武器屋(剣)
「武器屋ってなんかすげーなぁ。」
剣や銃が揃っている。
「新くんは剣と銃どちらのスタイルでしょうかね?」
「知らね」
そもそも剣も銃も使うことねーし。
「あちらに体験コーナーがありますよ」
剣の種類は短刀のタガーから
変わり者のフランベルジェに
ロングソードまである。
「うん、これがしっくりくる。」
体験コーナーで決定したのは
ツーハンドソード。
よく「ひと狩り行こーぜ」的な
ゲームにも同じみの太くて大きな両手剣。
「驚きました。初心者でそちらを選ぶとは。」
背後から拍手と共に声をかけてきたプラント。
確かにツーハンドソードは
大きさが大きさな為
両手で扱う剣。
重さも物によるが数kg~数十kgのものまである。
その分速度が落ちてしまうので
体力が無ければ難しいとされている。
ちなみにプラントが腰からぶら下げているのは
ロングソードだった。
騎士の様な見た目の胡散臭い外見にぴったりだな。
「てか金は?」
せっかく来たのはいいけど
買えなければ意味がない。
レベル1の見習い駆け出し勇者なんて
どうせ所持金は0円だろう。
ゲージに目をやると
「レベル2で、56円?」
「先ほど倒した敵からの報酬です。敵を倒せば経験値と多少のルピアの報酬が自動的に吸収されます。」
「ルピア…」
「ここの通貨です。」
「って56ルピアじゃ何も買えねーだろ」
「まぁ、勇者誕生祝いということで私がプレゼント致しますよ。」
ふーん。じゃあ遠慮なく。
俺は銃のコーナーへ向かった。