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また出逢えたら…  作者: みぃ
5/13

適応力




「大丈夫ですか?」




身体を起こし、声を辿る。

俺でも180cm近くある

だとしたらこいつは

190cm近くあるんじゃないか?


爽やかな顔をした男は

長い髪を後で束ねている。



俺は男の差し伸べる手を無視し立ち上がった。




ここは、どこだ。


一面に広がる緑。



「ようこそ。バーチャルワールドへ」



バーチャルワールド?




「ここは空想世界(バーチャルワールド)。申し遅れました、(わたくし)はプラント・ヴィレッジです。どちらでも呼びやすい方でお呼びください。(わたくし)はいわば(あらた)様のサポート役でございます。」



正直、初対面のこいつが

言っていることは全て疑問だらけだ。

教室にいた俺はなんでここにいるのか。

なにがあったのか。

みんなはどこにいるのか。

そもそもこいつは何者だ。

何故、俺の名前を知っている。

サポートとはなんなのか。


でも全てがめんどくさくて

とりあえず状況だけを聞くことにした。



「つまりこの世界はなんなの?バーチャルとか言ってるけど、夢やゲームでもあるまいし。さっきまで見ていた景色と人物はどうなっている?」



「質問はそれだけ?」


「とりあえずは。」



「驚きました。ここまで適応力に(すぐ)れているとは。」



「それが特技ですから。」



「それでは簡単に説明しますね。この世界は先程言った通り空想世界(バーチャルワールド)。まぁ、つまりゲームの中の世界です。今の技術では視界でのみ、ゲームの世界に入り込むことは出来ても、5感を感じ取り本体そのものがゲームの世界に入り込むことは難しい。しかし世界には数人、ゲームの世界に入り込める適応力を持っているものがいる。そのうちの1人が貴方、浜松(はままつ) (あらた)くん。」



つまり、クラスのやつが貸してくれた

VRによって俺はこの世界に飛び込んだ?

そしてこいつ、プラントは初心者の

俺のサポート役であってだからこそ

名前を知っている?


そんなマンガみたいな世界

ありえないと思った。

でもどこか夢だと思いながら

つまらない毎日に解放された気がした。



「わかった、プラント。現実世界に戻る方法は?」



飲み込みが早い俺に対し

一瞬驚いた顔をしたプラントだが

またすぐ笑顔に戻った。




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