〜異世界冒険記5 森騒動解決編〜 長引いていたこの話の幕を下ろす時がきたようです その10
前回、作者のテコ入れを受けたマオウに対して同情の目を向けていた僕ことワタルは疲れていた。まぁどうしてかというとーー
(……マオウが予定より早く暴れるかと思ってたから、急いでここら一帯に内側からの衝撃を防ぐ結界と倒れている魔族の周りに外側からの衝撃を防ぐ結界とを作ったけど……うん、想像以上にキツイ…)
とまぁこんな感じに色々と先読みをしながら僕だけがが準備を先に先にと進めていったからである(もちろん箱の力でね?)。なので僕は箱の力を使った代償の疲労でかなりフラフラになっていて、正直立っているのもやっとであるけどそこは元社会人としての癖なのか
(せめて気絶する前に『報連相』だけは……)
と『報告』、『連絡』、『相談』の略称である報連相を守ろうとし、既に報告と連絡は済ませておいた(相談については…まぁその特に思いつかなかったんだよね…)ので、僕の後始末はこれにて完了した。なので残りはマオウの方の後始末についてだけど
(…まぁ色々と不安な事はまだまだたくさんあるけれど、疲れた今の頭で考えるのはしたくないな…)
と考えるのを止めた僕は
「じゃあ僕は自分の周りに結界を張った反動で気絶すると思うから、後の事は任せたからね?」
そう言ってぎこちない笑顔をマオウへと向けていた。
「うん、了解〜!」
マオウはグッと親指を立てつつゆるい笑顔を返してきていた。
(…うん、不安しかないね!)
明らかにやらかしそうな雰囲気のマオウだったけれど、今の僕にはそれを止めようとするだけの気力が無いのでマオウと同じくゆるい笑顔を作りつつ後の事はマオウと、それと作者に丸投げするべく
「うん、後の事は全て(2人に)任せたよ〜」
そう言って僕は自分の周りに結界を作り、そのまま気絶するのだった。
「ーーお疲れ様」
力を使い切って倒れちゃったワタルに対して労いの言葉をかけつつ僕はゆっくりと立ち上がっていた。そして未だに悩み続けている(…まだ悩んでたんだ(笑))ガラットを見ながら
「さてと。それじゃあこれまでのツケを支払ってもらおうかな〜?」
そう言って僕は一人で笑うのだった……