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〜異世界冒険記〜とりあえず村を目指してみた

とりあえず異世界へ召喚されたワタルとマリ。とりあえず今日の宿を探すために近くの村へ寄ってみた。

 とりあえずは、無事に着いたようだ。


 エルのことは信用はしていたが一応の用心はしていたのでそれが取り越し苦労に済んだのでひとまず良かった。

 少し周りを見てみるとそこはどうやら森のようだった。

 全く知らない世界に来たのだから土地勘もあまり当てにはならないだろうがとりあえずは、

「辺りの探索から始めよっか。」

と横にいるはずのマリに聞こうとしたのだが居なかった。

(ん〜そんなに転移の時差はないだろうから近くにはいるだろうけど…

とりあえず心配だから位置を確認しておくか。)

と自分のスマホを取りだし、マップを開いた。


 エルからの説明では周辺の地図と登録されている人の今現在の場所が表示されるらしい。

 それにそのスマホは電気ではなく魔法で動くようになったらしく、その魔力?はどうやらエルが補ってくれるらしい。

 なので充電を気にする必要はないらしいので、早速見てみると、

(車のナビかよ…)

と少し落胆しそうにはなったが、

「エルなりの気遣いだろうな。」

と苦笑をしながらマップを見てみた。

 そこには2つの点があり、1つは自分の名前が、もう1つにはマリの名前があった。

 それぞれの位置を確認してみるとほぼ重なっていたので近くにいる事は確認できた。

「とりあえず、近くには街らしいものはないようだな。」

 マップで確認する限り、辺りには森が広がっているようだ。

 そうして確認しながらスマホをしまいマリを探そうと辺りをキョロキョロ見渡した。

 不意に上からガサゴソ動く音が聞こえたので見てみると木の上にマリがいた。

 どうやら辺りの様子を調べていてくれたらしい。

 なので、

「お〜い、マリ。降りてこいよ〜。」

と声をかけると、

「お〜ワタル!」

と言いながら木から飛び降りてきた。

「おい!危ないぞ!」

と受け止めようとしたのだがそのまま、

「よっと!」

体操選手さながらピタッと着地した。

「お〜すごいすごい!」

と拍手をしながらマリに近づいた。

(元は犬だけどさっきのを見るとまるで猫だな。)

と獣人化の影響で上がったであろう。

と身体能力を確認しながら

「上から何か見えた?」

と聞いてみた。


 一応さっき見たマップ通りならあたり一面は森のはずだけど合っているかどうか少し不安だったので聞いてみた。

「ん〜近くは木ばっかりだね。

建物なんかは1つも見えなかったよ。」

と言ったので、どうやらあのマップも

(信じれるな)

と思った。


今更エルを疑いはしないものの、こちらは慣れない身なので細かいことでも初めは確認しておくほうが良いだろうと思っている。


 そうして少し考えていると、

「それでこれからどうする?

辺りには森しかないけど。」

とマリから相談をされた。

 とりあえず明るい内に森を抜けたいところではある。

 マリは良いかもしれないが僕は普通の人間だ。

夜になると周りが見えにくくなるため襲われると色々面倒だからである。

 なので僕は、

「とりあえず早いとこ森を抜けちゃおう。

早く抜けないと森で野宿になるよ。」

と言った。


 マリも野宿は嫌だったのか、

「そうだね〜。よし!早く森を抜けよう!」

と、僕の腕を引っ張りながら走り始めた。

(犬だった頃は僕が引っ張る方だったが、今は僕が引っ張られる側になるのか…)

と獣人ではあるが女の子に引っ張られる男というのは少し情けないな。

と思いながらもされるがまま一緒についていった。


 流石に疲れたので走るのを止め歩き始めたのだが、そこで大きな問題があったことを思い出した。

(ヤバイ!食料や飲み物が全くないんだった!)

そうなのだ。


 色々エルが準備をしてくれたが食料や飲み物などの日常生活での必須アイテムを準備し忘れていた。

 食べ物だけなら最悪、1日くらい持つだろうが飲むものがないのは流石にマズイ。

そう思い、

「マリ。少し止まってくれ。」

と言い、先ほど考えていた食料や飲み物がないことを説明して、

「闇雲に歩くのはやめよう。」

と言った。

 マリは、

「なら、どうやって街を探すの?」

と心配そうな目でこちらを見てきた。

その顔がとても可愛かったので思わず、

(家族と思ってなかったらヤバかった…惚れてしまうだろ…)

と、戸惑ってしまいそうになる。


 今までは犬だったからメスだろうがそこまで気にしていなかった。

 しかし、普通の女の子と変わらない感じでこんな態度をとられると付き合った事のない男としては少し対応に困ってしまう。

 少し照れてしまったが咳払いをしながらマリに向かってスマホを見せ、

「僕達にはこれがあるだろ?」

と言った。

マリは納得したようにポンッと手を叩き、

「そうだった!やっぱりスマホは便利だね〜。」

と言った。 


 実際にはスマホではなくスマホのマップが便利なのではあるがまあそれはいい。

いいのだが、

(お前、スマホに適応しすぎだろ…

少し前はただの犬だったんだぞ?)

とマリの適応力の高さに呆れつつもマップを開いてみた。


 さっき見ていた時とあまり変わってないように見えたがマップの端のほうに森の境目を表していた。

 なので少しマップの表示を広くしてみた。

近くの詳しい情報は分からなくなるが少し広い範囲の大まかな様子は分かるようになった。


 マップの操作は車のナビと同じと思っても良さそうだなと改めて思った。

 そうして表示を1段階広くしてみると、左下の方にあった距離を表していた。


「200m」が「400m」となるのを確認しながら改めてマップの全体を見てみた。

 やはりさっきの森の境目だと思ったのは間違いではなくその場所で森は終わっていた。


そこから先はどうやら小さい村のような場所だと分かった。

「村」だと分かったのはそこに、

「始まりの村」

と書かれていたからであり、どうやらマップには村や街などが表示された。


ついでに名前までも分かるのだと改めてマップの凄さを体感した。

(始まりの村とは…

転移先まで優遇してもらえるともはや、女神というより母だろう。)

 あの見た目で「母」はないだろうが、世話焼きなのは確かであった。


 そうして、とりあえずその「始まりの村」とやらに行ってみようと思う。

 そうしていると2人は「始まりの村」へと向かい、出発した。

前回が長かったので短くしました。それではまたお会いしましょう!

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― 新着の感想 ―
[良い点] ここまで読んでみた所、面白い
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