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Reality−勇者と眷属−  作者: Ongaku
8/27

ダンジョン攻略

凛はダンジョンと呼ばれる場所に立っていた。


凛「ここが…ダンジョン。」

(すごく楽しそう!)


少し時間は遡る。

凛はメギドに鍛えられて数日が経過していた。


メ「動きに無駄がなくなってきましたね。前から思っていたのですが、素人の動きじゃないですよね?」


凛「ありがとうございます!元の世界でもやっていましたからね。フレネさんやメギドさん並みの人はいないと思いますけど…。」


メ「なるほど…あ、フレネ様。回復なされたのですね。」


メギドの視線の先にはフレーネが立っていた。


フ「心配をかけました。メギド、ありがとう。」


メ「いえ、大丈夫です。では、凛さん失礼します。団員達の所へ行かねばなりませんので。それといつものこれ飲んでください。」


凛「ありがとうございました!」

 (この薬元気が出るけど、すごくまずいんだよね(>_<))

メギドは去って行った。


凛「メギドさん大変そうですね。それなのに私に付き合ってもらって。」


フ「メギドは優秀だから大丈夫。さあ凛、修行しよう。」


フレーネと凛は数日間剣や魔法の修行をした。


フ「今日はこれくらいでいいかな。凛の基礎能力はある程度のレベルに達したから、明日からダンジョンに行こう。」


凛「ダンジョンですか!?」

(異世界とかゲームの展開来た!)


フ「はい。ダンジョンで精霊もしくは召喚獣と契約を結びましょう。」


凛「楽し…いや、ダンジョンってどんな所ですか?」


フ「ダンジョンは各地に存在します。そのダンジョン一つ一つに精霊か召喚獣がいます。契約を結んだらその契約が解除されるまでそのダンジョンには入れなくなります。

ダンジョンは魔物の巣窟になっていて、最後まで辿り着いた者に精霊もしくは召喚獣が現れます。

そして、契約を結ぶにあたり自分を認めさせる必要があります。

認めさせるには相手が条件を出してくるので、それをクリアするだけです。」


凛「なるほど…なら早速行きましょう!」


と、こういうやり取りがあり今現在に至る。


フ「凛の属性に合わせて、光の精霊がいると言われる場所に来ました。」


凛「ここが…大きな扉ですね。扉しかないですけど。」


凛とフレーネは砂漠の真ん中にいた。そこに大きな扉がポツンとある。


フ「さあ、手を扉に当てて魔力を込めて。」


凛は扉に手を当て魔力を込めた。すると、扉が開いた。


凛「すごい!」


扉の先には砂漠ではなく白い世界が広がっていた。天井、壁、床、大きな柱全てが白一色だ。明かりはないが明るい。柱は通路を挟んで左右対象にある。天井の高さは体育館の天井くらいだ。


フ「気をつけて。いつ魔物が襲ってくるか分からない。」


凛「分かりました!ドンドン行きましょう!」


フレーネと凛は進み始めた。しばらく進んだ所でバキッと音がした。何かを踏んだようだ。骨だ。しかも人間の頭蓋骨だった。凛は周りの景色や心の高鳴りに気付いていなかった。よく見るとそこら中に屍がある。


凛「なっ!」


フ「命を落とした者達ですね。これは、冒険者の証…冒険者達が集団で戦い命を落としたようですね。」


フレーネが屍の側から冒険者の証と呼ばれる物を拾い上げる。凛は今気が付いた。ここはゲームの世界のように死んでも生き返る訳ではない。現実なんだと…それと同時に急に恐怖心が強まった。この前の魔王幹部であの強さ。魔王の力は一体どれほどのものなのかと。


フ「凛、どうやらこの冒険者達を殺した魔物が来たようですよ。」


2人の視線の先には、白い虎が佇んでいた。更に白い虎の体は装甲が付いている。背中には砲台が付いている。凛に向かって飛びかかってきた。凛は戦う事の恐怖で動けないでいた。虎の右腕が凛を引き裂こうとした。それを側面からフレーネが叩き斬った。虎は死んだ。


フ「凛、どうしたんですか?」


凛「急に怖くなったんです。戦う事が。死んだらどうなるのとか、本当に魔王を倒せるのかとか。勇者だって祭り上げられて感覚が麻痺していたのかもしれません。フレーネさんは怖くないんですか?」


フ「分からない。昔は怖かったかもしれない。でも、そんな事言ってたら守りたいものを守れない。今は戦うしかない。」


フレーネと凛が会話をしている間に、光線がフレーネと凛に放たれた。白い虎がまた出現していた。それも10体はいる。フレーネは光線を叩き斬った。フレーネは次々に虎を倒していく。


凛(フレネさん…戦うのが怖い。もしもあの虎の攻撃に当たったら死んでしまうかもしれない。私は武術をやっていた。でも、それは自分を守る為。殺し合いをする訳じゃない。今の私には圧倒的に覚悟が足りないんだ。)


フ「終わりましたよ。」


フレーネの言った通り虎は全部倒されていた。


フ「凛…ダンジョンを出ましょう。今のままでは精霊に辿り着くことすら出来ません。」


凛「すみません…。」


フレーネと凛はダンジョンから出た。フレーネは一度王都に戻る事を提案し、2人は王都に戻る事にした。その途中、物資を調達する為に村に立ち寄った。村の様子がおかしい。村から悲鳴が聞こえてくる。


凛「フレネさん!」


フ「急ぎましょう!」


村は魔物に襲われていた。彼方此方で人や魔物の死体がある。逃げ惑う人や戦う者、三者三様だ。フレネは次々に魔物を倒していく。凛の視線の先には男の子と女の子がいた。その目の前には魔物がいる。魔物は車2台分の大きさはある。


男子「妹に手を出すな!」


男の子は妹の前に出て魔物に短剣を構えている。魔物は男の子を手で弾き飛ばした。男の子は成すすべもなく家の壁にぶつかりかけた。が、ぶつからなかった。凛が男の子をキャッチしていた。男の子は気絶してしまったようだ。凛は恐怖していた。それでも体が動いていた。


凛(こんな小さな子が…私は情けない。)


凛は男の子を地面に降ろした。魔物は妹の女の子に右手で殴りかかる。凛は女の子を抱えて、殴りを回避した。しかし、魔物は詰め寄って左手で殴り凛に直撃した。凛は家の壁に叩きつけられた。女の子を庇うように自分が壁側になるようにぶつかった。その甲斐もあり女の子は気絶しただけだった。


凛「痛い…でもやらなきゃ、この子達も私も死んでしまう!」


凛は息を整えた。


凛「光よ剣に纏え!」


凛の剣に光の魔力が纏った。そして、凛は魔物に飛びかかり光の剣で頭を斬り落とした。その後、フレーネと凛は村にいる魔物を殲滅した。


村人「ありがとうございました!あなた方のおかげでどうにか生き延びる事が出来ました!」


フ「いえ。数日後には騎士団が村の復興の為に来ますので、それまで私達がここに滞在します。」


村人「何から何までありがとうございます!失礼がなければお名前を伺いたいのですが…。」


フ「フレーネ・ハイスです。」


凛「清水凛です。」


村人「第3騎士団の団長様!これは失礼いたしました!」


村人全員が地面にひれ伏す。


フ「そんな事しないで下さい。」


村人「いや!しかし…。」


フ「私はそんな事望んでいませんよ。団長である以前に私はフレーネという人間です。あなた方と変わりはありません。なので普通に接して下さい。」


村人「分かりました!団長様、凛様、見ての通り村は壊滅状態で大したもてなしは出来ませんが、数日間よろしくお願いします!」


フ&凛「はい!」


その後、怪我人を手当てしたり、死者を弔った。夜になった。村人達と広場に集まっていた。フレーネが別々にいると村人達を守り辛いと一ヶ所に集めたのだ。村人達の中に凛に近寄ってくる者達がいた。凛が助けた兄妹だ。


兄妹「お姉ちゃん、助けてくれてありがとう!」


凛「怪我はない?」


兄「うん!アザができたくらい!全然痛くないよ!」


妹「私も大丈夫!」


凛「良かった!」


凛は兄妹と話した。この兄妹は魔物に親が殺されてしまったようだ。兄妹は悲しんではいたが、これからは2人で生きていく為に強くなろうとしていた。


凛(苦しんでいる人がこんなにいるなんて…魔物が、魔王がいなかったら。)


フ「凛、少しいい?」


凛「はい…。」


フ「人の原動力は何だと思いますか?」


凛「原動力…。」


フ「私は人の原動力は感情だと思っています。私には守りたいものがあります。だから、例えどんな敵が来ようとその為に戦います。凛が戦いたくないなら戦わなくていいです。戦いたいと思えば戦えばいいです。勇者である以前に凛は凛です。自分の感情に従えばいいです。誰も責めません。何かを思ったり考えたり行動する事はその人の自由の権利です。」


凛「…私…この村の人達みたいに苦しんでいる人を見捨てれません!私は、魔王を倒します!倒して平和にします!だから、もう一度ダンジョンに行かせてください!」

(あの兄妹に教えてもらった。立ち向かう勇気、何かを守る事を…私は強くなる。この子達みたいな子が2度と出なくていいように!)


フ「分かりました。騎士団員が来たら、ここの事は任せてダンジョンに行きましょう。」


数日後に騎士団員達が到着した。その中にはメギドの姿があった。


フ「メギド、ここは任せる。」


メ「はい!」


凛(メギドさん大変そうだな。フレネさんにこき使われてる気がする…。)


フ「…メギド…ありがとう。」


メ「はい!…え?」


凛とフレーネが村を後にしようとした時、村人達が見送りに来た。


村人「本当に何とお礼を申して良いやら…何かさせて下さい!」


フ「…もう貰いました。どうしてもと言うなら、村が復興したらまた村に来ます。」


村人「必ずですぞ!」


兄妹「お姉ちゃん達!また来てね!」


凛とフレーネは村を後にした。そして、ダンジョンへとまた入ったのだった。


凛「今度は光の精霊に辿り着いてみせます!」


フ「その意気です!」


凛とフレーネは前回白い虎が現れた所まで進んだ。案の定白い虎が複数いる。それを凛は全て倒した。


フ「見違えましたね。」


凛「ありがとうございます!もっと奥へ行きましょう!」


フ「気をつけて下さい。少しのミスが命取りなります。」


凛「はい!」


ダンジョンの中は迷路になっていた。


凛「また行き止まり。」


その間にも魔物が襲ってきていた。キューブ型の光の魔法を使ってくる魔物、白いローブと杖が浮いている魔物、白い鳥の魔物等がいた。


フ「どこへ行っても行き止まりですね。」


凛「うーん、どうしたら…ん?ここに文字が書いてありますよ!」


壁に文字があった。そこには『己を信じよ。光の道が指し示す』と書いてあった。


凛「己を信じよ…うーん。光の道…どこも同じような所だった気がする。」


フ「…。」


フレーネの下に魔法陣が現れてフレーネの姿が消えていった。


凛「え?フレネさん!?」


凛はフレーネを探し回ったがフレーネは見つからなかった


凛(きっとフレネさんなら無事…それよりも謎を解かなくちゃ。いつまでもフレネさんに頼っていられない。えっと、己を信じよ。光の道が指し示すか…光の道…どこの事を言っているか分からない。己を…己を…己を信じよ!そういう事か!)


凛は目を瞑った。


凛(この迷路みたいな道は全てまやかし。己を私を信じるんだ。私は光の道が示してくれるってね!)


凛の足下に魔法陣が現れて凛がその場から消えた。凛は目を開けた。すると、宙に浮いたブロックの上に立っていた。周りは相変わらず白い世界だ。ただ、ブロックの周りには床が見当たらない。ブロックの先には光の道が続いている。その先にはまた大きな扉があった。


凛「よし!行こう。」


凛は一歩ずつ前進していった。そして、扉の前にフレーネが立っていた。


フ「辿り着いたようですね。」


凛「はい。いつまでもフレネさんに頼っていられないですから!この先にいるんですね?」


フ「おそらく…。」


凛は扉に魔力を込めて扉を開けた。扉の先にはドーム状の建物の中にいた。辺りを見渡すと地面に白い鎧が360度飾ってある。上を見上げていくと、光のゲートの様な物が360度ぎっしりとある。すると、どこからか精霊の声が聞こえてきた。


精「ここに何しに来た?」


凛「貴方と契約を結ぶ為に来ました!」


精「ほう。お前はあの時の勇者か。」


この光の精霊はラファー戦の時に力を貸してくれた精霊だった。


精「あの時より成長した様だな。もう1人の女のおかげか?」


ア「ちょっと!女とか言わないでよ!私のご主人様はフレーネよ!覚えときなさい!」


アリスが勝手に出てきた。


精「お前はアリスか。懐かしいな。」


ミ「私もいますよ、バルド。」


バ「お前はミクか。ハハハ!懐かしいばかりだ。ここに居ては暇でしょうがない。勇者よ、我と契約したいか?」


凛「はい!」


バ「ならば力を示さねばなるまい。1人でな。死ぬかもしれん。それでもやるか?」


凛「はい!私はやらなきゃいけない事があるんです!」


バ「よかろう。」


フレーネは光の壁に包まれた。手は出すなという事だ。それと同時に、周りに飾ってあった白い鎧達が動き出す。更には光のゲートから、このダンジョンで出会った魔物達が続々と押し寄せる。凛は剣を抜いた。


凛(今できる全力を…。)

「纏え光よ!剣に、体に、魂に!」


凛の体が光の魔力で包まれる。剣に光を纏い攻撃力、リーチが増す。体に纏うことで防御力が上がり、移動速度が上がる。魂に光を纏う事で勇気を持ち、挫けない心を手にした。


しかし、次々と魔物は襲いかかってくる。最初は優位に立ち回って敵を倒していたが、段々と魔力が弱まり、疲労も重なり動きが悪くなっていく。魔物に攻撃を何度も受けた。体は悲鳴をあげる。


凛「私は!私は!絶対に負けない!」


凛は力を振り絞って魔物全てを倒した。体は全力を出し切り、立っているのがやっとの状態だった。致命傷はなかったが、体のあらゆる所が怪我をしている。


バ「よくぞ、倒した。だが、まだ終わっていない。最後はこの我が相手になろう。」


絶望的な状況だった。立っているのがやっとの凛。無傷のバルド。誰が見ても勝てない状況だ。しかし、凛は諦めなかった。限界を超えて、バルドに立ち向かう。凛の剣は空を斬った。バルドに届かなった。限界が来た体がいう事を聞かずに、足がもつれて倒れてしまった。


凛(そんな…諦めてたまるか…。)

『光弾』


絞り出した魔力で小さな小さな光の弾がバルドに直撃した。もちろんバルドは無傷だった。凛は気を失ってしまった。


凛(…私死んだのかな?…。)


目を開けると、フレーネが膝枕をしていた。


フ「起きましたか。良かったです。」


凛「フレネさん…私負けちゃいました。」


バ「いいや、勇者の勝ちだ。私は力を示せと言った。もう十分だ。それに、己を信じよ。光の道が指し示す。己を信じて戦い抜いた。主人の勝ちだ。」


凛「…やった…やりましたよ…フレネさん!」


フ「はい。私も嬉しいです!」


フレーネと凛は喜んでいた。フレーネは笑顔を見せていた。


凛「フレネさんが笑ってる!」


フ「自分でもびっくりしていますよ。感情があまり出ないので。」


凛「笑顔のフレネさんすごく可愛いです!」


フ「ありがとうございます…。」


フレーネは少し頰を赤らめて照れていた。


バ「さあ、主人よ。契約を…『我、勇者凛と契約する者なり』」


凛「はい!『我、光の精霊バルドと契約する者なり』」


バルドと凛は互いの手を合わせた。2人は光に包まれた。光が収まるとバルドが居なくなっていた。そして、気がつくとダンジョンの外にいた。


凛「バルド?」


バ「呼んだか?」


凛の肩の上に現れて宙に浮いている。


凛「これからよろしくね!バルド!」


バ「ああ。凛…。」


凛達は王都へ戻った。そこで凛は驚いた。何と1カ月以上が経っていた。ダンジョンの場所まで数日間かかる。しかし、一度入って村に行き、またダンジョンへ行き、王都へ戻った。凛の感覚では1週間程度だった。どうやらダンジョンの中とこちら側の世界の時間の進み方が違うらしい。


?「フレネさーん!凛さーん!」


どこからか聞き覚えのある声がした。




To be continued



おまけ


凛「バルドはアリスとミクをなんで知ってるの?」


バ「精霊だからな。」


凛「精霊って何?」


バ「それは教えられん。」


ア「代わりにいいこと教えてあげる!バルドは実は偉そうなキャラ作ってます!昔はもっと…。」


バ「それ以上は言うな!いや、言わないで下さい。」

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