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Reality−勇者と眷属−  作者: Ongaku
17/27

真相

時間は巻き戻り、メロは突如現れた建物に呆気に取られていた。その時声がした。


?「よく働いてくれるな!助かるぜ!」


?「全くだぜ!ハハハ!」

2人組の男が入り口付近で話しているのを見つけた。


メ(確かあれってタクールの人?)

声をかけようとした時だった。メロの母親が建物の中に入っていった。しかし、いつもの母と違い魂が抜けている様に見えた。これは何かあるのではと思ったメロはこっそり中に入る事に決めた。2人の男は何かを話しながら森に消えていった。そのタイミングでメロは中に入った。


メ(お母さんどこにいるんだろう。それにしても誰もいない。)

中は大きく開けた場所があるだけだった。メロはひたすら歩いた。すると、地下へと続く階段を見つけた。怖がりながらもその階段を降りた。階段はとても長かった。


メ「何これ?」

思わず口に出してしまった。階段の下には大きな通路が奥に続いており、道が分岐していた。


?「誰かいるの?」

女性の声が正面の奥から聞こえてきた。メロはそーっと声がしたところと違う道に行った。少しすると気のせいかと言って戻って行った。


メ(見つかったら多分怒られるもんね。この先に行ってみよう。)

その先いくつも分岐があった。迷路みたいになっていた。しばらく進んでいると、カンッ!カンッ!と音がした。遠くからそーっとのぞき込むと人影がつるはしを使って壁を掘っていた。


メ(ここはダメかな…でも外にいた人と違う感じがする。いつもと違うお母さんみたい。)

その人影に近づくことにした。人影はメロの反対側を見ている。少しづつ近づく。はっきりとしたところで男性だという事が分かった。ずっと無心でつるはしを振り続けている。他には誰もいない。思い切って声をかけることにした。


メ「すみません。」

小声で話しかけるが反応なし。少しづつ近づいて声をかけるが反応なし。


メ「あの!」

そう言いながら、その男性の顔を覗き込むぐらいまで近づいていた。


メ「きゃあ!」

その男性の顔は崩れていた。腐敗していたのだ。大きな声で叫んだにも拘わらず、相変わらず反応はなくつるはしを振り穴を掘っていた。メロは驚いた拍子に通路の奥へと逃げた。メロは怖くなってここの建物から出て、明日伝えようと考えた。だが、そう思ったのが遅すぎた。迷路みたいになっているこの建物から元の場所に戻れるわけがなかった。メロはじっとしていても仕方ない為、とりあえず引き返した。適当に歩いているとまた人影が見えた。


メ(どうしよう?でも、帰り道聞かないと帰れそうにないし。)

よく人影を見てみると、村の人だった。

メ(良かった…。)

メロは近づいて声をかけた。だが、さっき同様に反応がない。


メ「意地悪しないで下さい!」

村人を揺さぶるが反応がない。どうしようと諦めた時、また人影がやって来た。今度は話し声がした。


?「順調ですぜ。」


?「そうか。それにしてもよく働いてくれるな。」


?「死人ですからね。奴隷よりも簡単に使えますよ!」


?「村人は昼間働けない分仕事量が劣るがな。」


メ(どうゆうこと?少し隠れよう。)

メロは物陰に隠れることにした。やってきたのはガヴァロアとギルドの一員、それに母親だった。


メ(お母さん!これで帰れる!)

物陰から出て声を掛けようとしたが、ギルドの一員が働いていた村人を蹴った。


?「さっさと働け人間!」

村人は壁に叩きつけられたが、声も発せずすぐに立ち上がりまた穴を掘り始めた。


ガ「おいおい。人間どもにばれないようにしとけよ。わざとに生かしてる奴らもいるんだからな。」


?「はい!すいません!」


ガ「お前はここを手伝え。」

メロの母親がもう一人の村人と穴を掘り始めた。


ガ「それとそこに隠れているやつ出てこい。気づかないとでも思ったか?」


メ(わ、私だよね?)

腹くっくてガヴァロアの前に姿を現す。


メ「あの!お母さんの後に付いてきたらここに…迷子になって帰れなくなっちゃって。帰り道を教えてもらってもいいですか?」


?「ほら。大好きなお母さんに聞いてごらん?」


メ「お母さん?帰り道どこ?」

相変わらず反応がない。


?「反応する訳ねぇだろ!」

ゲラゲラ笑っている。


ガ「ここに来た時点でお前は生かしておけない。まだ子供みたいだが、残念だったな。こいつを捕まえろ。」

すると、今まで穴を掘っていた村人と母親はメロに襲い掛かってきた。メロは躱した。


メ「お母さん!目を覚まして!一緒に逃げよ!」

言葉はとどかず、掴みかかってくる。


メ(お母さんはやっぱり…早くみんなに知らせないと!)

ひたすらメロは走った。2人の動きは遅く、簡単に引き離した。ガヴァロアと一員は動こうとしていなかった。


メ(どこが出口なの!?)

走っていると、人影が見えた。それもメロに向かって来ている。道を戻って今度は行き止まり。またその道を戻ると人影。最後には四方八方囲まれてしまった。


メ「( ゜д゜)ハッ!!」

ベットから起き上がった。辺りを見回すと家族みんないる。

メ(なんだ夢か…。)


ヨ「お姉ちゃんおはよう。どうしたの?」


メ「おはよう。ううん。ちょっと怖い夢を見ただけ。」


ヨ「よしよし!」

メロの頭をなでてあげた。


ヨ「なんかお姉ちゃんひんやりする。」


メ「そう?」

何事もなく時は過ぎた。のはずだったのだが目が覚めるとヨモナが父親と母親に両手をそれぞれ抱きかかえられ、メロ自身は槍をヨモナに向けていた。


時間は数十分前に遡る。


ヨ「おトイレ…」

寝ぼけながら目を覚ました。それと同時に他3人もベットから起き上がりどこかへ歩き出した。


ヨ「え?みんなどこ行くの?ねぇ!?」

声をかけても反応がない。ヨモナは泣きながらついて行く。すると、開けた場所に辿りつく。メロの時の様に建物が現れた。3人だけでなく、他の村人も集まって入っていく。


ヨ「お祭りでもするの?」

3人から返事は返ってこないが…


ガ「またか。」

ガヴァロアが地下の階段から上がってきた。


ヨ「ガヴァロアさん!お姉ちゃん達がね!ヨモナの事無視するの!ひどいよね!」


ガ「死人に口なし。死人は喋らないんだ。」


ヨ「何の事?」


ガ「分からなくていい。まあ何かに使えるか。やれ。」

父親と母親がメロの両腕を抱きかかえる。メロには門番が背中に背負っていた槍を渡す。


ヨ「何するの?お母さん!お父さん!お姉ちゃん!」

メロがヨモナに向かって槍を構える。


ヨ「お姉ちゃんやめてよ!ねえ!お姉ちゃん!」

そして、繋がる。メロは目を覚ました。


メ「あれ?私何してるの?」

目の前に泣きじゃくるヨモナ。それを押さえつける両親。自分の両手に握り絞めた槍。


メ(そうだ。あの時、お父さんもいてお母さんもいて。でも逃げれなくて。)

メロの記憶が蘇る。メロは建物地下で囲まれた際に父親と母親に叫びまくった。すると、正気に戻った。両親はメロを守ろうとしたが逃げ場もなく、死人が多かったため捕まってしまった。それ以降の記憶は思い出そうとしても思い出せなかった。


ガ「記憶を使う弊害か!貴様らの両親といいいい勉強になった。だが!私の魔法に抗うな!」


メ(え?言葉を発せない!)

更には体が勝手に動き出した。槍を構え一突きする。


メ(いや!)

ドスッと感触がメロの手に伝わる。しかし、突き刺さっていたのは両親の腹部だった。身を挺してヨモナを守ったのだ。表情では分からないが、瞳の奥は泣いていた。


ヨ「お父さん?お母さん?」


ガ「早くしろ!」

メロの持つ槍がヨモナの方に延びていく。両親の腹部を貫きながら…。


メ「ニゲ…ニ…テ…ニゲテ…ニゲロ!」

必死にヨモナに訴えかける。


ヨ「うわあああああん!!!」

ヨモナは走り出した。騒ぎをかぎつけたマイがやって来た。


マ「ガヴァロア様どうしたんです?」


ガ「小さな虫が逃げた。まあいい。戻るぞ。」

 (放っておいてもいずれ死ぬだろう。この辺の村は掌握しているし、子供が魔物のいる世界で生き延びれるはずがない。例え逃げようと水も食料もない。)


マ「はい。それならいいですけど。」

ヨモナはひたすら走った。限界が来てぶっ倒れるまで。見つけた水たまりでのどを潤した。食料はどうすることも出来なかった。それでも、助けを呼ぶために立ち止まらず歩き続けた。最初は魔物を警戒して逃げたりしていたが、途中から意識を保つので精一杯だった。そして遂に倒れてしまった。

だが、それは運命の出会い。そう。凛たちとの出会いだった。



時は元に戻る。


ヨ「だからガヴァロアさん達は悪い人なの!」


凛「分かった!私達が絶対に助ける!」


ヨ「あ、でもお姉ちゃん強くなさそうだから助けを呼んでもらった方が」


凛「よく聞いて。信じてもらえるかわからないけど、私は清水凛。この世界を救うためにやって来た勇者なの!」


ヨ「え!?勇者様!お願い!お姉ちゃん達を!」


凛「任せて!」

慧とセラフィを叩き起こした。


慧「何?まだ夜じゃん。もう少し寝かせて。」


セ「よ、ヨモナちゃん目を覚ましたんだね?」

慧がベットから跳び上がる。


凛「うん。それでね、時間がないから移動しながら話すんだけど戦うことになると思う。フレネさんが危惧していた通りだね。2人共力を貸してほしい。」


慧「戦い?ごめん。まだ寝ぼけてて…。」


セ「わ、分かりました。」


慧「分かったて誰と戦うの?」


凛「いいからこっち!」

慧を引っ張ってヨモナのいる部屋に行った。


凛「紹介するねヨモナちゃん。こっちの男の子が私の眷属の杉本慧。こっちの女の子は大魔法使いの一番弟子セラフィ・テコット。」


慧「元気になったみたいだね!よろしくね!」


セ「い!一番弟子!?」


ヨ「すごい!」


凛「それでセラフィ。1つ聞きたいんだけどヨモナの行きたい場所を読み取ってその場所を特定する魔法ってない?」


セ「そ、そんな急い、言われても…すぐには構築できません。」


凛「そう都合よくいかないよね。でも、この村に一人残すのもって思ってたし…ヨモナちゃん。私達をその建物に連れて行ってくれるかな?絶対に私達がヨモナちゃんを守るから!」


ヨ「うん!」


凛「怖かったら嫌って言ってもいいんだよ?」


ヨ「怖いけど、でも、みんなを助けてもらいたいから!」


凛「そっか。ヨモナちゃんはすごいね!任せて!絶対に助けるから!」

事情を説明しながら、建物の所まで移動した。建物前に見張りが2人いる。


凛「2人共ヨモナちゃんをお願いね!」


慧「分かった!」

セラフィはヨモナを囲むように魔法の壁を作りだした。慧は周囲を木の上から警戒している。


凛「あの~ここで何してるんですか?」

入り口付近にいた2人に話しかける。


男「確かビシエの村に来ていた旅人だな。こっちにこい。」

そう言って凛の手を引っ張った。透明な壁に当たる。手を壁に置いた瞬間に建物が見えるようになった。


男「見ちまったな?」


男2「なら死ぬしかないな!」


凛「え!?きゃ、きゃあああ!」

森の方に凛が入って行った。


男「鬼ごっこか?暇してたからちょうどいいぜ!」

2人の男は凛を追いかけていった。


ヨ「勇者様大丈夫?」


セ「だ、大丈夫!」


凛「きゃあああ。あ…あ。」


男「どうした?もう諦めたのか?」


男2「ならくたばれ!」


凛『光纏』『光一線』

剣を抜き剣に光の魔力が宿る。そして、目にも止まらぬ速さで光の一太刀を2人まとめて当てた。


男「な…に?」

2人とも倒れた。


凛「ごめんなさい。『光玉波』」

空に向かって光の玉を放った。空高く上がった玉は音もなく弾け眩い光を放った。その後、慧達の元へ戻った。


慧「誰も来ないうちに入ろう。」

凛たち建物内へと入って行った。



一方フレーネはウギに槍を構えられていた。ウギはフレーネに向かって槍を放つ。だが、その槍は凍りつき、ウギの手首まで凍り付いた。


ウ「何!?」


マ「なんで分かったの?」


フ「私はずっと疑っていました。そしてこれが答えのようですね。」


マ「チッ!さっさとやっちまえばよかったんだよ!」


フ「それともう一つ。やるなら最初から全力で。もう遅いですが。」

ウギもマイも凍りついていた。


フ「幼い子供が衰弱しきった状態で迷子、助けて、お腹がすいたでもなく、最後の力を振り絞って出した言葉が村の名前でした。それからずっと疑っていました。早く村に戻らないと行けないですね。」

その時、空に光が見えた。


フ「あれは凛の魔法ですね。あっちで何かあったみたいですね。」

フレーネは光の方へ行った。しばらくすると開けた場所に出た。そこでガヴァロアと鉢合わせた。


ガ「お1人ですか?」


フ「はい。大人しく捕まってもらえませんか?」


ガ「それは出来ません。なので…」


フ「水の精霊よ!氷の精霊よ!我が身に宿りし水と氷の力を解き放ち糧とする!水の精霊ミクと氷の精霊アリスを今解き放たん!」


ガ「精霊だと!?」


フ「もう変装する意味はないですね。私は第三騎士団団長フレーネ・ハイス!あなたを倒します!」






                 To be continued






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