表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/32

第19章

伊川を派遣してから3分後、船長席のすぐ横にある船内電話が鳴った。

「はい、船長です」

「伊川です。目標補足しました」

「了解、隔壁が上がる場所になったら、ひとつ前の隔壁のすぐ横にある赤いボタンを押して。タイミングは任せる」

「了解しました」

電話は必要最低限に、情報はその中でできる限り多く。

ずっと彼が言ってた言葉だ。

私が彼との電話を切った瞬間に、ふと思い出した。


「船長、どうしたんですか」

私は思わず知らずに笑みを浮かべていたようだ。

サヴァンがちょっと首をかしげながら私を見ていた。

「いや、ちょっと昔を思い出してな」

「昔って、伊川中佐と付き合ってた頃ですか」

「そのあたりだよ」

私はそう言って、2人と談笑を楽しんでいた。


10分ほどしてから、隔壁が遮断されることを示すランプが私の手元で付き、ちょっと遅れてから、息を切らした伊川の声が電話越しに聞こえてきた。

「捕まえたぞ」

「誰を?」

「誰か知らんが」

「今すぐ砲兵隊をその場へ送るから、そいつを拘束し続けといて」

「任せろ」

彼との連絡をそれでいったん途切れさせ、すぐに砲兵長へ連絡し、伊川がいる場所へ派遣する。


3分経たずにその場所へ着いたと連絡が入り、捕まえたという情報が船橋へも届いた。

「誰だ?」

「カワセ・アーノルドのようです」

連絡を受けている私のすぐ横にいた嶋山が、ボソリと悔しそうに言った。

「伊川に80万だな」

「嶋山も行くか?」

私がメモを終え、受話器を置くと嶋山に聞いてみた。

しかし、嶋山は肩をすくめるだけで、答えようとはしなかった。

「まあいいわ。それよりも、カルー、捕まえたことを緊急通信でお父さんに知らせて」

「分かりました」

カワセを捕まえたことをお父さんに伝えると、大臣に直ぐに連絡をすると言っていた。

「残りは3人。問題なのは、名前がわからない一人か…」

「伊川に言って、顔写真だけでも取らせましょうか。それがあれば、軍部にある宙賊のデータベースと照合させて、確認してみたらどうでしょう」

「そうだな。伊川へ連絡を入れておかないと…」

私が受話器を手に持った途端に、カルーが私に言ってきた。

「船長、貨物室に誰か侵入しました」

「乗務員以外の誰かか」

「ええ、扉を無理やりこじ開けて入った模様で、盗犯防止用のセンサーに引っ掛かりました」

「どこの貨物室だ」

「第3貨物室です。もしかして、敵は第2貨物室の美術品を狙ってるんじゃ…」

「だが、貨物室からは今の場所は結構距離があるぞ。10分あっても着けるかわからないというのに」

「別働隊とか…」

とりあえず、その話はいったん切って、伊川へ人数の確認と続いての作戦を伝えることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ