ブロッケン
という流れで初めての仕事に就いたわけでるが・・・
思ってたより難しい 当然定期的にいるひねくれた客や仕事の覚えることが予想の三倍の量があったからだろう
とは言えこのころはコロナの真っただ中 当然来客も減っていたのである意味この時期に就職してよかったのでは?と今になって思っている
そんな時期に当たってしまったがためにゲームセンターも店を閉めて休みの日の娯楽にいよいよ困り始めた
当然競馬も無観客での開催なのも相まってなおさらだったろう
しかしこのころに競馬ブームに火をつけたあるゲームがリリースされることになる
ウマ娘プリティーダービー
私は高一の頃にジャンプの裏面に広告を出していたのを覚えていた
その当時興味があったのでリリースされたらやろうかと思っい待っていたのだがあまりにリリースや情報がなかったので存在を忘れてしまっていた
リリース初期から予約して待ってた人たちにとっては長い長い旅路だったろう
私はこのころにはスマートフォンを手にしていたので早速プレイをしていく
ゲーセンが開いておらず休みの時間つぶしに困っていた人たちにとっては一種の救世主だったろう
私も救われたその一人だった
スターホースにシステム自体も近くどっぷりと沼に浸かってしまうのである
このころはスターホースにアプリ版もあったのだが先にウマ娘のほうから触れてしまったこともありほとんどやらなかった
馬の一頭一頭の史実をうまくキャラクターに落とし込み展開されるストーリーは一話のアニメを見終えてような満足感があった
ちょうどこのころだろうか 馬それぞれの歩んだ来た歴史を追うようになっていったのは
このころダートの活躍馬たちに目を向けるようになっていた私はある一頭の馬に出会うことになる
サクセスブロッケン 私が初めて好きになった最初の馬だ
彼の経歴はまさにジェットコースターそのものだったろう
生まれながら足が内側に傾いていた彼は足への負担を減らすためダートでの初陣を上げることになる
彼は初陣から周りの度肝を抜くようなレースを披露してしまう
後続の二着馬に何馬身差かわからないほどの大差で勝利を挙げたのだ
その後の黒竹賞などのダート競走を三勝した彼はある大舞台へと足を運ぶ
東京優駿 多くのホースマンたちが夢を見たであろうダービへの出走である
この舞台でダート競走のみの出走経歴でありながら彼は三番人気を集めたのである
非常に珍しいことではあったが彼のこれまでの勝ち方を見てくれば期待もされるだろう しかし現実は難しいものである
四コーナー手前まではいいように展開を繰り広げられていた
最後の直線 いくら叩いても伸びきれなかったのだ
彼は十八着と最下位での入線となった
体重が減っていたのもあるのだろう だがこの時彼の芝生への道は完全に断たれたのだろう
だがこのままでは終われない 次に彼が向かうのはダートのダービー
ジャパンダートダービーである
ここで似たような境遇送っていた一頭に出会うことになる
スマートファルコン
ダートでの強さを買われ芝に転向 初戦は一着になるものの重賞にもなると掲示板にも乗れず そして皐月賞にて18着入線
お互いダートでだけは負けられなかったのだろう
しかし神のいたずらかこの二頭の直接対決はわずか二戦だけである
そしてこの二頭が熾烈な戦いを見せるのだ
発走後先頭の二三番手で相互に牽制し合い最後の直線
まさに新馬戦同様である
三馬身差の勝利 そして三着以下には大差での勝利だ
お互い負けられない意地のぶつかり合いを競り落とし砂の三歳王者として高らかに声を響かせる
その後スマートファルコンはGIII競走等を中心に出走するのに対し彼はGI路線へと舵を切る これによりお互いの激突はほとんどなくなってしまった
惜しむのならこの二頭の熱戦を現地で見れなかったことだろうか
自身が好きになってしまった馬が引退済みとなってしまうとその光景を直接目に焼け付けることができない
当然映像等で見れはするだろうが現地ならではのあの熱気を感じるからこそ現地で見たかったのだ
これを機に私は極力現地に足を運ぶことにしている
さて彼の経歴話になってしまったので話を戻そう
私が彼を知った時にはすでに誘導馬としては引退してしまっている
その後鹿児島に移っていたのは調べていたので現地に見に行きたいと思っていた
しかし残念ながら彼に会いに行く前に先に空へ旅立ってしまったのだ
彼を早く知れていればと今は強く思う
もしあなたが好きな馬に出会えたのなら後悔する前に会いに行くといいだろう
このような経歴を見てしまった私にとってはまさに一目ぼれだった
早く彼に会いに行きたいなという思いを心に抱いてコロナが落ち着くのを待つのであった