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第八話

孫策が袁術に戦果の報告に向かっているその頃、


「じゃぁ、行ってくる。」


「うむ、達者でな。」

「頑張ってきてくださーい。」

「体には気をつけるんじゃぞ。」


将は一人孫策の館を後にする、

南へ向かうためだ、

黄巾党の分隊のいる南へと向かって進む将、



「ここいらが一舎といった所だな。」



一舎とは古代中国での軍隊の一日の行軍距離のことで30里、

中国の里は日本と違い約4kmではなく約500mなので大体15kmといった所。



さて、

と将は周りを見回し野営できそうな場所の見当を付ける。



今の将の格好はというと、

この世界に来た時の服装でもなく、

普段着姿の上にちょっと安っぽい防具を着込み、

頭に黄巾を巻き、


まぁ、見るからに黄巾党っぽい感じだ。


将が待ち受けるのは袁術軍、

このあたりが袁術の城からおよそ一舎、

ある程度開けた土地で夜営するのにもってこいの場所だった、


「明日には着くだろうから少し離れた所で野営するか。」



三日後だったのには呆れた将だった。



袁術軍の夜営準備が終わり食事の準備を始めようかという頃に将は袁術軍の夜営地を襲う、

こんな場所で襲撃を受けるとは予想だにしていなかった袁術軍、

形だけの見張りなど将にとっては居ないも同然であり見張りが声を上げる隙も与えずに一気に屠る、

袁術軍は練度も低く数いるだけの雑兵と言っても過言ではなかった、

この日楽就(がくしゅう)率いる袁術軍5000は将一人の手によって壊滅する。



次の日に将は南の黄巾党分隊と接触する、

袁術軍の武器、兵糧を回収させるためである、

黄巾党はこれを喜んで回収し、

嬉々として袁術軍の兵士の亡骸に火をつけた。



五日程経ち黄巾党殲滅の報を聞かない張勲が細作を放つと袁術城から一舎の所に味方の兵の全滅の跡の報告を受ける、

これを聞いた袁術は黄巾党の殲滅を図るべく第二陣を出発させる、

第二陣を率いるのは李豊(りほう)以下7000、

残念ながらこの部隊も将一人の手によって壊滅させられる、

この日将は数人を態と逃がす。



たった一人の手によって壊滅させられた、

この報告を受けた袁術は癇癪を起こす、

袁術軍一の猛将紀霊(きれい)に兵1万を与え鎮圧させることとする、

誠に残念ではあるがこの部隊も将一人の手によって壊滅する。



これを聞いて袁術はますます癇癪を起こし、

とうとう孫策を呼び出した、

孫家でもってこれを掃討しろと命を出す、

これに対し孫策も先の戦の後で戦力の補充が出来ていないと回答をし、

旧臣を呼び寄せる許可を得る。



*****************************************

side孫策軍



本拠地にいる妹の孫権達を呼ぶ時間こそなかったものの、

先代である母、孫文台の頃の旧臣、孫堅四天王が揃うこととなった、

程普(ていふ)韓当(かんとう)祖茂(そも)そして黄蓋の四人こそが孫堅の四天王である。





そして新生孫策軍と男が戦場で見える、

袁術軍の野営地跡であろう場所に男は一人立っていた、

身長は180cm位だろうか?

黄巾を頭に巻き一般人が着るような普通の服に安っぽい防具を身に纏っているだけである、


「お前が袁術軍を一人で壊滅させているという化物かっ!!」

孫策が戦場に一人立つその男に声をかける、


「ふんっ!! お前らも同じように始末してやるよっ!!」

男が答えると同時に孫策へと攻撃を仕掛けようと突撃する、



男が迎え撃つ孫策と激突する、



「がはぁっ!!」

血反吐を吐く男、

孫策の持つ剣【南海覇王】が男の腹を突き破りその体を貫通していた、




「見よっ!! 袁術軍を一人で壊滅させたという男は、この孫策が討ち取ったっ!!」



孫策軍は余勢を駆って黄巾党の分隊を壊滅させた。




その後孫策は袁術軍2万を一人で壊滅させた男を一騎打ちで破ったと天下に名が知られる事となる。










数日後孫策の館



「ただーいまっっと。」


将がひょっこり帰ってくる、


「お帰り、今回はだいぶ活躍したみたいだな。」


「これでうちも大分潤ったんじゃないのか?」


「はい~、1万人が一ヶ月は行軍できるほどの武器兵糧が入りましたから助かります~。」


「それにしてもお主の技は信じられんわい。」


「ほんとほんと、封剣師の瞬間契約があるからって言われてもやっぱり一瞬躊躇しちゃったわよ。」


「それよりもさ、あんな生活してたから風呂に入りたいよ。」


「ああ、用意させてあるさ。」


「隅々まで洗ってやるわい。」

そう言うと祭さんがムニュンと大きな胸を当ててくると同時に舌を突き出しレロレロと動かす、


「祭さん、俺、期待しちゃうぜ。」


「よい、よい、褒美じゃ。」


「祭ってばズルーイ。」

そう言って雪蓮も抱きついてくる、


「草薙、今回の功労賞だ、何か欲しいものがあれば言え、我々で出せるものであれば用意してやる。」


「ん、ありがと冥琳、じゃぁ、4人とイチャイチャしたい。」


「じゃぁ、まずはお風呂へしゅっぱーつ。」





次の日




「冥琳、どうした眠そうだな?」


周瑜が程普に呼び止められる、


「少々事情がありまして一睡もしてないのです。」


「その割には肌の艶は良いみたいだが。」



5人は寝不足ではあったが肌は艶々していた。

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