新入生最強決定トーナメント(5)
もっと戦闘描写をうまく書く能力がほしい…
ワン襲撃の首謀者がいると思われる、1年4組に向って、先頭に俺、すぐ斜め後ろにラフィ、続いて10組の面々が、1年の廊下を練り歩く。
ちょうど休憩時間だったからか、各教室のドアに他の組の連中が様子を伺いに集まってきた。
「あ〜〜ん?な〜〜んだテメーら(ブゲハァッ!?」
「邪魔」
絡んできたリーゼントモブを、ラフィが一撃で沈める。それをきっかけに廊下が更に騒がしくなる。
「やべーぞ、殴り込みだ!」
「10組の連中、ほとんどいるんじゃね?」
「オウ!"祭り"だぜ!?みんな呼んでこい!」
野次馬連中は騒ぐだけで絡んでこないのでウザいけど無害。
が、正面6組のあたり、俺達の行くて阻むように陣取っている連中がいる。先頭にいるまとめ役風のヤローがニヤニヤしながら話かけてくる。
「おやおや?皆さんお揃いでどーしたのかな?大事なお友達でも死んだみてえな顔してよー?通夜には俺も呼んでくれよナ?ギャハハッ!!」
「回復封じの凶器持ってるってのはテメーか?ちげーならそこどけよ、殺すぞ」
「熱くなってんじゃねーよボケが。状況ワカんねーのか?休憩が終わりゃ先公共が来るだろうが。オメーらも入学したばっかで退学したくねーだろ?明日、教会の裏に来いや。そこで相手してやるよ」
「…………はっはっはっは」
「あぁ?なに笑ってやがる!?俺らの人数見てビビって頭バグっちまったかよ??」
急に笑いだした俺に戸惑うモブリーダー。
「今の聞いたかよオメーら?」
10組の仲間を振り返る。
「……だっせー」
「人数ってたかだか100、200くれーだろーが」
「うぜーな、さっさとやろうぜ」
「相手してやるじゃねーよ、大物ぶんなカス」
「とにかく気持ちが悪い」
どうやら準備万端みてえだわ。聞かなくてもワカッてたけどさ。
「はっはっはっは、ってことで────先公だとか退学だとかよ、そんなもん10組には関係ねーんだわッ!!死ねや雑魚がッ!!!!」
モブリーダーの顔面をぶん殴るッ!!さー、はじめようぜっ!!
「グペッ!?し、正気かコイツら!?クソッ!!やっちまえ!!殺せッ!!!」
「「「「「オラアアアアアアアッッ!!!」」」」」
「ウゼェっ!!オラァ!!」
「沈めよボケッ!!」
「ヒャハ!死ねやァ!!!」
モブリーダーの号令で、野次馬共が一斉に襲いかかってくる。廊下の至るところ、10組とその他大勢の乱闘が繰り広げられる。
狭い廊下のおかげで、連中の数の利は生かせない。距離が近すぎて攻撃魔法も使えねーから、ひたすらただの殴り合い。ただの殴り合いなら俺らはしぶてえぞ〜〜!
「オラオラオラオラ!チンタラ座学やってる奴らが俺らと対等だと思ってんなよ!!?こちとら連日ぶっ倒れるまで戦闘訓練やらされてんだゴラアアアッ!!!」
3倍か4倍はいる相手に怯まない10組メンバー。……けど、流石に多いな!キリがねーわ!!
「邪魔なんだよモブ共がァッ!!!!」
「バルツァー!ラフィ!こいつら回復封じ持ってねーぞ!たぶん4組のヤローだ!!雑魚共は俺らが潰すッ!!オメーらは先に行けッ!!」
「オメーらだけで大丈夫かよ!?」
「ナメんな!テメーから潰すぞ!!」
「バルツァー死ね!!」
「はやく行けよノロマ!グズ!」
「とにかく気持ちが悪い!」
くっ、なんて最高な奴らだよ。俺が先に進みやすいように、思ってもいない暴言で自ら悪者に────?
「オイ!聞いてんのかバカタレ!!」
「行けって言ってんだろボンクラァ!!」
「あー、ウザっ!ウザっ!回転おっそいなぁ!」
「とにかく気持ちが悪い!」
思ってもないよね!?ホントは違うよね!?俺が先に行きやすいように的な思いやり的なやつだよね!??
「おい、リュート、行くぞッ!!モタモタすんな!」
「いや、でもあいつらが」
「「「「はやく行けクズ!!!」」」」
「ねえええええええええええ!!!!」
廊下の有象無象共は10組軍団にお任せして、俺とラフィは4組へと向かった。
「思いやり的なやつだよね!?」
「うるさい」
次話でトーナメント終わります。(トーナメントではない)