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歯車たちの英雄譚  作者: 彩衛門
第一章 桜都編 ―夜桜に剣は眠る―

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10/22

甘美たる力の残響

第10話です。

ありがたいことに合計ビュー数も現在200ビューを超えました!

私の作品を少しでも楽しんでくださる方がいらっしゃるかもというのがとても嬉しいです!

ブックマークしてくださっている方も何人かいらっしゃって、とても嬉しいです。

書き始めてからまだ三日目ですが、初日からリアクションでの反応やそれらの反響がとてもモチベーションになっています!

是非感想やレビューもよろしくお願いいたします。

X(旧Twitter)のアカウントもございます。@Ayaemon3671

こちらでは投稿時のアナウンスのみ行っておりますが、フォロワー数が増えた際は質問などの回答や設定情報の公開などにも使用する予定となっております。

今後も当作品のご愛顧と応援をよろしくお願い申し上げます。

Kaiserはすでに地に崩れ落ち、その圧倒的な存在感だけが、森に残された痕跡として揺れていた。


俺は剣を握り直す。全身に残る熱と、多幸感が脳内を満たす。

血の高揚と脳内の快楽物質が、全ての感覚を研ぎ澄ませる――森の静寂すら、心地よい余韻の一部のように思えた。

勝利の手応えが、全ての苦痛や恐怖を一瞬で消し去る。

今はただ、力が溢れ出して止まらない。


「……よし……勝てた……」


深呼吸を一つ、森の冷たい空気を胸いっぱいに吸い込む。

剣を振るった腕の震え、心臓の高鳴り、全てが戦いの記憶となる。


地面に横たわるミオの元へ駆け寄る。

「ミオ、大丈夫か?」

抱き上げ、傷や意識を確認する。体が熱い、息も荒いが、目はかろうじて開いている。


「……う、うん……大丈夫」

弱々しい頷きに、俺は少しだけほっと微笑む。

「ちょっとだけ待っててね」

そう言い残し、彼女を安全な位置に寝かせる。


再び視線を前に戻すと、シュラマルが残るコーボルト群と戦っている。

その群れは決して大きくはないが、油断はできない。俺には、ちょうどいい状況だった。


「シュラマルさん、今加勢に行く!」

「…ハヤテ、無理はするなよ!」

声が届く。シュラマルの目がこちらを見据えているのが分かる。


剣を握り直す。

全身の感覚が覚醒している。まだ熱い、多幸感が全身に広がる。

脳が「行け」と命令する前に、足が、手が、体が勝手に動いた。戦いを欲している。


群れに踏み込み、刃を振るう。

一撃ごとに、筋肉と骨が歓喜しているのを感じる。

人間離れした力――でもこれは俺の力だ。誰の助けも借りていない。全て、俺自身の動き。


コーボルトたちが切り裂かれ、吹き飛ぶ。

攻撃は届かず、倒れた群れを蹴散らすたびに、森の奥に轟音が響く。

恐怖はない。ただ、切ることの快感と、力を制御できる喜びが残る。


最後の一体を斬り伏せた瞬間、静寂だけが森を支配していた。


深く息を吐く。腕の震えは徐々に収まり、心臓はまだ早鐘のように打っている。

だが全能感と多幸感の余韻は全身に残り、力がまだ自分を満たしている。

視線を向けると、ミオは安全な場所で休んでいる。意識はあるが、まだ回復には時間がかかるだろう。

シュラマルは無事に群れを制し、刀を収めてこちらを見ている。目が合い、無言で頷き合う。


俺は剣を軽く振り、土と血を払う。

全てが終わった――今はまだ、ただ力を感じ、余韻に浸るだけでいい。


胸に満ちているのは、安堵と満足感。

森の奥で、時間さえもゆっくりと流れているかのように思えた。

戦いの記憶と、身体に残る感覚が、まだ俺を離さない。

この力を、味わい、感じて、胸いっぱいに満たす――今はそれだけで十分だった。

第10話をご覧いただきありがとうございます。

前書きでたくさんお話と宣伝をさせていただいたので、あとがきはまじめにやります。

さて激闘の末勝利を掴み取ったハヤテくん!

彼はとても強くなっていますね、次回以降の活躍に期待です。

しかし、戦闘時の彼は少し鬼気迫る様子でした...

ミオさんも無事でよかった...

今後彼らはどのようになっていくのでしょうか?

次回以降の展開に是非ご期待いただければと思います。

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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