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〜異世界冒険記5〜電話の相手とその後の行動
「ーーという訳だからあんまり僕に迷惑をかけないでねマオウ?」
そう言って僕は手に持っているスマホをポケットに片付けていた。スマホを片付けている横では
「……僕ってそんなに信用ないかな?」
肩を落としつつもチラッとこちらを見ながらマオウが聞いてきていた。
(違うとは言ってあげたいんだけどーー)
色々と頭の中でマオウのこれまでの行動を振り返ってはみたけど
(ーーうん、無理だね!)
そんな結論に至った僕はマオウに対して笑顔を向け、そして右手を『グー』の形にしながらこう言ってあげた。
「うん、無いね!」
「………はぁ」
マオウはガッカリした様に肩を落とし、そしてため息をついていた。
(……うん、ごめんね?)
思いのほかマオウの落ち込み方が酷くて僕は心の中で謝っておいた。そして僕はそこからマオウにどうやって声をかけてあげようか考える為にしばらく考えを深めていくのだった……