白銀の世界で
そこは白銀の世界だった
雪の一片一片が激しく舞っている
目を開くのでさえ困難なそんな世界
寒い
凍えるような寒さの中で死んだはずの身体がそう
訴えている
…僕は、死んだんだよな
なら、ここはどこだ
頭を必死に働かせ自分の置かれている状況を整理する
僕は、お腹にナイフを刺して死んだ……
そう、死んだんだ………
何故
………なんで僕は死んだんだ
あれ……そもそも、僕ってなんだ
…僕は、日本人
16歳
身長160くらいで
名前…分からない
少年は考える
しかし何も分からない
自殺した ということしか分からない
少年は途方に暮れていた
そのとき
ドンドンと足音が聞こえてくる
ドンドン、ドンドン、ドンドンと
自分のところへ足音が向かってくる
近づくにつれ足音は大きくなっていく
そして
「ウガァァーーー」
「う…あ、は?」
足音は少年の前に現れた
思考が停止した
自分がなぜ死んだとか
そんなことよりも
今、目の前にいる存在が現実のものとは思えなかったから
それは熊のような生き物だった
熊ではなく熊のような生き物
爪がまるで剣のように鋭く尖っている
その爪で攻撃されたら人の形を保てなくなるのではないだろうかと思わせるような
生き物だった
ソレは大きく腕を振り上げ
少年に向かって攻撃しようとする
瞬間
少年は走った
無我夢中に走った
裸足の少年は一歩踏み出すたびに感じる痛みも
走るたびに痛む喉も気にせず
走った
何だよあれ
僕は
何もわからないまま死ぬのなんて嫌だ
ソレもまた少年を追う
数分の間、少年は走りソレから逃げ続けたが
抵抗も虚しくやがて少年は倒れ追い詰められる
もう駄目だ
少年は諦める
ソレは追い詰めたことを理解し愉悦の笑みを浮かべる
ソレは再び腕を振り上げ少年を仕留めようとする…
その刹那
ソレの周りに赤い轟々たる火柱が次々と生まれ
ソレを飲み込んでいく
やがてソレは黒い煙を上げフラフラと揺れそして
ドォンと大きな音を響き渡らせ倒れた
少年は何が起こったのか理解することはできなかったが自分が助かったということだけは分かった
と、いっても僕ももう動けない…キツい…もうだめだ
目に映る景色がゆらゆらと揺れる
「キミ、大丈夫、しっかりして!」
人の声が聞こえた気がした
しかし
少年はその声を最後に意識を失った
こういうのは初めて書くので
文章がおかしい 面白くない と思われるでしょうが
応援よろしくお願いします
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少年は自分がもともといた世界のことを忘れているが、
ある程度の常識は分かる(日本語など)