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拳銃の記憶  ケルテックCP33  作者: かばパパ
19/29

尋問

胸糞悪いシーンがあります


ご注意ください

 伊達は横倒しになったベンツの後部座席に挟まれている若頭(カシラ)に。


「ルールを説明する」


そう言うと、質問には直ぐに答える、重複した質問に違う答えが混ざると。


「この車のガソリンに火を着ける、今もチョロチョロ溢れてるからな」


 横倒しになったベンツとワゴン車、両方からオイルとガソリンが溢れ出していた。


 伊達は持っていたビデオカメラの録画をオンにすると。


「最初の質問だ、お前達はユサを誘拐したな?」


 若頭(カシラ)は首を縦に振ると。


「ああ…その(ガキ)と母親、それと」


 シスターとドライバーも誘拐したと言うと、伊達は。


「途中でリサと引き離した、3人は何処だ?」


 それを聞いて若頭(カシラ)は沈黙した、伊達は持っていたライターを見せると点火する。


「ま…待ってくれ!…3人は海に沈めた」


 席を切った様に喋り出した。


組長(おやっさん)のクルザーで沖に運んでから(バラ)した…魚が入るくらいの網の中に入れて」


 腹を裂いてから重り(バラスト)と一緒に海に捨てた、そう言うと観念したのかその後の質問にスラスラと答える。


 リサを何処で知った?


「日本キリスト協会のシスターって名乗る女から手紙が来た、組長の娘の件でって」


 組長に心当たりは?


「何でも十数年前にフィリピンに銃の買い付けに行った事があると」


 当時イケイケの武闘派だった山下は銃の買い付けと実戦訓練としてフィリピンに渡り、地元のギャングの案内で山の中で実弾を撃ちまくり、気に入った銃を買い取る。


(ブツ)は冷凍マグロの中に隠して」


 マグロ漁船は航海が終わると、土産として一本だけ持ち帰れる、その中に隠して上陸してからマグロと中身の両方の値段で引き取る。


「結構良い小遣い稼ぎになるから、組のほとんどのチャカはそこから…ついでに麻薬も運び込んでた」


 そこまで聴くと伊達が。


「ユサの母親は?」


そう聴くと若頭(カシラ)が言いにくそうに。


「フィリピンから帰国する当時、部屋のベッドカバーを替えに来たメイドに手を出したそうだ」


 実情はレイプだった、ベッドカバーを替えに来たメイドの尻を見ているウチに股間の押さえが効かなくなり。


 後から押し倒してスカートを腰まで上げるとそのまま挿入(レイプ)した。


「終わった後に、日本円で数万円を手に握らせて」


 金を払ったから合意だ!そう言い捨てると日本に帰国した。


 それから十数年もの間、思い出す事も無かった。


 伊達は不愉快そうに唾を吐くと。


「胸糞悪い話だ…それで?何で今なんだ?」


 何故に今更リサに執着する?そう聴くと。


「病気だ…組長(おやっさん)は病気で入院してて」


 臓器障害で和歌山の個人病院に入院していて、移植するしか手が無いと言い。


「最初は…ドナー登録してたんだが」


 月日が経つ程に進行が進み、もう猶予が無い時にフィリピンのシスターから手紙が届いた。


「最初は半信半疑だったが、そう言えば昔フィリピンで女を手籠(てごめ)にしたって思い出して」


 手紙の差出人のシスターにDNA鑑定をさせたら、90%以上の確率で親子と結果が出た。


「血液型も同じA型だった、それで」


 4人を拉致してユサだけ監禁していた、医者の都合が良ければ和歌山に連れて行く予定だったと言い。


「外国人の医者でモグリの臓器移植の専門医で」


 今は組長(おやっさん)の抗体検査やアレルギーなどを調べてる最中で。


「近々、連れて行く予定だった」


 そこまで聞いてから伊達は。


「何処の臓器の移植だ?」


 腎臓か?肝臓か?、そう聞いた伊達に顔を背けてから躊躇(ためら)いながら。


「し…心臓だ……組長(おやっさん)は、実の娘の心臓を取り出して…自分に移植するつもりなんだ!」


 全てを吐き出す様に、全身から絞り出す様に


若頭(カシラ)の絶叫が山の中でこだましていた。



 

あと数話でラスト


エンジン掛かって来た!

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[一言] あと数話しかないの?!面白いのに!
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