〜異世界冒険記5 森騒動解決編〜 長引いていたこの話の幕を下ろす時がきたようです 前編
正直まだ全然書き終わっていませんが何となく今投稿しておかないと人が離れていきそうな感がしたので投稿しておきます。よろしくです
(*´ω`*)
あ、ちなみにこの回はまだ書き途中でして順次更新しようと思いますのでそちらもよろしくです
(ノ∀`)アチャー
追伸 18時頃の更新にてこの回は終わりますのでよろしくです
(*´ω`*)
その1〜その4までをまとめました〜
「ーーーー(ニコニコ)」
先程俺の斧を軽々と止めた男はニコニコしながら黙ってこちらを見ていた。
それだけ聞けばこちらに対して友好的な感情があると思うだろうが俺はそうは思わない。何故ならこの男『目が笑っていない』のだ。しかもそれを隠そうともしていない。
(……こいつ、どんな意図があってその様な態度を取り続けるのかーー)
俺が少し悩み始めようとしたが
「ねぇねぇ?」
「ーーん?」
「そろそろさっきの行動について説明してくれないかな?」
そう言って先程の男は未だニコニコした様子で俺に向かってそう話しかけてきていた。そしてそこでちょうど俺はグダグダと考えるのを止め
(…フッ、こうやって頭を悩ませるのは部下の奴らだけで良い。そして俺は堂々と我が道を行くだけで良い!)
そう踏ん切りをつけた後に目の前の男に対して
「はっ!」
そんな嘲笑をくれてやった後、堂々と俺はこう宣言してやった。
「それはもちろんお前が俺の邪魔をしたからだ!」
俺のそんな宣言を聞いた後も男は変わらず
「ーーへぇ、なるほど」
とニコニコしながらそんな相づちを打っていた。
そんな男を見ながら俺は
(ふん、何ともつまらぬ男だ!それだけしか反応出来ないとは!)
と蔑んだ目で憐れむようにして男を見ていると男が背負っている女に目がいった。そして良く良く女を見てみたが
(ん?あいつが背負っている女、どこか俺が殺した女に似ている気がするな)
それは先程俺が殺した女に似ていた。なので俺は男が背負っている女に指を向け
「おい、貴様の背負っているその女はもう死んでいる筈だ。何故運んでいる?」
そう質問をした。するとそこで男がニコニコするのを止め
「ーーふぅん?」
何やら俺を品定めでもするかの様な表情に変わっていた。と、同時に男が纏う雰囲気も変わり先程までの、のほほんとした感じから引き締まった感じに変わっていた様に思えた。
ただまぁ『思えた』だけであって確証は持てていなかったので
(まぁ気のせいだろ)
と無視をする事にして俺は
「ーー何だ?言いたい事があるならとっとと言えば良いではないか?」
俺にしては珍しく丁寧に話しても良いと許可をしてやった。
(まぁ答えてはやらないがな!)
そう、心の中でほくそ笑みながら
(ーーこれはマオウを責められないな…)
実際に魔族のリーダーと会話をしてみたけど…うん、確かにこれならマオウが切れて手を出しそうになったのにも納得だね!あ、ちなみに僕もマオウ同様に殺意に駆られて魔族のリーダーを殺りそうになったのはここだけの秘密にしておいてね?
そんな事を考えているとリーダーの魔族が
「おい、何か聞きたい事はないのか‼」
少しキレ気味に話しかけてきていた。
(…いや別に聞きたい事は無いんだけどなぁ)
心の中ではそう思いつつもわざわざ質問が無いのかと尋ねてきていたので、僕はさっきの話の『流れ』と『自分の様子』を振り返りつつ
「ーー何でこの女性が死んでいるって分かるの?」
真剣な声でそう質問してみた。すると魔族のリーダーはしたり顔になりつつふんぞり返り、そして堂々と
「それはそうだろう!何故なら俺がそいつを殺した本人だからな!」
そう言い放っていた。
(ーーいや別に知ってるんだけどね?)
思わずそんなツッコミを入れそうになった僕だったけれど、何か返事をしなければと思ってとりあえずは
「ーーふぅん」
と相槌をしながら返しておいた。そんな僕の返事に対して魔族のリーダーは
「他に質問はあるか?」
他に質問が無いのかと尋ねてきていた、何故か斧を振り構えながら。
(…あれ?確か魔族の斧は僕の足元に置いていた筈ーー)
チラッと下を見てみたがそこに斧は無かった。どうやら会話中に回収したらしい。と、そこで魔族のリーダーが今度は怒りながら
「おい、無いのか!」
と聞いていていた。僕は
「ーーーー(ふるふる)」
首を横に振り、これ以上質問が無い事を行動で伝えると
「そうか、では死ねぇい!」
そう言って目の前の魔族は僕に斧を振り下ろしてきていた。
(……さっきと同じパターンじゃん)
そう思って斧の柄を先程同様に手で掴もうと腕を伸ばし
「…またですか?」
と愚痴をこぼしたが
「ーーー(ニヤリ)」
「ーー!」
魔族のニヤリとした顔が目に入ったのとその振り下ろされている武器が止まったのが同時に目に入ってきた。僕はとっさに腕を引こうとしたが間に合わず、僕の手は虚空を掴んでしまっていた。
(っ!こいつ、狙いは僕じゃなくて後ろの女性か!)
どうやらこの魔族の狙いは僕ではなく僕が背中に担いでいる女性の様だった。
(ーーくそ!さっきの斧を掴もうと前に体重をかけたのは失敗だった!)
先程斧を掴むのに失敗した僕は体制を崩し、地面に倒れてしまっている。しかも最悪な事に、その時に受け身をとるのに失敗して腕を捻ってしまった。腕がじんわりと痛くなってきたのでどうやら捻挫してしまったらしく、これでは斧を掴む事が出来そうに無かった。
(くそっ!)
思わずそんな悪態を心の中でついてしまっていたがそんな僕の心情など露知らず、魔族のリーダーは先程振り下ろそうとしていた斧を肩に掲げつつ
「くっくっくっ!残念だったな」
そう言いながら目の前の魔族は横たわっている僕達めがけて
「じゃあ死ね!」
そう言って斧を再度振り下ろしていっていた。
普段の僕なら止められるだろうか今の僕は腕を捻挫している、しかもかなり強く捻ってしまったらしく腕を上げることすら出来なかった。なので僕にはただ黙ってその振り上げている様子を見ている事しか出来なかった。そして僕はこんな時だけど
(……くそ、こんな終わり方があっていいのかよ作者!)
心の中でそう作者に八つ当たりしながら振り下ろされていく斧を睨みつけていたのだった
「ーーこれは…どうなっている?」
魔族の男はそう言って自分の振り下ろした斧を見ていた。その斧は僕の頭の上、いや正確には僕の背負っている女性の頭の上で止まっていた。その光景を見た僕は
(あ、この辺りって僕たちが朝に確認したアレのちょうど境界線なのか…)
そんな事を思いつつ、いつまでも頭を上げてうつ伏せになっているのが次第に辛くなってきたので
「ーーよいしょっ、と」
頭の斧を避けつつ立ち上がっていた。そして目の前の魔族を見ながら
「あれあれ?そんなに驚いちゃってどうしましたか?」
と分かりやすく煽ってみることにした、内心ドキドキしながら。