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歯車たちの英雄譚  作者: 彩衛門
第一章 桜都編 ―夜桜に剣は眠る―

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4/22

初陣と絆の芽生え

4話目になりました。

この世界では魔物などの外敵に対して支払われる報酬は手厚めですが、ウォルフは少し並の魔物よりも強いので群れということ相まって額も多めではあります。


P.S.新しくX(旧Twitter)のアカウントを作りました!今後の新話更新などのアナウンスは都度そちらでも行いますので、宜しければ是非ご覧ください!(@Ayaemon3671)

街外れ。月明かりが石畳を銀色に照らす中、俺は息を整えながら剣を握り直した。

隣にはシュラマル。落ち着いた足取りで立つその姿は、闇夜の中でも一層の威圧感を放つ。


「……やっぱり、シュラマルさんはすごいな」

思わず心の中で呟く。戦いの余韻がまだ体を熱くする。


シュラマルは俺の剣の扱いを横目で見て、静かに頷いた。

「君の剣はまだ粗削りだが、筋は良い。それに太刀筋から君が素直で心根の良い人物だと分かった」

そう言われて、少し照れくさくも、嬉しさが胸に広がる。


戦闘は街の外れで始まった。ウォルフの群れが森の端から牙を剥き出しにして襲ってくる。

俺は慌てて構え、振りかぶるが、最初の一撃は空を切った。

シュラマルはその隙を見逃さず、鋭い足捌きで群れの中心に切り込む。

「俺は…俺はどうすれば!」

心臓が高鳴る。初めての本格的な戦闘、リアルすぎる敵の動きに、思わず動きが硬くなる。


「落ち着け、私に続け!」

シュラマルの鋭い声。彼の剣が敵の前脚をかわし、咄嗟に俺も真似て斬撃を繰り出す。

徐々に呼吸を整え、攻撃のリズムを掴むと、一匹、また一匹とウォルフが倒れていく。


群れの最後の一体を討ち倒したとき、月明かりに照らされた戦場には、倒れた魔物と、疲れた俺たちの影だけが残った。


「ふぅ……やったな」

俺の声に、シュラマルが小さく笑みを浮かべる。

「うむ。君も少しずつだが、剣を活かせるようになってきたな」

その言葉に胸が熱くなる。初めての戦闘で芽生えた信頼感――これが、仲間か。


街に戻る道すがら、街の生活風景に触れる。

夜の街は、少しの静けさがあり、しかし街は人々の温かい交流や賑わいで満ちている。

倒したウォルフの影響で、通行人や商人の視線が少し変わったことに気づく。

「……戦ったこと、街の人にも伝わってるんだな」


桜都の冒険者組合に報告すると、報酬として銀桜貨20枚が支払われた。

「これで装備を新しくできるな」

手にした銀桜貨で、新しい剣と防具を購入した。光沢のある刃が手にしっくりと馴染む。


夜の茶屋。やはり木の香りと暖かな灯りが心地よい。

俺は戦闘の感想を口にする。

「初めて仲間と戦ったけど…変な緊張感と達成感が同時に来るっていうか……でも、面白かったです!」


シュラマルは頷き、戦術の振り返りを教えてくれる。

「次は敵の動きを予測して動くといい、君の剣をもっと活かせるはずだ」


団子の香りが鼻をくすぐる。夜桜が揺れる窓の外を見ながら、俺は初めての「仲間との冒険」の楽しさをかみしめる。


その時、店の入り口で元気な声が響いた。

「ねえ、あなた達!ウォルフを討伐したって本当?」


振り向くと、少し小柄で活発そうな少女が立っていた。

「本当です!俺たちが倒しました」

俺が答えると、彼女の目は輝きを増す。


「すごい!私も一緒に冒険に行きたい!私だって強いんだから!」

その勢いに思わず笑顔になる。シュラマルも軽く微笑んだ。


「そうか……なら、まずは座って話を聞こうか」

二人は俺とシュラマルの間で視線を交わし、席に着いた。


夜空に舞う桜の花びらと暖かな灯りの下、次の冒険への期待が静かに胸を満たしていく。

ご覧いただいてありがとうございます。

昨日から書き始めたばかりなのに、作品全体でもう100件近くご覧いただけていたようで驚きました。

アクセス履歴ってついつい見ちゃいますよね(笑)

一話目にリアクションというんでしょうか?あれを頂けたのは非常に励みになっております!

今後とも第一部に関しましては可能な限り毎日投稿や、一日に何話か投稿できるように励んでまいります!


さて、終盤に登場した女性にまた次の話ではフォーカスを当てていきます。

この子はいったいどんな子なのでしょうか。

次回もぜひご覧ください!

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