秘密
腰の薬効いたと思って調子に乗ってたら腰をまた炒めました。美味しく頂戴されました。いつ治るの!?
少女「お母さん!洗濯やっといたよ!」
母「ありがと!流石メロね!」
メロと呼ばれる女の子を撫でる。
メ「えへへ。」
嬉しそうにモジモジしている。
ヨ「ヨモナも手伝った!」
メロの妹であるヨモナと言う少女が母親に言った。
母「ヨモナもありがとね!」
ヨ「うん!もっとお手伝いする!」
母「それなら、お父さんの手伝いしてきて!畑にいると思うから。ついでにこれみんなのお弁当よ!」
メ「分かった!ヨモナ行くよ!」
ヨ「うん!」
2人は父親が働いている畑へと移動した。父親は畑を耕していた。
ヨ「お父さーん!」
父「おお!ヨモナ!メロ!」
メ「これ今日のお弁当。」
父親に弁当を渡す。
父「お!これは美味そうだな!」
メ「私たちお手伝いに来たんだけど、何したらいい?」
父「メロもヨモナも偉いな!」
2人の頭を撫でる。照れる2人。
父「じゃあ、メロは耕すのを手伝ってくれ!ヨモナは種まきと水やりしてくれるか?」
メ&ヨ「はーい!」
3人は畑仕事を終えて、夕方に帰宅した。帰宅すると母親がご飯を作って待っていた。そんな平和な日常が続いていた。ある日の事。
父「最近この村の近辺で魔物が増えてきてるらしい。自警団が注意喚起してたぞ。落ち着くまで、村の外には出ちゃダメだぞ?」
母「物騒ね〜。早く解決しないかしら?」
その願いも虚しく、魔物は凶暴性を増した。そのせいで、自警団に負傷者が多く出た。メロ達もその負傷者の手当で借り出される事も増えた。不運は重なるというのか、流行り病も村で起きた。死者もポツポツと出る事となった。村長は助けを求めようと他の村や町、騎士団やギルドの者に救援要請を出そうと思った。だがしかし、村の周りの魔物のせいで助けを求める事は出来なかった。しばらくして、メロ達の母親が病気にかかってしまった。
メ「お母さん大丈夫?」
母「大丈夫よ!私は元気だから、あんた達は近寄らない様にしなさい!病気がうつったらダメだから。
」
そう言う母親は誰が見ても痩せ我慢だった。顔色は悪く、高熱にうなされていた。次第に衰弱していき、遂には亡くなってしまった。
ヨ「うえええん!お母さーん!何で死んじゃったの!?元気だって言ってたのに!」
メ「うう…。」
父「さあ…お別れ言って。」
メロとヨモナは母親に別れを告げた。棺桶の蓋が閉められる。棺桶を埋葬しようとしたところだった。
?「少しお待ちください。」
声のする方を見ると、見知らぬ人達が立っていた。
父「あなた方は?」
ガ「ギルドタクールのマスターガヴァロア・ブジャードです。秘密にして頂きたいのですが、少しお話よろしいでしょうか?」
父「すみませんが今はそっとしておいてもらえませんか?」
ガ「心中お察しします。ですが…そうですね。あなたの奥様を生きかえさせる事が出来たとしてもですか?」
父「そんな事可能なのですか!?生きかえさせる事が出来るなら、何でもいたします!お願いします!」
ガ「それはいいのですが、秘密を守っていただけますか?この魔法は知られたくないのです。この魔法が世に出回ってしまったら、世界に混乱が起きてしまうので…。」
父「約束いたします!ですからどうかこの通り!お願いします!」
深々と頭を下げた。
ガ「分かりました。それでは、失礼します。『甦体』」
棺桶の蓋を開ける。ガヴァロアは母親に手を構える。魔力が母親の体を光が包み込む。すると
母「…うーん。」
目を開け、眩しそうにしている。
ヨ&メ「お母さん!」
2人は嬉しそうに母親の所へダイブして抱きついた。
母「…どうしたの?」
父「お前死んでたんだぞ!良かった!良かった!」
母親を抱きしめる。
母「ごめんなさいあなた!ごめんねメロ!ごめんねヨモナ!」
父「また家族4人で暮らせるんだな!」
母「ええ!」
村人達からは奇跡だと歓声が上がった。ガヴァロアは腐敗していないなら蘇生できると言い、秘密を約束に流行り病等、直近で亡くなった人達を蘇生した。
村長「なんとお礼を申し上げたら…私共で出来る事でしたらなんでも致します!」
ガ「うーん。そうですね。私共はある物を探す旅をしておりまして、ここを拠点にさせてもらえればと思います。」
村長「そんな事でよろしければ…むしろ私共も嬉しい限りです。何かあれば力をお貸ししますので、何でもお申し付けください!」
ガ「ありがとうございます。」
宴が行われたのは言うまでもない。ガヴァロア達は拠点づくりを始めた。村人の手伝いもあり、数日で立派な拠点が出来た。ガヴァロア達は交代で村の付近の森の中へと探し物をしに出掛けていた。メロ達も前の様に過ごしていた。
ある日の事、メロ達の母親が料理をしていた。
メ「お母さん!お手伝い終わったよ!ん?お母さん指から血が出てるよ?」
母「ほんとね。気づかなかったわ。」
左人差し指から血が出ていた。血は止まらない。
ヨ「薬草取って来るね!」
母「ヨモナ!もうすぐ日が落ちて危ないから戻ってきなさい!」
外は夕日が沈みかけていた。薬草は村近くの森にある。
ヨ「ヨモナもう大きくなったから大丈夫!」
ヨモナは家を飛び出していった。
メ「待って!」
母「待って!私も行くから。夜は危ないから松明を。」
メ「お母さん早く!」
メロと母親は少し遅れて出発した。
ヨ(お母さんが心配…急がなきゃ!)
ヨモナは村の門へと着いた。門番がそこに立っていた。
門番「おお!ヨモナ。どうした?こんな時間に。」
ヨ「あのね!お母さんが手を切っちゃって血が出てるの。だからね。薬草を取りに行くの!」
門番「こんな時間に子供1人で外に行かせれないなぁ。」
ヨ「ヨモナはもう子供じゃないもん!」
門番「そう言われても、夜は魔物が見えずらくて危ないんだ。だからここは通せない。」
ヨ「うー。分かった。」
門番「いい子だ!朝になったらおじさんが取ってきてあげよう。」
ヨ「うん。分かった!お仕事頑張ってね!」
門番「ありがとう!気を付けて帰るんだぞ!」
ヨ「はーい!」
(って言うのは嘘で…。)
ヨモナは人がいない所へ行き、地形を利用して村を囲む壁をよじ登った。
ヨ(ごめんなさい。でも、お母さんが心配だから…。)
ヨモナは母親がまた死んでしまうのではないかと心配していた。その為、この強硬手段に出ていた。どこからともなく、ロープを出して壁のかけれそうな所へかけて村の外へロープを垂らした。ロープを伝って降りる。
ヨ「あれ?全然下まで届いてない…。えい!」
壁の半分ぐらいまでしかロープは届いていなかった。そこからヨモナは飛び降りた。衝撃はあったが、けがはなかった。
ヨ「痛い!でも、お母さんの為に…。」
森の方へと歩いていった。
一方メロと母親はヨモナを探していた。
メ「ヨモナ…薬草なら買うか、誰かに分けてもらう事も出来たのに…。」
母「そうね。ヨモナはどこに居るのかしら?門番さん達がいるから村の中だと思うけど。」
村の出入り口は4つありそれぞれ門番がいる。そこへヨモナが来ていないか手分けして聞き込みをしていた。最後の門へと着いた。
メ「あの!」
門番「おう!メロ!さっきヨモナが来たぞ。お母さんが手を切ってしまったんだってな?」
メ「うん。ヨモナどこ行ったか分かる?」
門番「まだ帰ってないのか?村の方に戻って行ったけど…。」
メ「ありがとう!家に帰ってるかも!」
門番「そうだな。お袋さんにお大事にと言ってくれ。」
メ「うん!伝えとくね!」
門番と別れ、家に向かう途中で母親と合流した。
メ「お母さん。ヨモナは村の外に出てないみたいだよ?多分家に帰ってると思う…でも一応村中探してから戻るよ。」
母「1人じゃ時間もかかるし危ないわ。一度家に帰ってからにしましょう。」
メ「…なんか胸騒ぎがするの。だから、家に帰っていなかったらお父さんも一緒に探してもらって!私が探しとくから!」
母「…分かったわ。頼んだわよメロ。何もなかったら直ぐ帰ってきなさい。」
メ「うん。」
2人は別れた。メロはヨモナが簡単に諦めるとは思っていなかった。メロも考えていることはヨモナと同じ。母親が死んでしまうのではないかという恐怖。村を探すが、やはりヨモナはいない。
メ「もしかして…村の外…?」
一方ヨモナは森を一人歩いていた。
ヨ「こ、怖くない!怖くない!」
(明りになるもの持ってくればよかった。)
ヨモナは月明りを頼りに森の中を歩く。
ヨ「えーと、えーと。あった!」
お目当ての薬草を見つけた。
?「うう…。」
ヨ「え?何?」
ヨモナは振り返る。そこには人型の魔物がいた。少しづつヨモナに近づいてくる。
ヨ「い、いや!来ないで!」
魔物は木で出来た斧を持っている。ヨモナは恐怖で立ち上がれない。魔物は遂にヨモナの目の前に。そして、斧を構えた。ヨモナに振り下ろす。
ヨ「いやーーー!!!」
ドスッと言う音が聞こえ、身体から生温かい液体が出ている。
?「大丈夫か?嬢ちゃん。」
ヨモナは放心状態になっていた。そう。血を流しているのは魔物。魔物の首にナイフが突き刺さっていた。声をかけたのは大男だった。森の中からやってきたのだ。
?「何やってんの?早く始末して戻るよ。あんたはただでさえその見た目なんだから、怖がっちゃうだろ?」
大男の他にもう1人女性が出てきた。
大男「分かった。」
ヨモナに大男が近づいてくる。ガタイがいいせいか、ヨモナは威圧感を感じた。
ヨ「こ、来ないで…。」
大男「大丈夫。怖くないよ。」
その時だった。
メ「ヨモナ!ここに居るの?」
遠くからメロの声が聞こえた。
ヨ「お姉ちゃんここだよ!」
メロは声を頼りにヨモナの場所へと着いた。
メ「あ、あなた方は!?」
大男は2人に険しい顔で近づいてきた。そして、拳を構えてメロ達にむかって放った。メロ達は目を閉じる。メロ達の後ろで鈍い音がした。2人が目を開けると、違う魔物が倒れていた。
大男「俺たちはギルドタクールのもんだ。こんな時間に子供2人で危ないぞ?村まで送ろう。」
メ「あ、ありがとうございます…。」
(見た目怖いけどいい人だ。それにガヴァロアさんのギルドの人達だったんだ。確かにこんな大きな人いたかも。)
2人は村まで送ってもらった。
門番「これはタクールのってメロとヨモナ!?どうして…」
女「ああ。この子達は村で会って、どうしても森に行きたいって言うから護衛してたのさ。」
門番「そうでしたか!お勤めご苦労様です!」
大男「また俺たちは外に出かけるがな。さて、お嬢ちゃん達もう家に帰れるな?」
メ「はい!本当にありがとうございました!ほら!ヨモナも!」
ヨ「あ、ありがとう…ございました。」
タクールの2人はまた村の外へ消えていった。メロ達は家に帰った。
父&母「メロ!ヨモナ!」
父親と母親はメロとヨモナを抱きしめた。
母「どこ行ってたの?」
ヨ「森に薬草取りに行ってた…これ。」
薬草を取り出す。
母「もう!本当に心配したんだからね!こんな事危ないからもう絶対しないでね!」
ヨ「はい…ごめんなさい。」
母「でもこれはとっても嬉しいわ。ありがとねヨモナ。それにメロも。」
メ&ヨ「うん!」
そんな出来事があり、しばらくしてのことだった。夜家族で寝ている時、メロは目を覚ました。
メ(お手洗いに行きたくなっちゃった。あれ?お母さんがいない。トイレかな?)
トイレに向かうが、母親はいなかった。
メ(なんでいないの?もしかして家の外にいるのかな?)
家の扉を開ける。メロの予想通り、母親は歩いていた。だが、松明など光があるものは持っていなかった。
メ(どこに行くんだろう?)
声をかけることもできたが、こんな時間に出かける母親が一体何をするのか気になり後を追いかけることにした。
メ(探偵さんみたい!)
母親は村の外へと出ていった。門番もいない。そのうち森へと入った。森深く入っていく。
メ(あれ?お母さんどこに行ったの?暗いし、視界が悪いから見失った!怖いよ!魔物がいつ出てくるか分からないし…。)
「お母さん!」
気がついたら、母親を呼んでいた。しかし、どれだけ呼んでも声は返ってこなかった。
メ(どうしよう…道も分からなくなっちゃった。お母さん…なんでこんなところに。怖いよ!)
ガサッとメロの近くで音がした。あまりの恐怖にメロは走り出した。必死に走っていると、森の開けたところに出た。メロはそのまま歩いていると、見えない壁に当たった。
メ「え?何これ?」
もう一度見えない壁に手をかざした。すると、目の前に壁が現れた。それどころか、上を見上げると巨大な建造物がそこにあった。
To be continued




