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〜異世界冒険記〜魔王に頼まれた3

マオウの説明を受けて、ワタルは家の3人に相談をした。


「まずはマリたちに相談しよう。」


マオウと別れた僕は家へまっすぐ帰った。


「おかえり〜!」


と笑顔でマリが出迎えてくれた。


が、僕の顔を見て


「何かあったの?」


と心配をしてくれた。

本当に良い子にだな、と思いつつ、


「話したいことがあるから、シャルとトモコさんを呼んできてくれないか?」


とマリに頼んで2人を読んでもらった。


「分かったよ!」


とマリもこれから話すことの深刻さを感じたのか慌てて呼びに行ってくれた。


そうして、シャルとトモコさんも集まってもらった。


「何かあったのですか?」


「朝からどうしたんだい?」


と2人も僕の表情から何かあったことを悟ってくれたらしく、心配してくれた。


(本当にこの村に来て良かったよ…)

 と思いながら、


「実は――――」


と僕はマオウから聞いた話を全て3人にも伝えた。




「―という訳なんだけど…」


と僕自身話していて辛くなり途中で何回か泣きそうになった…


「女の子達にそんな事するなんて許さない!」

 

「そうですね、私も流石にこれだけ酷い行いを見過ごす事は出来ませんね!」


「そうだねぇ。私も流石に今回の話はちょっと頭にくるねぇ。」


と3人共、思い思いの感想を口にしたが、僕と同じ気持ちだったらしく安心した。


「とりあえず、今日の深夜に1人助けてこの村に連れてくるらしいけど…

泊めるのってこの家でも良い?」


家主のトモコさんに聞くと、


「もちろん構わないよ!」


と言ってくれた。

まあ、トモコさんなら断らないとは思っていたけどね。


「それで、キズなんかを治すのってどうやるの?」


とマリが言うので僕はちらりとシャルを見てみた。


「申し訳ありません。私は聖女ではありますが、魔法使うのは得意ではないので治癒魔法みたいなものは使えません…」


と申し訳なさそうに言うので、


「治療に関しては僕に任せてよ!

シャルとトモコさんには、元気の出る食事を作って貰いたいんだ!」


とシャルとトモコさんに伝えると、


「料理でしたら、お任せください!

栄養バランスをしっかりと考えて、作らせていただきます!」


「しばらくは、シャルちゃんに任せっきりだっからからねぇ。

私も久々に腕をふるって作ってみようかねぇ!」


と2人共張り切っていた。


「よろしくね!」


僕が2人に向けて言ったので、


「私は何をすればいい?」


と尻尾をブンブン振りながらマリが言った。


(え〜と、マリが出来そうなことは…)


と少し考えてから、


「なら、マオウが連れてくる女の子を運んでもらおうかな?

男の僕が運ぶのも色々と問題がありそうだし。

何より、同じ獣人らしいからマリの方が詳しいだろうしね!」


とマリに伝えてみると、


「分かった〜!

で、それまでは?」


と再び聞いてきたので、


「それまでは休憩!」


と僕が言って、


「分かった〜!」


と言って、マリは家の縁側で寝転がった。


「それじゃあ、みんなよろしくね!」


と3人に伝え、僕も自分の仕事に向かった。





 「ここの温泉は残していて正解だったな。」


と家の裏にある温泉に着いてそう呟いた。


まあ、ここの管理は僕が個人的にやっているので毎日キレイになっているので安心だ。


「奴隷ということは、絶対に疲れている。

なら、疲労回復に効くこの温泉は最適なんだけど…」


と少し問題もあった。


(全身にキズやアザがあるってことはそのまま温泉に入ると、タ多分とても染みる…

想像もしたくないな…)


と考えたので、


「よし!頑張って染みない様なイメージを作ってみよう!

後は、一緒に治せる効果をつける!それも一瞬で!」


とやることがハッキリしたので僕は頑張ってイメージを膨らませていった。



(まずは染みないってイメージは日本にもあった、染みない消毒をイメージしてっと。)


そうして、温泉に付与してみた。

多分これで、温泉に入っても染みることはないだろう。


「後は、治癒の方なんだけど…

別に僕も魔法が使えるわけでは無いしね…

まあ、この箱がすでに魔法なんだけどね。」


と僕は箱を見ながらそう言った。

エルから貰った箱のおかげで何度も助けられてきた。

割と、自分の為に使っていたかもしれないが…


(今回に関しては本当に人助けなんだし、多少ハメを外しても大丈夫だよね?)


と自分に言い聞かせるようにして、頭の中でイメージを膨らませていった。


(治癒みたいなものはアニメでしか見たことはないけど、大体はフワフワした光がともなって、それに触れたところが治っていたから…)


とアニメで見たシーンをイメージしていき、


「よし!これならいける!」

と声を出しながら、温泉に【治癒】を付与してみた。

何となく付与できた感じはしたのだが、少し不安になったので、


「まあ、少し痛いけどしょうがないか…」


と言って小さいナイフを作って軽く指に当てて、少し切ってみた。


「うん、普通に切りすぎたね。割と痛いや…」


と言って少し後悔をしながら、温泉に指をつけていった。

つけてみても染みなかったし、イメージが【染みない消毒】だったので、温泉自体にも消毒効果が付与され、キレイな状態を保つようになった。


「うん。これは嬉しい誤算だね!

後は、キズの方なんだけど…」


と僕は確認するため指を温泉から出してみた。


「なるほど、これは凄いや…」


と作った僕でも少し驚いた。


アニメの治癒をイメージして作ってみたが、

本当にアニメのようにキズ口の所に、フワフワした光が集まってきて、触れたところから治っていた。


「うん。これなら問題は無いかな?」


と確認も終わったので立ち上がろうとしたらフラフラしたので、


「やっぱりか…でも今回は倒れるほどでは無いかな…」


と箱の代償を体感していた。


(まあ、今回は一応アニメのようなフィクションのものを作ってみたけど、フィクションとはいえ誰かの想像から出来ているからね…

誰かしらの頭には記憶として存在はしてるからね…)


とフラフラの身体を動かして、温泉から離れていった。



キッチン付近に居る2人に、


「温泉に治癒とついでに消毒効果や染みない効果を付けてきたよ…

付与を付けたときに、治癒の想像でフィクションと言って日本の現実の世界にはなかったものを想像したからフラフラだよ…

とりあえずは、マリと一緒に寝てるから昼ごはんになったら一緒に起こして欲しいな。」


とシャルとトモコさんに向かって伝え、


「分かりました。ゆっくりとお休みください。」


「ちゃんと起こしに行くから、しっかりと休んでおくんだよ?」


と2人から、 (トモコさんからは心配だったけれど)

許可も得たので、マリの横に行き、


「一緒に寝ようか、マリ。」


「うん!」


と2人で言い、そのまま2人仲良く一緒に眠った。

次でマオウと再開します。

続きをお楽しみに〜

それでは!

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