冬のあしあとは黄金に輝く
二屋根の 軒より落ちる 冬のあしあと
ズンと響きて 重なり積もる
雪やみて 日溜まる小春の 柔らかさ
過ぎ行く時を 氷柱涙す
野は緑 芽吹く若葉に 光る玉
四月の雪は 降りて積もらず
青空に 駆ける子の背の 華やかさ
隠れる我の 背は真白にて
しとしとと 降りてはやまぬ 五月雨の
ぬるさとともに 音も染み込む
暖かく 吹雪し桜花の ひとひらよ
月に照らされ 我が身に積もる
滔々と 流れる大河も 滴から
我も加わらん また降る日まで
☆
冬のあしあと、とお題を頂いて、真っ先に思い出したのは向かいの建物の落雪でした。
最近は無落雪方式の屋根が多いのですが、向かいは南向きに傾斜をつけて雪を落とす方式の屋根です。
南側に落ちた雪は日に照らされて溶けて消える、はずなんですが・・・。
ハイ、自分の住んでる建物があるので日陰になってしまってるんですね。
結果、そこそこの高さから落ちて圧縮された雪は、くっきりと残った冬のあしあととしてゴールデンウィークぐらいまで残ります。
冬のあしあとは黄金に輝く。
無駄に壮大なタイトルになりました。
冬に現れる魔物と対峙した勇者。
倒された魔物から続く足跡の先。
朝日に照らされたそこには・・・!
みたいな。
五月までは雪があるよと書きたかっただけで、そのまま書いても面白くできなかったから、仕掛け付き素人短歌にしてみました。
前の三首は情景を、後ろの四首は雪の心情を。
本格的に短歌をやっている方には噴飯モノでしょうが多目にみてください。
仕掛けは単純なものです。
たぶん、すぐ気づくはず。
気づいてちょっと笑って頂けたら幸いです。