監視カメラ見ながら人形の襲来を防ぐゲームをみてたら思いついた話
自分は動かず情報収集に徹し、上司へ報告。ないしは部下を差し向ける。
まるで安楽椅子探偵みたいな一文ながら、その実主人公がやっていることはただの出歯亀行為と言う、なんとも話が書きにくそうな電波を受信した。
ハイファンタジーやローファンタジーでもなく、ヒューマンドラマですら怪しいジャンル。そこは酔狂にも筆を執るかもしれない誰かに任せよう。R18だってワンチャンス有りだ。
仮にタイトルを打つなら【出歯亀魔術師の優雅な非日常】とでもしておこうか。
[あらすじ]
主人公は一定の範囲内の音を拾う、映像を取得できる魔法とかスキルの持ち主。宮廷魔術師とかその辺にその有用さを認められてお城に雇用。城内の収音を常に行い、不穏な動きがあれば上司や王に報告する、たった一人の内部監査官という立ち位置を獲得する。収音を重ねる日々から漏れる情報はピンキリながら、上司に報告するのも憚られるのもちらほらと。
[基本方針]
物語の基本は【お城の中を常時盗聴してる主人公が気になる話を拾い、それに対してアクションを起こす】というもの。厨房で貴族の食事に毒を混ぜる話を聞いたり、城内の一室で逢引きしてるカップルのいちゃこらや、パーティに呼ばれた客たちの囀り。その中で、緊急性はないにしても聞いてしまった以上は無視できない、というトラブルに主人公が干渉する、という話になる。戦闘描写はないだろうし、山もオチも薄め。そして何かの拍子にあっさりと終われる。そんなお話。
[主人公象]
書き方によっては主人公というより狂言回しの方が上手くいくかもしれない。
年齢は高め、人相は眉間に皺を寄せてるとよりグッド。魔法の関係上城内で漏れ出す秘密や秘め事を無作為に集めてしまうため、人間不信気味かもしれない。しかし、知った以上何とかしたいと言える程度に人間性があるとなおよし。
魔法は盗聴と盗撮。間違いなく作中一番の犯罪者である。これを対暗殺者等の防衛機構に組み込もうとした人事採用員も頭がおかしかったに違いない。
就職できたはいいが、仕事内容はブラック企業も真っ青なカラスの濡れ羽色。ストレスの掛かりやすい魔法を一日の大半以上、しかも場合によっては夜勤込みで泊まり込み。そんな厳しい労働環境に耐えうる理由も必要だろう。
また、人の弱みを握ってそれに漬け込むタイプの性格にするならR18向けの展開もできなくはない。
[舞台]
一国のお城、宮仕えである。書き始めは主人公が既に自身の仕事部屋を獲得し、ある程度勤務歴が着いたところから始めると書きやすいだろう。書きたいのは城の中でささやかれる陰謀であって、主人公の生い立ちや召し上げなどはちょろっと振り返る程度に書ければいいのだ。
また、当然ながら主人公の能力を把握している人員は少ないほうがいい。盗聴されてると判ってて秘密を漏らす阿呆はいないからだ。
※そしてここまで書いて既に似たような小説があった。が、仕方ないので気にしないこととする。
[ヒロイン]
不要な可能性あり。無理やりねじ込むなら主人公のサポートを担当する部下がいいだろう。主人公の盗聴範囲外の情報を集めたり、主人公の代わりに状況を動かしたりとさせられる仕事は多く、採用員から主人公の監視を任される立場だったりと持たせる役職の幅も広い。
想定できる終わり方としては、大きな事件を片づけてからだろうか。城で開かれるパーティやサミット、そこに招かれた来客から大きな陰謀を嗅ぎつけてからの解決が無難か。
またこの主人公は物語の設定上、城の中に起こる出来ごとに於いて読者と同じ視界を共有する。読者の反応や考えをある程度反映しやすいので、書き方に詰まったら感想欄を覗いてみるのもいいだろう。