第5話
さてまずは狼の情報からだね。
「【世界図鑑】ふーむなるほど強そうだなぁ。」
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パワーウルフ
その名の通り力の強い狼種で、体長は80センチ〜1メートル程の個体が一般的である。
体の中でも特に顎の力が強いため戦う場合は注意する必要があり。暗闇でも目がよく見える為夜でも厄介である。
狼種の中では珍しく群れる事がほとんどなく、大体一匹や二匹でいることが多い。
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(じゃあ後は本が何冊かあるしそれを読んで待ってようかな)
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あれから三時間程経っただろうか?その間に分かった事が沢山あった。まず一つ目に、この国の名前だ。この国はセプトム大陸のネルシア王国と言う場所らしい。ネルシア王国は人工が大陸内では多い国で、60万人以上の人が暮らしているらしい。
次に、お金の単位についてであるこの大陸では共通して、メルと言う貨幣が使われているらしい。それぞれ
鉄貨→10メル
銅貨→100メル
銀貨→1000メル
金貨→10000メル
龍金貨→100000メル
となっている。大体小回復薬一つで1000メル…銀貨一枚らしい。そして大体村の男の人が月に稼げる金額は10000メル行けば高い方らしいのだ。
三つ目は魔術とゆう物についてである、魔獣や人間は魔力を使い、魔術を発動する事が、できるが、使うためには魔術スキルと、そのスキルに応じた魔力量が必要らしい。
(つまりあの黒トカゲの石を飛ばして来たのは魔術だった訳だね。)
最後にこの世界にいる人種についてである。
まずは普通の人族、要するに私と同じと言うことだ。
次に獣人、獣人は獣の耳だったり尻尾がついていて、人族よりも身体能力が軒並み高いらしいが、魔力量が少なめの個体が多いらしい。
次にエルフ、この種族は特殊で特徴は耳が少し尖っていることと、獣人とは逆で魔力量が多いらしい。
基本的に辺境の森に応じた集落を作っているらしく中々村には行けないらしい。
主な人種はこの三種で、他にもいるが人工が少ないらしい。
「こんな感じかなぁ、魔術について分かったのは収穫だったね。」
今日はここら辺で寝ることにした。
それは朝起きて暫くした頃だった。
エリカが本を大体読み終えた時少女が声を出した。
「んぅ〜けっほ」
「良かった目が覚めたみたいだね、」
「あれ?お姉ちゃんだあれ?」
「私はエリカ、エリカだよ。何でか記憶が無くて詳しい事は知らないんだけどね、」
私は苦笑しながらそう言って答えた。
「へぇエリカお姉ちゃんって言うんだね。」
「あれそういえばお父さんとお母さんはどこに行ったのかな?」
「それは…………」
「お姉ちゃん何か知ってるの?」
エリカは迷っていたこんな小さな少女に真実を伝えて良いのかどうかを、しかしいつかは絶対に気付くし、言わなければ行けない事だと思い、決意し言う事にした。
「貴方のお母さんとお父さんはね、多分死んだよ。」
「えっ、嘘…だよね。」
「.....」
「ねぇ嘘って言ってよ、お願いだから嘘だって言ってよ!」
「嘘じゃないよ。そこまで言うなら確認する?」
私は罪悪感を感じ、居たたまれない気持ちになりながら少女の言葉を否定した。
少女は少し急ぎ足で扉の方に歩いていきその戸を開いた。
「嘘っ、」
「そうだ確かあの夜に私は…」
そして少女は泣き叫んだ
「おかぁさん、おとぅさん。」
その時は気付いたら私は少女を抱きしめていた。
「大丈夫、大丈夫だから、ちゃんと私が側いてあげるから落ち着いて。」
しかし少女は静かに泣いていた。
何時間こうしていただろうかもう日差しは真上に来ていた。
「ありがとうお姉ちゃん、もう平気だから。」
「本当に大丈夫?」
「うん。いつまでもメソメソしてたら行けないと思うから。」
(凄い強い子だね私だったら一日は泣いていたかもしれないのに。)
「そういえば、まだ名前聞いて無かったね。何て言うの?」
「私の名前は、メアだよ、エリカお姉ちゃん。」
その時メアの緑色の長い髪が光に反射してものすごくきれいに見えたのは気のせいではないだろう。
私は何だかメアの薄い黄色の目がとても眩しく感じた。
「メアか、いい名前だね。」
「ありがとう、それと私と一緒にいてくれるんだっけ?」
「勿論!これからよろしくねメア。」
「うん。私お姉ちゃんの役に立ってみせるから!」
「じゃあまずはお墓作らないとね、メア手伝ってくれる?」
「当たり前だよ。」
こうして私とメアは村の人のお墓を作り始める事にした。