第3話:いつも違うダンジョンに行く話と...
私は、いつも行ってる所とは違うダンジョンに行ってみようと思い少し離れた所にある、なんか強いのがいそうなオーラを感じるダンジョンに行った。
「中の雰囲気自体はそこまで差は無いのね」
とそんなことを考えながら歩いていると、後ろから気配を感じ咄嗟に振り向き構えるが何も居ない。気のせいだと思い再び歩き続けた。けれど私はそこで異変に気がついた。
「さっきからモンスターの1匹も出ないけど、このダンジョンは大丈夫なのかしら?ハズレ引いたかな」
強そうなオーラに期待したのに何も無かったことにガッカリしてると、また後ろに気配を感じた。やっぱり誰かいると思い、振り向いて拳を上に振り上げた。すると骸骨の見た目をしたものが粉々に砕け散った。
「まさか攻撃しないと見えない敵!?ちょっと面白いじゃないの」
やっと敵に会えて...というより敵のことが分かって再び期待が戻り、気配を感じ次第殴るか蹴るか魔法練習の的にした。そうしてしばらく敵を倒していると、今度は前からとても強い気配を感じた。私はいよいよボス敵かと心を踊らせた。
「そこにいるのでしょう?かかってきなさい」
そう言うと素直に姿を表してきた。見た目はとにかく大きい骸骨。私は試しに火属性の魔法『ファイヤーボール』を撃った。すると右手から大剣を生成しファイヤーボールを弾いた。私の魔法を弾くのはあの骸骨が初めてだったので驚いた。効かないと思った私は、火の上級魔法『インフェルノ』を撃った。なんとその火を全て纏い私にインフェルノをし返してきた。
「あの骸骨、受けた魔法を跳ね返す能力があるの!?」
今度は水の自作派生魔法『アイスビーム』を撃った。すると骸骨は一瞬で凍った。でもほぼ一瞬で抜け出された。歯が立たないかと思った私はやけくそで渾身のパンチを1発入れた。
「アウレラ・メガトンパンチ!(技名はその場でなんとなく)」
すると骸骨はあっさりと粉々になり、倒された。どうやら魔法には絶対的な耐性を持つけれど物理攻撃には弱いみたい。
”一応”苦労してボスも倒し、疲れたので私は帰ることにした。ただ結構迷ったので帰るのが遅くなった。
「なんだかちょっと満足できる1日だったわ〜」
そして翌日、私はどれくらい強くなったか再びステータスを見るためにギルドに向かった。するとギルドの前で何やら騒いでいるのが見えて何かしてるのかなと思い、近づいてみると。酔っ払っている冒険者と思われる2人が喧嘩をしていた。私は気にしないでギルドに入ろうとしたら
「いたっ...」
急に後頭部に何かが当たったような気がして見てみると石だった。そう、喧嘩が石の投げ合いになっていた。私は怒りを抑えて喧嘩を止めるべく、輪に入ることにした。
「あの、喧嘩はやめてくれないかしら」
「うるせぇ邪魔だ!」
バチンっ!っと大きな音が響いた。私はビンタされたのだ。正直全然痛くなかったが私は2人を止めるため強行手段に出た。
「ふんっ!」
私は2人に向けて強烈なパンチを出した。すると2人は遥か彼方まで飛んで行った。
「どんなもんよっ!私のパンチは」
「おぉー!」
「すっげーなおい!」
「また喧嘩が起きた時は頼むよ〜!」
1つ変なのが混じってたけど大量の歓声を浴びたことが無かった私は、初めての歓声だったのでちょっと恥ずかしかった。この出来事で私は冒険者ギルド内でちょっとした有名人になった。
「アウレラさーんおつかれさまでーす!」
「アウレラさん、今日も強そうですねー!」
「アウレラさまぁ僕を殴ってくd」
なんだか呪文のように聞こえる...けれどこういう雰囲気も嫌いじゃない。そんなことを考え今日もダンジョンに行こうとしたら
「すみません、最近ダンジョンからモンスターが出現しなくなってまして」
「え・・・?」