★登場人物(番外編ラストまでのネタバレあり)★
○サレイユ人
サラ・アトリー
サレイユ王国アトリー男爵家令嬢。背中より長い金色の髪に、茶色の目。
10歳の時に実家が没落し、両親も事故死したことで、母方のはとこにあたるエルミーヌに拾われ、彼女の侍女になる。
とても鼻が利くという特技(?)を持っている。
しっかり者で、ほどよく俗に染まっている。
エルミーヌ・マリア・サレイユ
サレイユ王国の王女。背中より長い金色の髪に、茶色の目。
母である亡き王妃がサラの母のいとこにあたる。サラとよく似ているがエルミーヌの方が美人で、胸も大きい。
おっとりした優しい王女――と見せかけてお腹の中は真っ黒。本人に悪気はないので、「どんなことをしてもサラなら言うことを聞いてくれる」と信じていたのが最後にあだになった。
サレイユ王
アルフォンスとエルミーヌの父で、サレイユ国王。
優秀で自分のやり方に口を出す息子を嫌い、美しい娘を溺愛している。
エルミーヌとそっくりなサラを手元に置くためにアトリー男爵家を没落させ、男爵夫妻を暗殺させた。
諸悪の根元はこの人。
アルフォンス
サレイユ王国の王子。
エルミーヌの同母兄だが、父親や妹に疎まれており、僅かな部下と共に僻地で働かされていた。
父の死後はエドゥアールの後援を受けて新国王に即位し、妹を追放した。
普通にいい人。
フィルマン
サレイユ王国の子爵家子息。
サラの昔なじみで、恋人だった。だがサラと入れ替わったエルミーヌの誘いに乗ったことで浮気し、「おまえにかわいげがないのが悪い」のような言い訳をした。
子爵家を追放された後の行方は知られていない。
アンリ・ジャン
サレイユ王国の騎士団長。
サラよりも8つほど年上で、気さくなお兄さん系。正義感が強い。
瀕死の重傷を負ったが無事回復し、アルフォンス即位後も騎士団長として王家に仕えた。
アンドレ・アトリー&クレール・アトリー
サレイユ王国アトリー男爵夫妻で、サラの両親。
母・クレールは公爵家傍系出身で、駆け落ち同然で嫁いだ。家族仲は非常に良好だった。
娘・サラが10歳の時に陰謀に巻き込まれて暗殺されたが、かつてアンドレがクレールに贈った薔薇のコサージュが、娘に真実を伝える役目を果たした。
○フェリエ人(王族関係者)
リシャール・フェネオン
フェリエ王国の王兄。癖のある黒灰色の髪に、緑の目。
別名「引きこもり殿下」「変人殿下」だが、深い事情がある。
怒ったときに自らの体を黒い獣(オオカミと黒ヒョウの中間ぐらい)に変化させるという、フェリエでも忌まれる能力を持って生まれた。そのため非常に卑屈で厭世的な性格だが、心優しくて気遣いのできる性格。
「サラ」と結婚してからはすっかり愛妻家になったが、サラのことになると少々頭のネジが緩む。
エドゥアール・フェネオン
フェリエ国王。柔らかい銀色の髪に、緑の目。
リシャールの異母弟だが、兄弟仲は非常にいい。他人をからかうことやいじめることが好きだが、節度や加減は分かっている。
まだ若いが相当の切れ者で、いちゃもんをつけてきたサレイユ軍を寡兵で撃退した。
兄の幸福のためなら何でもするつもり。
何らかの異能を持っている。
アンジェリク・フェネオン
フェリエ太后。栗色の髪に、緑の目。
先代フェリエ王の王妃で、エドゥアールの生母、リシャールの養母である。
おっとりとしながらも威厳のある淑女で、国中の女性の羨望を集めている。
かつて息子を救ったリシャールに恩義を感じており、彼に幸福になってほしいと願っていた。
養子リシャールや嫁のサラとの仲は良好。
「触れたものの記憶を読み取る」異能を持っている。
ディアヌ
フェリエの元妾妃。
リシャールの生母で、健康な王子を望む前国王が迎えた妃。
元々あまり強い心は持っていなかったが、男児を産んだことで優越感に浸っていた。だがその息子が忌まれる異能持ちだと知って心を壊し、息子を呪う傍ら溺愛していた。
エドゥアールの誕生により息子の即位、そして自らが太后となる道が閉ざされたと知り、エドゥアールを暗殺しようと襲ったが、獣化した息子により殺された。
マルジョリー・ルーベ
フェリエ王妃。艶やかな銀髪に、紫色の目。
ルーベ公爵令嬢で、生まれて間もなくエドゥアールの婚約者になった。清楚な美人で、アンジェリクに次ぐ「淑女の鑑」とされている。表向きは。
その正体は王兄夫妻オタク。推しのためなら尾行をし、推しのために筆を執る。
「マージ」という女性作家がいるそうだが、彼女との関係は不明である。
王兄夫妻大好き人間同士、エドゥアールとはうまくやっていけそう。
○フェリエ人(使用人など)
ダニエル
フェリエ王国の離宮で働く侍従。
フェリエの裕福な商家出身。王兄専属侍従で、リシャールの仕事の補助や日常生活の補佐、相談役や使い走りなど、なんでもこなしている。
リシャールは一応主君だがわりと扱いは雑で、ずばずばものを言う。だがそういう面がリシャールには気に入られている模様で、主君が臣籍降下した後も侍従として忠誠を誓った。
「近くにあるものを浮かせたり移動させたりする」異能を持っている。
クレア
フェリエ王国の離宮で働く侍女。
フェリエの下級貴族出身で、サラの専属になった。
サラの日常生活の手伝いをし、精神的な面でも支えになっている。サラとリシャールが対立した場合も、たいていはサラの方に味方する。
「触れた物体の温度を変える」異能を持っている。
クレイン
フェリエ王国の異能部隊に所属する青年。
サレイユ侵略作戦時にリシャールたちに同行した。
「空を跳ぶ」異能を持っている。
○子どもたち
フェリクス
リシャールとサラの息子。
大人しくて、口数もあまり多くない。勉強や何かを調べることが好き。
きょうだいの中では一番手先が器用。
リディ
リシャールとサラの娘。
おっとりしていて優しい。王女コンスタンスの友人。
きょうだいの中では一番センスがいい。
アンジェル
リシャールとサラの娘。
活発で人なつっこいが、少々雑なところはある。
きょうだいの中では一番運動能力が高い。
コンスタンス
エドゥアールとマルジョリーの娘で、フェリエ王女。
リディと同い年の従姉妹で、友人関係にあたる。
アレクサンドル
エドゥアールとマルジョリーの息子で、フェリエ王子。
いずれ王太子になる。
アンナ
ダニエルの娘らしい。




