第4話
少しずつ文字数が増えると思います。
私は森の中を駆け回っていた。
「できるだけ早く戻らないとあの子が…」
私はキュア草を探すのに走り回っていた。見逃さない様に集中していたが、やはり焦りが出たのだろう足下にある何かを踏んでしまった。
「グゲェェェェ!」
「もう!今は時間が無いんだよ!」
私が踏んだのは黒いトカゲだった、大きさは
15センチ位だろうそのトカゲは、そのまま私に
ジャンプして突進しながら石を飛ばしてきた。
そう何もないところから。
「その石どっからだしてんのぉ!?」
私はそのまま攻撃を受け…無かった。
「確かにビックリしたけど、角ウサギ程速くないし、しっかり見ていれば避けられるもん!」
「セッイ!」
エリカはトカゲに短剣を刺した。そしてそのままトカゲは、動かなくなった。
『数値が一定に達しました武器スキル
【短剣術】がセットされます』
「何かこの短剣が手に馴染む様になった気がする。」
(このトカゲの情報は後で見ればイイや)
「早く見つけないと、」
「ふぅ、やっと見つけたぁ、何でこんなにも
生えて無いの!あの本絶対間違ってるって。
はぁ〜まぁ見つけたから急いでもどるかな」
(じゃあ今のうちに世界図鑑をみておくかな)
「【世界図鑑】」
「ふむふむなるほどね、そりゃあ普通に探してたら見つからない訳だね。」
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黒トカゲ
基本的な生息地は木々が深い森や、洞窟などの
暗い場所にいる。
こちらから何かしなければ基本的に攻撃してこない珍しい魔物であり、動きが意外に素早い為一匹ならともかく群れで襲われると、危険。
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キュア草
生えている場所は少しジメジメとした場所だが殆ど日が当たる事の無い木の根の下などにある事が多い。この草を潰して水と混ぜて飲めば、
軽い状態異常程度なら直せてしまう。
他にも状態異常耐性薬の材料として使う事が多い為栽培が研究されているが、安定した、栽培方法は確立されていない。
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(よしっ、村までもう少し。)
その時森に振動が走った、別に地震が起きた訳では無い。
ただそれはとても大きな叫びだった。
「アオォォォォォォォォン!!」
そしてエリカの前に出てきたのは一匹の狼だった。
「えぇ、何でこんな時に如何にも強そうなのが来るのぉ」
(正直勝てるか勝てないかで言えば絶対に勝てないと思うけども何とか撒いて逃げないといけないよね。)
「まずは」
エリカは最初に後ろに持った石を左側に狼に見えない様に投げた。そしてエリカの思いどうりに、狼の注意が逸れたその瞬間にエリカは走り出した。
(これで取り敢えず抜けたけど、このままだとすぐに追いつかれちゃうから何とかしないと。まず隠れるのは鼻が効きそうだからなしかな、戦うのは…負けるだろうし、 仕方ない賭けになるけどやるしかないか。)
そうしてエリカは全速力で走った、そして狼の視界を一瞬抜けた隙に木の裏に隠れた。
(よしまずは成功っ、次は………よしできた。)
目的の物が出来たその瞬間爪が襲いかかってきた。
「グルゥッッ!!」
「危な!!」
「まぁちょうどいいや、これでもくらって!」
エリカが投げたものそれはただの泥団子だった。 だが、その泥団子も鼻と目に、入ってしまえば、
「ギャン!」
「よし、作戦成功やっぱり土って偉大だよね!」
◇
エリカはそのまま全力で逃げ5分程して村に到着し、すぐに少女の無事を確認しホッとした。
(良かったぁ間に合ったみたいで。)
「さて、じゃあさっさと作っちゃおう。」
「えーと何々、まずキュア草を刻みますっと、短剣で刻んじゃうかな。……………次にそれを水と混ぜて3分程経てば、完成ね。」
(んー意外と簡単に出来たなあ、まぁ簡易状態異常耐性薬だしね、当たり前かな。)
「3分経ったかな、じゃあ飲ませますか」
エリカは少女に薬を飲ませた。すると少女の顔色も良くなっていき、呼吸も随分と安定するようになっていった。
(よし後は、暫くしたら起きるでしょ。それまで他の本でも見てようかな?そうださっきの狼の情報も見ておかないといけないな。)
そうして私はまず狼の情報を見る為に世界図鑑を開いた。