プロローグ
初投稿です。
少し修正しました。
落ちる。落ちる。落ちる。ただ地面に向かって落ちていく。
何もできなかった。そんな後悔をしたが私はここで死ぬだろう。それならば最後くらい願っても良いかもしれない私のしたかった事を。
そして私は地面に激突する。私は願った。
(もし、もしも次の人生があるなら世界を見てみたい、自由に邪魔されることなく)
この思考を最後に私の意識は途切れた。そして私の命もそこで尽きる——————はずだった
『条件が達成されました………確認完了。現在所持者はいません、作成完了 【*****】を獲得』
『所得者の生命停止の危機を確認。【*****】の権限を使い*⁄*±エネルギーを生命維持、回復、肉体再生に変換します』
この時同時に、世界の歯車が大きく動き始めた。この世界の崩壊を防ぐために………
◇
「ん、もう朝?…………………」
青髪の少女は木々の葉の隙間から射す光によって目覚めた。
少女はすぐ辺りを見渡してみると、そこは森の中の少しだけ開けているところで、周りには草や石、青っぽい花などしかなかった。
「……ここドコ?」
しかもそこは全く知らない場所だったのだ、いやそれだけではない。
「どうしよう全然知らない場所だよ、どうやって家に帰れば、あれ?家?家は何処にあるの?…………そもそも私は誰?」
自分が何者かと言う事すら忘れていた。
(えっと、どうしよう、場所が分からないし、歳も………思い出せない)
「それと私の名前は、名前は……………………ん?何か腕輪に書いてある。……エリカ?これが私の名前かな?」
少女の右手には木製の腕輪が嵌めてありその腕輪にはエリカと文字が彫ってあった。
取り敢えず少女は一旦、自分はエリカなんだと、そう思うことにして一度深呼吸をし、これからどうするかを考え始めた。
「えっとまず人に会って色々と聞きたいけれど……あれ?ここは森だよね、人なんて居るのかな?」
(大体なんでこんなに記憶がなくなってるの?……あぁ、もう考えても分かんないや、それよりも他の事を考えないと、・・・取り敢えず歩こう。それで人に会えたら何か聞けばいいや。)
少女は少し考えたがどうしようもない事が分かり半分程諦めの様な感じになりながら探索を始めた。記憶が無いため宛も何もないが、何か手がかりになる情報がないかと周囲をよく見ながら。
「はぁ、なんでこんな目にあってるんだろう。なんでこんな所に居るのかも分からないし、まずは記憶が戻らないとどうにも出来ないか。」
(はぁ〜記憶さえ戻れば悩んでることの殆どが解決するのは間違ってないんだけどなぁ。)
そうして少女は情報を知る為に、あわよくば記憶が戻らないかなんて期待しつつ、人を探すついでに探索し始めることにした。
「はぁ、最悪だよ。」
こうして青髪の少女エリカの新たな目覚めは最悪の形で始まったのだ。今までの全ての記憶を無くすという状態で。
5話くらいは短めの予定です