聖騎士様の背教目録(仮)
自分用の職業の要所、方向性を纏めているときに受信したタイトルを出発点にした草案。今回は復讐ものの草案である。正直タイトルしか決まってないところからの逆算だから隙間だらけもいいところ。その穴埋めはこれを拾うかもしれない誰かに任せるとする。
粗筋としては異世界からの召喚で得た力、それを好き勝手に利用されていた主人公の復讐譚である。
起:異世界に召喚されて隷属化。意識こそあるものの肉体の支配を奪われ、教会の意のまま異教徒や亜人などへの殺戮を繰り返す。聖堂騎士と言う名前のお人形状態。意識はあるので罪の意識倍率ドン。ついでに教会への憎しみも倍率ドドン。
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承:肉体の支配を奪い返し、教会の信者を鏖殺して逃走。鎧や武器はそのまま持ってきたので使用続行。見聞きした話によると教会は異世界人を召喚する魔法を持ち、強力な能力を持つ召喚者の意志を奪って聖堂騎士と言う名目の私兵にしているようだ。つまり教会には過去から今までに渡り他の世界から兵力を確保、運用しており、教会が召喚魔法を握っている限りこれからも被害者が出ることを示唆している。召喚を主導している奴の顔は覚えている。好き勝手に使ってくれた八つ当たりを込めて教会の持ってる異世界召喚魔法の破壊を目的に行動開始。手がかりもないので主神を祭る大きい教会を総当たりにすることにする。此処で洗脳された被召喚者と戦うことになる。
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転:信者の数が大幅に減ると主神介入。神の栄養たる信者が減ると神が飢える、それは困ると主人公に訴えるも知らぬと一蹴。怒りに燃える神、若しくはその代行者がラスボス。こいつを倒せばエンディングへ。
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結:元の世界に帰ることは叶わなかったが、自身の目的を達したことに満足を得てその足で失踪。主人公の残してきた足跡が悪名として残り、おとぎ話として残される。それこそが“聖堂騎士様の背教目録”となる。
【大前提:作中何処かで記載必須、かも】
・この世界には魔法が存在する。
・被召喚者はチート持ち。
・教会の使う洗脳魔法(仮)の方法。→魔法や呪い、若しくは魔法具など。及び主人公がそれから脱却する手段。
・教会が抱え込んでいる転移者の凡その数→これは記載不要ながらある程度決めておくべきこと。チート持ちが多すぎるとそれだけで国の均衡が崩されかねないため。教会の本拠地が世界最強の国家とするなら、それはそれで有り。他一定の説得力があれば何でも構わない。
・主人公の武装→聖堂騎士時代の鎧と武器。自身にされたこと、それに対する怒りを忘れない為の心覚え。清潔感のある鎧が血にくすんでいたり呪いを纏っていると雰囲気が出てなお良い。
・信者の数=神の力である。→神様が主人公に介入、相対する理由付け。他に思いつくならそれでも良し、ともあれ何かしらの理由付けは大事。
【その他】
・主人公について。
読者ターゲット層に合わせて年齢は16歳から20歳程。洗脳期間が年を跨ぐ場合、脱出時の年齢で調整するのもあり。現世と洗脳が解けた後ではその経験から精神状態や性格が豹変してるといいだろう。強いストレスを長期間受け続けると性格や思考に支障をきたす人間が出てくるからだ。インパクトやメリハリにに利用しよう。
・ヒロインについて。
この草案で必要になるヒロイン象は主人公が「こいつは俺を裏切らない」「こいつは使える」の二つに尽きる。そもそも主人公が本編でやることは無関係の人間を大勢巻き込んだ捨て身の八つ当たりであり、当然ながらそれに誰もつき合わせる気はない。見ず知らずの人間に後ろから打たれるのも御免だし、誰彼構わず自裁に巻き込む気もないのだ。
つまり最適解はテンプレ宜しくの獣人奴隷である。正直居なくても話は作れるだろうが華はあるに越したことはない。
・他の被召喚者について。
被召喚者の隷属方法にもよる。意識が明白に残して戦略兵器として運用する場合、当然ながら非常に強いストレスがかかる。それによりTPSDの発症で悲惨な内情が透ける容姿にしてみるのもいいだろう。
・主神以外の宗教。
主神の教派が他宗派を弾劾する場合、その多くは地下に潜るなど隠遁生活になると思われる。若しくはきちんとした宗派ではなく、過去の移転者が残したイベントが村や町の催事になり、それが弾圧されてるような展開もいいだろう。バレンタインなど、人にものを渡すイベントなど使いやすい。
またそれは過去に洗脳されていない移転者が存在した軌跡であり、主人公のパワーアップイベントに繋げることもできる。
・目的達成のあと。
今回の主人公の目的は、マクロ的には教会、ミクロ的には自身の召喚を主導した人物への復讐である。主目的は召喚を主導した人物への制裁、副目的は異世界召喚魔法の破棄となる。つまり自身の故郷への帰還を目的としていない。目的を達した後、自身の世界への帰還方法を探すのかもしれないが、それはとある聖騎士の起こした事件にカウントされることはない。
そして生き残った主神の信者が主人公の起こした一連の事件を纏めたものが[聖堂騎士の背教目録]として残される、という終わり方である。
隙間風の多い設定ながら、タイトルから逆算したならこんなものだろうか。
復讐譚は古今東西を問わず一定の読者を見込めるジャンルながら、その扱いと書き方は非常に難しい。主人公の心の機微と綻びが出ないように繕う外面なと、気に留めないといけない部分は非常に多いからだ。
ありがちな設定だけでまとまってしまったが、この粗製乱造の俗物を手に取ってくれる人がいると、個人的にはうれしい。