204/259
〜異世界冒険記5〜森へ向かってみた?
「……待ってたの?」
家を出て森の方向へと歩いていた僕はその入り口付近でマオウが待っていたので思わずといった感じに聞いてしまった。そんな僕をマオウは決めポーズをしつつ
「ふっ、もちろんさ!」
そう言ってカッコつけていた。そんなマオウに対して僕は同じようにカッコつけつつ
「ーーじゃ!」
そう言ってその場で回れ右をして村の方へ身体を向けて帰ろうとしてみた。まぁ案の定マオウからは
「ごめんごめん帰らないで〜!」
と言って僕を止める声が聞こえてきていた。なので僕は再び回れ右をしてマオウの方を向きつつ
「……わざわざ待ってたんだ?」
と尋ねてみた。マオウはどこか気不味そうにしながら
「…さっきも言ったように僕ひとりだとやらかしちゃいそうだしね…」
そう言い切った後に顔を横に逸らしていた。そんなマオウ様子を見ながら僕はやれやれといった感じでマオウへと
「…そうだね。約束通り一緒に行こうか…」
そう言い、そしてマオウが顔を横に逸らしたまま
「…よろしくね」
そう返事をした後、ようやく僕らは本当に森へと向かって行くのだった……