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電人的日常論  作者: Hru
:現実世界:
1/11

日常って簡単に崩れるものなのか?


小、中、高と経て、大学1年生の今。


毎日が疲れてるけど、将来のためだと自分に言い聞かせて頑張っている。


現在一人暮らしの俺は、午後8時くらいに家に帰ってから、飯を食って風呂に入って、布団を整えてから夜中の3時くらいまでやることもないのにネットサーフィンをしている。


「暇・・・」


毎日毎日いろんなサイトをふらふらしては、掲示板に書き込んだり、SNSで愚痴ったりしている。


家はそこそこ裕福だし、高校入って2年くらいしてこの生活リズムになったけどそれまではしっかり勉強してた分、そこそこいい大学には行ってるから、ある程度の学力は維持してるし、特に不自由なく生きてるつもりだ。



「あれ、もう朝かよ・・・」


気付いたら夜も明けていた。


夏場は夜が短い。生活リズムが若干崩れそうだ。  冬もだけど。


「今日は比較的涼しかったな。ん? うわ・・・今日30℃越えかよ・・・辛すぎ」



北海道といえど夏場いつも涼しいわけでは無い。

ただ、こんなこと呟いても、みんなから



『え? 30℃で暑いんすか? いいっすね~』

『北海道30℃とか涼しw』

『北海道と本州には大きな壁でもあるのかな?』



なんて言われて終わりだ。ただこっちから言わせてもらえば、冬場氷点下なんてほぼほぼ行きやしない何でもそろってる東京民に何がわかるって話なんだが、それを思うたびどっちもどっちだと自分の気持ちを収めている。



「さて、そろそろ準備するか。」


朝食を作り始める。


若干高校2年生でから一人暮らしを始めただけあって、そこそこ料理もできてるつもりだ。

掃除洗濯だってなんら日常生活に問題ない程度はできる。コミュ力だって無いことはない。並みくらいだけど。


現在19歳、此代雄哉(このしろゆうや) 彼女なんていない。 いらない。 けっしてできないわけでない。



「さて、行くか。」



現在朝の7時20分。


大学までは遠くもなく近くもない距離。20分程度でつく。 冬場は場合によっては倍以上かかるのだが。



「到着っと。」


一応国立大学だが、若干ボロい。



と、後ろから、ベルの音がした。


「雄哉~」


「晴馬」


こいつは晋川晴馬(しんかわはるま) 中学校来の(唯一の)友人である。


「またボッチか?」


「黙れ」


特に何事もなく、授業を受けて、そのまま少し近くの図書館に寄って本を読んだり自習して帰る。


「何読もうかな~」



ここの図書館は、そこそこの蔵書数があり、市内でも大きめの図書館。



「ん、これなんだ?『電子化論』?」



何か気になって、その本を手に取った。


「『このまま人類の技術発展が進むと、AIの暴走に始まり、人類滅亡もありえる。』 なんか掘りつくされた話だな・・・

『そこで、逆に我々が機械となるのもいいのではないか?と思う。 ただし、それだと大きな手間がかかる。そこで、我々は、PC、インターネットに身を投じてみるのはどうかと考える。

人の脳を1から10まで解析したうえで、それをPC上に再構築させ、そのうえで、その人の体を、アバターとして作成し、再構築した脳と合わせる。

その上で、その人の意識を、完全にそのアバターに送り込むことができれば、PC上での活動が可能だと考える。』

ふ~ん。 現実的ではない気がするな・・・」



そのまま、その本を読んでいった。


「あの~・・・」


「はい?」


「閉館時間なので、御退館お願いできますか?」


「あ!え?もうそんな時間すか。 これ貸してもらえますか?」


「いいですよ。」


そういって本を借りていった。


いつもは、閉館時間の少し前には出れるのだが、この本に読みふけってしまった。


家に着いたのは、午後9時。 夕食もまだだが、その本の続きが気になって、すぐにその本に意識を投じた。


2時間ほどして、さすがに腹が減ったので、夕食を・・・もはや夜食だが作り、風呂に入った。


布団を敷いてその上に寝転がって本を読む。ふと、今日は珍しくパソコンを開かないかもななんて思った。



深夜2時30分ごろ、やっとその本を読み終えた。


「ふ~ 終わった。 珍しく読み応えのある本だったな。 少し現実的じゃないけど。」


そういって、この本を書いたひとがどんな人なのか気になって、パソコンを起動させ、調べてみた。



甲野秀兵(こうのしゅうへい) 日本電気系理科大学の研究者  特に目立った経歴は無しか・・・」



ふーんと思って、ブラウザを閉じようとしたとき、急にパソコンが光った。


「眩しっ なんだよ眠気出てきたのに・・・」 



その光が静まったのを見て、パソコンの画面を覗くと、全面に、手の平から手首くらいにかけての写真が写った。 と思ったら、その手が動き出したので、映像かと思った。



「なんだ?この人のPV?」


そんなことを思いながら、少し、その映像を見てた。



〈とうっ!〉


その音声とともに、先ほど開いていたブラウザが、壊れたようにして消えた。


〈わっ! 消えた!すごい! 私最強かな?〉


「・・・?」


少し違和感を感じた。


〈あれっ、人いる! 初めまして~〉


「・・・は?」


「それ」は、こちらを向いて、おそらく俺に向かってそう言った。


「あんた・・・誰?」


〈誰・・・って言われてもねー。〉


「・・・本の読みすぎで頭おかしくなったかなぁ・・・」


〈へ~ 本読んでたんだ。 何の本?〉


そういわれたので、素直に手元にあった本を手に取って見せた。


〈電子化論・・・ 難しそうだけど私にピッタリぽいね! 読ませて!〉


「それは、俺がお前に向けて声を出して読めと?」


〈うん。〉


「ふざけんなよ・・・」


眠くなってきたので、パソコンに手を伸ばす。


「じゃあ早くどっか行けよ。」


そういって電源ボタンに手をかけた。


〈ちょっ! 電源消そうとするなんてひど『プツッ




「なんなんだよ・・・」


そうつぶやいて、床に就いた。


すると、スマホから着信音が。


「? なんだこんな夜中に」


〈いきなりそれはひどくないですか?〉


「はぁ!?」


開いたスマホからは、先ほどと同じ女の子が出てた。


〈インターネット回線一緒だったんで簡単に入れましたよ!〉


「てめぇ・・・  なんだ?ハッカーか?ウイルスか?」


〈さぁ?〉


「・・・  おい! 誰か見てんだろ!? 何が目的だ!」


〈うわっ! 急に叫ばないでくださいよ! うるさいですよ~〉


「お前にじゃねぇよ! お前の奥の奴だ!」


〈奥の奴って何ですか? 誰もいませんけど・・・  ハッ! あなたまさか「見える」人ですか?〉


「ちげぇよ・・・ もういいわ。 黙ってろ。 寝るから。」


気付けば、もう4時だ。 早く寝ないとさすがにつらい。

そうして、眠りについた。





【あとがきの時間】

ゆったり書いていきます。

長くなるでしょうかね・・・?

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