虫注意 虫嫌いな方はお気を付けを。会話に出てくるだけですけど。
「じゃあ叔父さん、報酬早めにお願いね」
そう言うとジャニスさんは、帰っていった。ジャニスさん、貴族(居たんだ、そんな存在)のお屋敷で、メイドさんをしているそうな。今日は休日で報酬につられて店番を引き受けたそうです。報酬は物干し台・物干し棹・衣桁だそうだ。…もしかして売れてんの?
「昨日の続きだな。ほれ」
鑢を渡された。
「ロイさんに聞きたいことがあったんです」
「なんだ?」
「〔工程省略〕ですが、やったことの有る工程しか出来ないんですよね?」
「そう言ったろ?」
「シフォンさんの針、三本程しか造ってなかったのに、一気に出来たのは何でですか?」
結構な数出来てたよね?
「あぁ、簡単な事だ。以前に三十本程造ったことがあったんだ」
なんと!
「武器としてじゃ無かったがな。〔罠師〕に頼まれて造ったんだ。ダンジョンの罠を解除するのに使うと言ってたな」
「〔罠師〕なんて職業が有るんですね」
RPGで言う盗賊なのかな?
「上級ダンジョンに行くなら連れてくべきだな」
「ダンジョンに行く予定も無ければ、〔罠師〕の知り合いも居ませんよ」
「ダンジョンの近くの街で役所に申請すると、紹介してくれるぞ。大抵はフリーで仕事してる連中ばっかりだ。まぁ、嬢ちゃんは他の街にも行ったこと無いもんな。当分先の話だろうよ」
…行く事あるのかな?
「こんなもんですか?」
「そうだな。また水に浸けてから乾かしておけばいい」
「…これに〔乾燥〕使って大丈夫ですか?」
「それは駄目だ。木材は確かに天日で乾燥させるが、微妙に水分を含んでいる。完全に乾燥させると悪くなるから止めておけ。装備もそうだぞ?布も革も金属でもだ。…レベルがあがると、どの程度乾燥させるか決められるようなんだが、それまでは殆どの水分を取っちまうから、使わなくて育てられないんだよ。本来なら紙も乾燥させるべきではなかったんだが、飴の包み紙だし、耐久性は要らんだろうと言うことでやったんだ。するなら〔脱水〕にしておけ」
調合の時にしか、使いようがないのか…。なかなか育たなさそうだ。
「ロイさん、二枚一気に乾燥させられるようになってましたよね?」
「あぁ、薪を乾燥させるのに使ってるからな。薪は燃やすんだから乾燥させても問題ない」
「あぁ、薪ですか。そういや、薪割りもしなくちゃでしたっけ。今日は飴の話ですっ飛んでましたが」
すっかり忘れてた。〔乾燥〕は薪の乾燥には使って大丈夫なのね。装備に使っちゃ駄目、と。一回使ったなぁ。一枚だけだし一回だけだから、構わないか?
「さぁ、雑談はここまでにして、次に何をするかだが、鑿ばっかり使ってたからな。他の事をしようか。今度〔叩きバショウ〕取りに行くだろ?繊維が取れるが、何か造りたい物はあるか?」
「繊維…縄ですかね?」
他に思い付かないです。
「ま、糸造るんじゃなきゃそうなるわな。縄ないをした事は?」
「ありません」
「よし、じゃあ藁でやるか」
「まずは葉屑を取り除く。この鞘になってる所な、葉鞘と言うんだが、バショウ科で偽茎に当たる部分だ。あっちはこの部分を使うが、藁では弱くて邪魔になるだけだから取り除く」
「魔物植物でもバショウ科に入れて良いんですか?」
「正確には違うんだが、作りは一緒だ。魔物の部分が、あるかないか位しか違いはない」
…そんなもんなの?いや、それって大きな違いな気が。
「魔物植物はどうやって生きてるんですか?」
動かないなら、何を食べてるの?補食してる訳では無さそうなんだけど。
「緑の奴は他の植物と一緒だぞ。水と土と日光だな。どれかが極端に減ると死んじまう。たまに、補食して他の生物から養分を奪うのもいる」
「…魔物である必要性が有ったんでしょうか?」
単なる植物じゃん。動くだけで。補食植物も普通にいるよね。多分サイズが違うんだろうけど。
「さてな。その辺は学者に聞いてくれ。だが、魔物は必ず魔素を持ってるし、普通の物より頑丈な物が多い。そして数が少ないし、加工に手間がかかるから高級品扱いだ」
「あぁ、草兎と山犬、それと、ゲーと言う虫の魔物以外だな。この三種はかなり数も多いし、素材としては普通の物以下の扱いをされる。兎はまだ喰えるし、山犬も革は使える。ゲーに至っては使える所がない、単なる厄介もんだ。見かけたら手を出すな。一旦手を出したら殲滅が基本だぞ」
「なんか物騒な単語を聞きましたが…」
「葉屑とりはその辺でいいぞ。次は水に濡らして叩いて繊維を壊すんだ。固いと、なえないからな」
平らな木の上に置いてバンバン叩きます。回しながら、ドンドン叩きます。
「三本ずつ二束造って、一本で元口を縛る。この本数が多ければ太くなるんだ」
「右手と左手に三本ずつ持って、すり合わせる様になう。縒りは逆方向だぞ」
「ゲーの話だがな、元々群で行動するのもあるんだが、一旦敵対すると無限増殖するんだ」
「はあ!?」
レッサーデーモン?グレーターデーモン?
「群に一割ぐらいの雌がいて、戦闘中に卵産んで、その卵から五分ぐらいで十頭ぐらいが孵るんだ。更に5分位で次の卵を産む。雌の数を減らさないと、どんどん増えていく」
デーモンより増えるの速いし、多いじゃないですか!
「しかも、通常攻撃は殆ど効かない。魔法も火魔法か水魔法だけは効くが、後は無効化する」
何そのラスボスチックな虫は。それが単なる厄介者扱いで済むの!?
「ゲーと戦闘してると、高確率でグンソウと言う魔物が乱入してくる。グンソウはゲーしか狙わないから、絶対に攻撃するなよ?グンソウはゲーしか襲わない魔物なんだが、こっちが攻撃仕掛けたら、その限りじゃないからな」
「助っ人、と言う事ですか?」
「そう考えてもいいな。グンソウが四頭いたら百頭ぐらいなら、なんとかしてくれる。人間には雌雄の区別が付けられないが、グンソウは真っ先に雌を狙うんだ」
…グンソウ。ゲー。…グンソウ、軍曹?
「アシダカ軍曹!?ひょっとして蜘蛛型の魔物!?」
「知ってたのか?」
「…じゃあ、ゲーは黒光りする平たい虫?」
「茶色いが、確かに平べったいな」
ゲーは「G」。御器噛りでしたか…。見たくない。切実に会いたくない。悲鳴をあげるほど苦手なわけじゃないけど。
「因みに大きさは?」
「ゲーは20cmぐらいか?グンソウもそれよりちょっと大きいぐらいだ」
あまり大きくないね。良かった。軍曹に至っては一回りほど大きくなったぐらいだな。でも何処にいるか解らないのはあるのか…。外にいるなら普通の虫だよな。あれは台所に出るから、病原菌を媒介するから嫌われるんであって、そうじゃないならさほど問題は無いだろうけど、虫嫌いには恐怖の対象だろうね。グンソウも含めて。
「嬢ちゃん、ちょっと手を離してみな」
はい?あぁぁ、解けちゃった…
「縒りが掛かってないからだ。こう、こうだ」
「…〔工程省略〕って今まで造ったのの平均値なんですよね?縄ないを〔省略〕したら、これも入るんですか?」
「いや?入らないぞ。葉鞘取るのに俺が手を出してるしな。叩く時にも最初は俺がやっただろう?」
あ、そうか。
「…上手になるまで誰かに手伝って貰って、完成度が高くなってから、一人で造るようにしたら、〔工程省略〕の完成度も高くなるんですか?」
「そうだな。見習いのうちは、ちょいちょい親方が修正かけるし、最初っから最後までまるっきり一人で造る事なんて、ないんじゃないか?」
「…スプーンは…あれ?スプーンって、型造って鑢かけて終わりじゃないですよね?〔工程省略〕はどうなるんですか?一日以上かけてますけど」
「〔工程省略〕で出来上がるのは、最初の鑢かけた所までだ。スプーンは同じ形状にしなければ良いだろうよ。あれを量産する訳じゃないだろう?一本造るのに〔工程省略〕使うなんて、馬鹿げてるぞ?」
量産する気なぞありませんともさ。
「あ、スプーンと言う括りではないんですね。なら良いです。…最初に鑢かけた所まで、と言うことは後の工程は一々手作業ですか?」
「大量生産するときは、まず流れ作業をするんだ。最初の鑢掛けまでをまとめて何個も造る、水に浸けて乾燥させて、まとめて鑢を掛ける、まとめて乾性油を塗る、という風にな」
「〔工程省略〕も万能ではないんですね」
「〔省略〕であって、無視ではないからな」
…調合には万能な特技な気がするけどね。
所持金65,684圓
財布0圓
【技能】技能ポイント9(352)+2
報酬経験値:3
メイン
調合レベル43/観察レベル34/歩くレベル17/採集レベル18/会話レベル17/柔軟レベル12/杖術(短)レベル10/投擲術 (ボーラ)レベル4/投擲術(投槍)レベル2/投擲術(微塵)レベル2/捌きレベル4/掴むレベル9/結索レベル6/走るレベル1/遠目レベル0/隠密レベル0/生活魔法レベル23/魔法(無)レベル22/魔法(土)レベル8/魔法(風)レベル7/魔法(水)レベル4/魔法(付与)レベル12/魔法(火)レベル2/魔法(治癒)レベル4/知識(道具)レベル15→16/知識(植物)レベル9/知識(武具)レベル6/知識(魔物)レベル6→7/知識(材木)レベル1/知識(動物)レベル1/細工レベル4/木工レベル2/鉈(小)レベル2/鑿レベル0/玄翁レベル0/鋸レベル0
サブ
筆写レベル6/読書レベル6/投擲術 (ブーメラン)3/投擲術(投石)レベル3/投擲術(投網)レベル0/水汲みレベル5/鍬レベル4/耕耘レベル4/料理レベル2/洗濯レベル2/裁縫レベル2/シャベルレベル1/栽培レベル1/知識(服飾)レベル2/知識(鉱物)レベル0/魔法(光)レベル1/魔法(闇)レベル1/解体レベル1/木登りレベル0/蹴りレベル0/鉈(大)レベル0/関節技レベル1/当身レベル0/受けレベル0/体術レベル0/縄ないレベル0☆
取得技能
特技
加熱レベル4/冷却レベル1/焙煎レベル1/保温レベル1/脱水レベル1/乾燥レベル2/沸騰レベル1/破砕レベル2/圧搾レベル1
就職可能職業
学徒レベル13/魔術師(無)レベル9/魔術師(土)レベル8/魔術師(風)レベル8/毒師レベル2/戦士(杖術)レベル6/学士レベル1/魔術師(付与)レベル9
魔法
生活魔法(89)
着火レベル1/照明レベル17/畜水レベル19/発熱レベル17/はたきレベル1/箒レベル1/保冷レベル1/保温レベル17/拭き取りレベル1/灰掻きレベル1/集塵レベル1/防滴レベル1/洗浄レベル6/脱水レベル1/ワックス掛けレベル1/磨くレベル1
無魔法(80)
空間把握レベル24/睡眠レベル15/簡易修復レベル3/麻痺レベル16/隠れるレベル1/野営レベル9/混乱レベル3/開錠レベル1/鑑定レベル2/気絶レベル3/罠解除レベル1/周辺警戒レベル2
土魔法(33)
穴掘りレベル10/隆起レベル7/鉱物探知レベル3/埋めるレベル1/拘束レベル11/砂かけレベル1
火魔法(11)
着火レベル1/火球レベル1/耐熱レベル9
風魔法(29)
送風レベル1/鎌鼬レベル13/追い風レベル10/消風レベル1/反射レベル1/風球レベル3
水魔法(22)
水球レベル11/散水レベル4/水中行動レベル7
光魔法(3)
照明レベル1/光球レベル1/消灯レベル1
闇魔法(3)
消灯レベル1/闇球レベル1/暗視レベル1
治癒魔法(25)
回復(微)レベル14/解睡眠レベル11
付与魔法(53)
耐睡眠レベル10/防御力強化レベル11/防御力低下レベル11/耐沈黙レベル6/速度強化レベル6/速度低下レベル6/耐暗闇レベル1/攻撃力強化レベル1/攻撃力低下レベル1
☆新たに増えた
レベル31
職業
メイン:調合士レベル14→15/サブ:薬師レベル2
体力374/340(+34)
魔力385/350(+35)
力: 24(+2)
知恵: 24(+2)
精神力:21(+2)
生命力:24(+2)
器用さ:25(+2)
素早さ:25(+2)
幸運 :27(+2)
ステータスポイント:0
★任意振り分け




