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地図に無い場所からの脱出!

さて、久し振りに書きますよ!(; ・`ω・´)

学校の放課後。今日は、バイトがない日だ。だから少し、のんびりと帰る支度をする。今日は、帰ったらボス戦♪ボス戦♪すこし、機嫌も良い。


「隼人、お前のアバターはどこ居んの?」


隣にわざわざ来て、座っていた大地がスマホを操作しながら言う。ちなみに、大地の席は教卓の前で俺は一番後ろの左端である。まったく、変わり者だ。


「ふぁああ……、知らねぇよ。」


ため息つきを、暢気に伸びをしながら言う。


「あっ、そう言えばさジョブガチャあっただろ?それから、ジョブマスターが消えてたんだよ!」


「ふーん、そうなのか。」


それって、俺に厄介事が増えるって事だよな?


「やっぱり、誰かが当てたんだよな!いろんなクランが、探しているらしいんだけど成果なしだって。ジョブマスターは、チート過ぎだからな。」


熱く語ってる所、悪いのだが俺がジョブマスターだから見つからないのは当たり前だ。だって、地図にない場所に居るのだから探せる訳がない。


「へぇー、そうなのか。大地も、勧誘するのか?」


「いや、本人の意思に任せる。だって、無理矢理に勧誘したら面白くないじゃん。それに、まずは探さないとな。まぁ、そんな余裕無いけどさ。」


疲れたように、苦笑してスマホを見せる。


「なるほど、他のクランに宣戦布告をされたのか。しかも、3つのクランのうち1つは上位クラン。戦力的にも、財力的にもヤバそうだ。」


これは、早く脱出して助太刀に行かないとな。


「そうなんだよ。だから、早く合流してくれ。」


「努力はする。でも、俺が来たところで何も変わらないんだけどな。あとさ、大地のID教えて。」


「ん?おう、118298177だけど。」


スマホを見せて、確認させる。


「もし、戦闘が始まってたらこちらからフレンド登録する。そしたら、すぐに勧誘出来るだろ?」


「なるほど、その場で即戦力になるし戦闘に乱入しても問題ないって事か!その手があったな。」


嬉しそうに、はしゃぐ大地。隼人は、暢気に頷いて笑う。すると、何人かが集団で来る。


「大地くん、何のゲームの話?」


「何だよ、俺らも誘えよ。」


うーん、囲まれてしまった。ため息をついて、鞄を持って素早く脱出すると足早に教室を立ち去る。


俺は、ゲームでは人間関係が良いけど現実は人付き合いが苦手だ。大地は幼なじみで、少しは話せるけどあいつの場合はしつこく話しかけてくるからな。


どよーーーん………。


「さて、帰るか。」


バスに乗ろうとすると、後ろから大地が走って来るのが見えた。ギリギリに、バスに乗り込み息を切らす大地。俺は、椅子に座ると大地が隣に座る。


「おい、何で先に帰るんだよ。」


「帰りたかったから。大地に、付き合ってるとせっかくのバイトの無い日が潰れるだろ?」


ふて腐れる大地に、特に悪気は無い様子で答える。


「確かに。まぁ、仕方ないか。」


バスを降りて、歩く。


「それじゃあ、またな。」


「おう、早く来いよ相棒!」


家に帰り、鞄を机の横に置くとベッドに転がる。


スマホを取り出して、時間を確認すると着替えてベッドに座りボス戦のためログインする。


now reading……。


意識が、ゲームの世界へ引きずり込まれる。


あれ?ロリ賢者が、何で居ないんだ?あっ、もしかして家に居るとか?でも、俺はロリ賢者の家を知らないんだよな。とにかく、進んでみるか。


暫く進んでいると、青いロリ賢者のリボンが枝に絡まっている。しかも、かなりボロボロな状態で。


「………っ!?」


あの馬鹿!!もしかして、一人で進んだのか!?


隼人は、青ざめて全力で走り出す。あらわれ、襲い来るゴブリンやコボルト、リザードマンをその手に持った剣でザシュとッグサッと切り捨てながら。


ドロップアイテムを、拾う余裕はない。自分は、死ねば現実に戻るだけだ。けれど、この世界の住民であるロリ賢者は本当の意味で死んでしまう。それが何となく、隼人にはわかった。


後ろから、何か追いかけてくる。あと、6分くらいで追いつかれるだろう。警戒を強めながらも走る。


馬のような足音に、隼人は足を止めて振り向く。


ケンタウロス。上半身は人で、下半身は馬の魔物。頭がかなり良く、知識は凄いのだがプライドが高くその背には認められた者しか乗せて貰えない。


隼人は、ケンタウロスに道を譲る。すると、ケンタウロスが止まり隼人をいきなり自分の背に乗せる。


「ちょっ、うわっ!?」


「しっかり、つかまっていろ。賢者様リリスは、ボスの所にいるので私では助けられんのだ。」


隼人は、嘘を感じられず頷いてケンタウロスに言う


「ありがとう、ケンタウロス。」


ケンタウロスは、少し驚いてから笑い走り出す。


魔物に、礼を言う人間は珍しい。人は魔物を、ただの獲物としか思ってないので珍しいのだ。


ロリ賢者リリスの、知り合いだとドライアドやグリフォン、精霊王に聞いていたがこんなに優しい少年だとは。それに、とても心配しているようだ。


よし、決めたぞ!私は、彼に忠誠を捧げる!


「ついたぞ、少年。私は、ケンタウロスのダージンと言う。賢者様から、この名を貰った。」


「へぇー、格好いい名だな。俺は、隼人。プレイヤーで、通りすがりの現在進行形で迷子だ。」


どやっ!


どや顔で、『現在進行形で迷子』を強調する。


「なるほど、プレイヤーのわりに俺を見ても何とも思わないんだな?俺では、興味はわかないか?」


笑ってから、真剣に見定めるように見る。


「あのなぁ、視界に入った魔物を全て倒すのは馬鹿のやる事だ。自分に、襲いかかって来る敵意のある奴や悪いことをする奴だけ狩ればいい。体力と精神力を、無駄に使うだけだしな。それに、それだけでも十分生活できるだろ?それに、俺はプレイヤーだからこの世界のお金には余り興味は無い。」


すると、ケンタウロスは頭を下げる。


「疑って、すまなかった!」


「いや、良いよ。何となく、気持ちはわかるしな。それに、俺はそれなりにお金を持ってるからな。心配ないさ。無駄な、殺しはしないたちなんだ。」


手を振って、落ち着かせる隼人。すると、ドライアド達がお金やドロップアイテムを持って来る。


「お兄さん、これ落としたままだったよ?」


「わざわざ、ありがとうな。それは、お前達にやるよ。そろそろ、ロリ賢者を助けにボス戦だし。」


ドライアドは、嬉しそうに頷いてお金以外を持ち去る。隼人は、お金をしまうとボス戦へ向かう。


王座には、禍々しいオーラを放つ骸骨が堂々と座っている。背筋が、ゾッとして警戒をMAX状態にする


これは、リッチキングなんてものじゃない!?


圧倒的な、魔力とリッチキングを超える禍々しさ。


SSSランクモンスター  ノーライフキング


アンデット最強の魔物である。


「よりによって、アンデット系最強かよ………。」


そして、部屋のすみに倒れるロリ賢者を見る。ちなみに、ちゃんと生きている。


「ダージン、ロリ賢者を連れて逃げてくれ。」


「わかった。」


「さて、ジョブをジョブマスターに。」


言葉に反応して、装備が変わり身軽くなる。


今の俺の、ジョブレベルは50。さて、どこまで行けるかな。目を閉じて、神経を研ぎ澄ます。目を開いて、走り出す。立ち上がる、ノーライフキング。


「剣士に、ジョブチェンジ!」


魔法攻撃が来る。思わず、顔をしかめる。


守護騎士ガーディアンに、ジョブチェンジ!」


嫌な、攻撃のしかただな。回避したさい、わずかに出来る隙と着地ポイントにてきかくに狙ってきている。そして、急所を狙っても来るので近付けない。


これが、SSSランクの強さか………。


速さは、追いつける。威力は、勝てないな。知略的には、互角か少しあちらが上か。


思わず、口元に笑みを浮かべる。


楽しい!ものすごく、楽しい!


ノーライフキングが、こちらを見て少し笑った気がした。敵として、認められたようだ。


「さて、魔剣士にジョブチェンジ!」


走り出す。魔法攻撃が来るが、魔剣で魔法を切り突っ切るように走る。ノーライフキングが、杖で地面をコンコンと叩くとスケルトンやリッチ、スケルトンアーチャーなどが土から出てくる。


「魔導師に、ジョブチェンジ!広範囲殲滅魔法、神々の運命ラグナロク!」


ラグナロクは、北欧神話で終末の日を意味する。でも、別の意味もある。それが、神々の運命。


さて、あとはノーライフキングだけ。ノーライフキングも、ボロボロな姿である。ヤバい、この技は封印しとこう。神聖魔法では、神々の運命。邪神魔法では、終末の日を意味する魔法。詠唱も同じだし、万が一に使う際は込める魔力を間違えないようにしないとな。神じゃないから、世界は終わらせられないが国なら滅ぼせそうだ。怖っ!?


青ざめてから、ノーライフキングを見る。倒れる、ノーライフキング。うわぁ………。絶対に、過剰防衛だしオーバーキル過ぎるな。


後ろで、音がしたので恐る恐る振り向く。ダージンが、今見たものが信じられんとばかりにあんぐりとしている。ロリ賢者は、青ざめてから。


「この、馬鹿者がぁ!やる過ぎなのじゃぁああ!」


スパーン!っと、どこから取り出したのかハリセンで叩かれる。うん、痛くも痒くもないな。


ノーライフキングが、暫くして生き返る。


「いやはや、負けたのは久し振りだったよ。それに、君の性格が良く分かって気に入ったよ。是非とも、私と契約してくれないか?」


爽やかな声の、ノーライフキングが言う。


「姿と声が、とってもあわない。」


「うん、知ってる。」


隼人は、いきなりきたダルさに苦し気に呻く。


level up!…………………………………………level up!


ジョブマスターの、ジョブがMAXになりました。


ジョブの限界突破を、開始します。


「隼人殿!?」


「隼人!?」


「隼人君!?」


ダージン、ロリ賢者とノーライフキングが叫ぶ。隼人は、目を閉じて気を失った。


ハッとして、現実で目を覚ます。座っていたはずなのに、ベッドに倒れていてスマホを右手に持ちながら本当に気絶していたらしい。ゾッとする。


つまり、ゲーム内の事が現実にもなると言う事だ。


ログインは、したままなので世界にまた吸い込まれる感覚がする。白い部屋の、椅子に気づけば座らされている。混乱する隼人に、異世界神は言う。


「大丈夫、生死や痛みなんかは現実にならないからね。それより、おめでとう!プレイヤーで、初めての限界突破だよ!つまり、プレイヤー初の人外プレイヤーと言う事さ。まぁ、君の事だしステータスを落とすアイテムを欲すると思ったからこれあげる。これは、封力の指輪。ステータスを封印する、アーティファクトだよ。それじゃあ、頑張ってね!」



「隼人殿、良かった。大丈夫か?」


「うーん、大丈夫じゃない。精神的に………。」


「「「我、汝に契約文を捧げる!」」」


3人は、跪つき魔法文を掲げる。


「………………………はっ?」


キョトンとして、思わず言う。


「早く、同意してくれぬかの?」


「いや、意味わからん。何で、そうなるんだ?」


「「「私達が、隼人を気に入ったから!」」」


真剣に、3人は見ている。いや、やく1名表情はわからないけどな。ため息をつく。


「友達として、契約は受けるけど上下関係は無しだからな?いつも通り、接してくれるよな?」


「もちろんなのじゃ。」


その後、ロリ賢者からいろいろもらい知識も教わった。さぁ、地図に無い場所から脱出だ!


『ジョブマスターが、ログインしました!』


えっ、外に出たとたんこのアナウンス。周りの人達が、騒いでこのエリア付近を走り出す。


俺は、剣士にしてジョブ固定すると封力の腕輪をつける。レベル50くらいまで、ずんっと下がる。


さて、相棒のクラン『白銀の刃』へ向かうか。


隼人は、落ち着いて暢気に町を歩き始めた。

次回、クランどうしの戦い!


大地:おっ、迷子さんはやっと来たのかよ。


隼人:俺は、筋金入りの方向音痴だからな。


大地:ふーん、地図マップを使えば来れたよな?


隼人:なっ、何の事だ?(※目をそらす。)


大地:隼人さんよぉ。少し、話があるんだけど。(※青筋を浮かべて、満面の笑み!)


隼人:ログアウト!(※転移石(現)を使う。)

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