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名前とこれから

「名前っていうのは、人や物に与えられる言葉のことだよ。人を呼ぶときとか名前があったほうが便利でしょ」


名前についての説明をする

まさか名前を知らないとは、びっくりだ


彼女はうなずきながら


「ふーん、そうなんだぁ…………………あ!そうだ!」


少女はなにか思いついたかのように

こう言った


「キミが、私の名前決めてくれないかな?私もキミの名前考えるから」


唐突にこう言ったのだ




まさか、結婚して子供を産んだ訳でもないのに

僕が人の名前をつけることになるとは……(というか僕は、16歳だから結婚できないし子供も産めない)


うーーん、僕が名前を決めるということに関してはいいとして、

多分この世界に来る前の僕にはちゃんと名前があったはずだ

それを、いきなり改名だなんていいのだろうか


少女は、何かを期待するような目で僕を見つめる



……うーーーーん、まぁ、いっか

いいよな、うん、せっかくだし僕の新しい名前を決めてもらおう

  

「うん、いいよ僕の名前考えてくれるかな?」


「本当に!じゃあ考えるね、キミの名前」


子供のように喜び少女は、さっそく考え始める



さて、どうしよう

さっきも言ったと思うけど、まさか人の名前を考えることになるとは

そうだなぁ

    






1時間が経過した


いろいろと考えたけどこれが一番しっくりくるのではないだろうか




僕の悩みに悩み考えついた、彼女の名前は



「ミユなんてどうかな」


……少し恥ずかしい


でも、


少女は、とてもとても嬉しそうに


 

「ミユ…ミユ……」


何度も名前を口ずさみ   



「ありがとう、素敵な名前をくれてすごくすごーく嬉しいよ」


少女、ミユはそう言ってくれた



違う意味で恥ずかしいな


でも喜んでくれてよかった


 

ミユは言う

笑顔で


「じゃあ、次はキミの名前を言うね」


次は僕の番か、

なんか、緊張するな   






「キミの名前は、ユキ キミの白くてきれいな髪が雪みたいだったからユキ」








ユキ それがこの世界での僕の名前


「ありがとう、気に入ったよ」


「そっか、よかった」


ミユは、僕に名前を気に入ってもらい安心したのか胸を撫で下ろす


ユキ 白い髪がきれいで雪みたいだからユキ

うん、いい名前だ 



………あれ?



違和感を感じる

白い髪がきれいだから

…白い髪


………白い髪?


僕の唯一覚えていること

日本人

16歳

身長160くらい

僕の髪は黒色のはずだ

白?



確かめる必要がある


「鏡ってある?」


「あるよ、今取ってくる」


ミユは立ち上がり、近くにある木製のタンスに移動する

3段あるうちの2段目に手をかけその中から小さないろいろな装飾がなされている手鏡を取り出す


「はい、どうぞ」


ミユは、その手鏡を僕に手渡す

鏡の中を覗き込む

そこには…


「ワオ、イケメン」


鼻筋の通っているイケメンがいた

白い髪に青い目

まだ、少し幼さが残っている顔

……いや、お前誰だよ

……僕なんだろうけど




ふむ、でも、まぁまぁまぁ、いいだろう

これはこれで

顔のことは後でまた考えればいいさ


 

「ありがとう」


手鏡をミユに返す

受け取りながらミユは、


「ユキは、これからどうするの」

 

ミユは続けて


「聞いた話だと帰るところもなさそうだし」


いきなりだなぁ、でも

どうしよっか

親指を口にあて考える


ミユは言う


「もし、何もやることとかなかったらさ私と一緒にいてくれないかな」


なんというか、願ったり叶ったりだ


正直これからのことは心配だった

記憶喪失でこんなところに来てしまったのだから

この世界の知識もない

そもそも

こんな寒いところに一人で暮らすだなんてできるはずがない


だから


「ぜひ、ぜひお願いするよ」


少女 ユキにそう返した 

  





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ユキ

レベル 1

年齢 16歳

身長 160cm

体重 46kg

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