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第12章

衝撃が船を襲うと、同時に航行停止となった。

「何があった!」

「敵襲です」

嶋山が船を走査させて確かめた。

「追っていた宙賊か」

「おそらくは。右翼、中腹に船が突き刺さっています。現在、周囲の遮断は完了」

「砲兵長に緊急連絡、嶋山の案内に従って進撃して。同時に、戦闘態勢を取ることを決定します」

「では、スールと佐藤少将を呼びます」

スールは、乗客長だけでなく、法務部船内担当官も兼ねている。

法律によれば、戦闘を実際に行うためには、船長が『法務部員の代表者、副船長、操舵士並びに軍事知識を有する者と協議を経て』戦闘ができると定められているため、今回の場合は、船長は私、法務部員の代表者とはスール、副船長はサヴァン、操舵士は嶋山、そして軍事知識を有するものが佐藤少将だ。

「全員をここに呼んでくれ。緊急通達だ」

「了解」

サヴァンに伝えると、すぐに船内放送で呼び寄せた。


3分以内に全員が集まると同時に、砲兵長から敵を発見したという情報が寄せられた。

「では、会議を始める。宙賊と思われる船が、この船に居間突き刺さっている。周囲の遮断はすでに完了しているが、すでに侵入しているだろう。そこで、宇宙基本法に基づいて戦闘を行うかどうかの是非を問いたい」

「当方、船長に一任しますが、戦闘となればいかなる事象にも対応する準備は整えておきます」

すぐに答えたのは、佐藤だった。

「嶋山たちはどう思う」

「今の状況を考えると、軍属の方々からの援助も必要であると思います。それと同時に、我々が有している武器では限界があるのも事実です」

その場にいるスール、サヴァンも嶋山に同意しているようだ。

「では、私の指揮下に入ってくださいますか」

私は佐藤少将に尋ねると、すぐに快諾した。


軍属者への連絡は佐藤少将に一任し、私たちは砲兵長に軍属の方々が向かうということを告げる。

同時に、再度、火星と地球の両方に向けて宇宙軍の艦艇を派遣するように要請し、本社へ連絡も入れる。

ちょっと前に入れてから、一向に連絡がないのが気に掛かっていた。

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